☆二匹の蛇が巻きついた校章~宇都宮商業~
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鶴丸 深志’
2013年01月27日 10:57 visibility3120
昔から、野球は商業、ラグビーは工業、サッカーは普通科と相場は決まっていた。
一昨年の春、春夏通じて初めて「商業」と付く校名が甲子園から消えた。
これも時代の流れかと嘆いた人も多かった。
しかし、マイヤキュウ様が大阪代表の履正社高校の旧校名は「福島商業」であり、伝統は引き継がれたという記事を書かれた。
この記事が我々高校野球歴史学者の中で高く評価され、商業の伝統は引き継がれたと認定された。
これを分かりやすく例えると、鳥羽高校が京都二中の流れを継承しているという解釈と同じになります。
商業高校といえば、LaBOLAではすっかりお馴染みとなった、商業の神であるマーキュリーの杖をモチーフにした校章が多いことである。
この春、このマーキュリーの杖に黄色で「U」をデザインした校章の学校が登場する。
それは、宇都宮商業である。
宇都宮商業は、秋季栃木県大会で準優勝し、34年ぶり6度目の秋季関東大会に駒を進めた。
関東大会では、初戦で日川(山梨)を3-0、準々決勝では霞ヶ浦(茨城)を6-5で破り、選抜出場が濃厚となっていた。
北関東最大の都市で、人口約51万人を有する栃木県宇都宮市は、江戸時代から下野の國最大の町で商業も栄えていた。明治後期の経済成長時には実業教育の必要性が高まり、市民から実業学校設立の熱い要望が上がった。
その要望に応えるべく誕生したのが、宇都宮商業である。
宇都宮商業の学校創立は1902年(明治35年)、昨年学校創立110年を迎えた栃木県内で最も古い歴史と伝統を誇る商業高校である。
野球部は1920年(大正9年)に創部され、栃木県内では宇都宮高校、足利工業、真岡高校、作新学院、大田原高校に次ぐ歴史を有する。
甲子園には春2回、夏1回出場し、通算成績は1勝3敗である。
夏の選手権大会予選には、真岡中、宇都宮中、栃木県工、宇都宮農、大田原中に次ぎ、1923年(大正12年)に栃木中と共に初参加した。
夏の予選の通算成績は142勝87敗で、栃木県内では作新学院の220勝、文星芸術大附属の208勝、宇都宮工業の186勝、足利工業の159勝に次ぐ勝利数である。
また、夏の予選は初参加から86大会連続で出場しており、栃木県内では宇都宮高校の90大会連続に次ぐ記録である。
宇都宮商業といえば、栃木県勢として初めて甲子園出場を成し遂げた学校として全国的に有名である。
先ほど記述した、1923年(大正12年)第9回夏の選手権大会予選(関東大会)に初参加し、初戦で千葉師範を4-3、準々決勝で大田原中を4-0、準決勝で栃木中を3-1、決勝では千葉中を7-5で破り、夏の予選初出場ながら甲子園初出場の偉業を成し遂げた。
今年は巳年であるが、これまで巳年には、県岐阜商業、高松商業、徳島商業、松山商業、高知商業、広島商業、銚子商業、横浜商業、浜松商業、下関商業、宇部商業、前橋商業、甲府商業、水戸商業、秋田商業、福島商業、福井商業、伊野商業、坂出商業、岡山東商業、久留米商業、佐賀商業など商業高校が活躍しているかどうかは分からないが、この春、宇都宮商業は校章であるマーキュリーの杖の二匹の蛇のように、一気に頂点まで上りつめるだろうか?
以上です。
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