V9ナインが野村監督も教科書だという。
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Miya
2007年10月23日 14:21 visibility918
野球博士と呼ばれる野村克也氏であるが、その著書を読むと意外な事実がわかる。
実は彼の野球観は不滅の9連覇を遂げた巨人の川上野球を手本としているのだ。
打順にしても「適材適所」の人材を散りばめるべきであると野村は川上から学んでいる。
9連覇していた巨人の代表的な打順が以下のものだ。
1番センター柴田>俊足で盗塁王の常連。出塁率も高く、ねばっこい打撃で情報収集係も兼務。
2番セカンド土井>小技が上手ないわゆる「いやらしい打者」。1番の盗塁、進塁をサポートする。
3番ファースト王>一発もあり、打率も高い。チャンスメイク、ポイントゲットいずれも可能。
4番サード長島>ここぞというチャンスにめっぽう強い。チーム最強のバッター。
5番ライト末次>長打で走者を確実に返すバッティングができる。
6番レフト高田>俊足巧打で1番打者も可能。高い出塁率を狙う。
7番ショート黒江>ねばっこいバッティングでチャンスを広げる巧打者。小技も得意。
8番キャッチャー森>打率そのものは低いが、状況に応じて進塁打など脇役に徹する。
ON砲という史上最高の打撃コンビを中核に据えることにできた幸運があったとは言え、
その他の打順には意外に小物を揃えているのに注目したい。
しかも、その小粒たちの役割分担が明確でわかりやすい。
ようは、より多くの得点を生み出すために、より確率の高い攻め方ができる布陣を整えている。
現在の巨人に欠けているのは、役割分担の徹底だろう。
中日の落合博満が、監督としての師匠と仰ぐ一人として、
元西武、横浜監督の森祇晶氏がいることは意外に知られていない。
森氏は川上の愛弟子であり、最も正統的に継承した野球人だと言えるだろう。
つまり、落合野球もまた川上野球の流れを汲むものなのだ。
中日の最大の武器ともいえる、荒木、井端の1、2番コンビがそれをよく体現している。
巨人はこの秋からこういうところから着手して欲しいものだ。
まずはトップバターを育てたい。次に小技の巧い渋い2番を。
今年高校生ドラフト1位で指名した藤村大介(熊本工)。
なかなか野球センスが良さそうだ。最低でも柴田以上にはしたい。
1年目で育成選手から登録選手へと昇格した松本哲也(専大)。
彼は頭が良さそうなので2番として育成したい。
藤村について原監督が「うちの鈴木尚広のような選手になって欲しい」と期待を述べたが、その志の低さに唖然とした。
熊本工の先輩であり、現在二軍でコーチをしている緒方耕一が目標というのもやめて欲しい。
鈴木にしても緒方にしてもプロの実績を見て誰がドラフト1位で獲るのか。
川上の本流ともいうべき巨人でそれが最も生かされていないというのは何とも皮肉なことだ。
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