○○コに○○がっ!
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ケン#39
2009年04月26日 03:25 visibility161
そう、あれは今から10年と少し前の頃だったろうか。
ボクがまだ独身で、草野球を始める少し前のことだ。
その頃は、仕事を終えて家に帰り着くのが、年がら
年中23〜24時だった。
その日も23時を回って一人、明かりの点いていない
マンションに帰宅した。
途中、コンビニで買って来た弁当を、無言で(一人なん
だから当たり前だが)あっという間にたいらげ、シャワー
を浴びに風呂に入る。
冬の寒い時期だったので、たちまち風呂場が真っ白な
湯気で満たされる。
冷え切った身体に、最初は熱すぎて痛がゆかった湯が、
だんだんと心地よい加減になってくる。
モウモウと立ちのぼる湯気の向こうの姿見の中で、30代
になって間もないボクが、頭から熱い湯をかぶりながら、
頭をゴシゴシと洗っている。
ん、まだまだ大丈夫だ。腹筋は割れるほどではないが、
まだ以前のままの状態を維持できてる。
ほんとにボクにも中年太りなんてもんが来るんだろうか。
当時のボクには、「老い」という言葉はまったく現実味の
無い言葉だったし、そもそも自分が老いるなんてこと、
まだ考えたことさえもなかった。
プクプクに泡立ったスポンジで、ゴシゴシと身体をこすり
ながら、姿見の中の自分の身体をチェックするように洗い
進めて行く。
身体をすべて洗い終え、クルっと鏡に背を向けて再び
シャワーを浴びる。
後頭部にザァーザァーと当たるシャワーの水しぶきに
身を任せるように、「フゥー」、っと大きくため息をついて
頭を垂れる。
そのままボクはしばらくの間、お湯のしずくが肩を伝って、
きれいに引き締まった腹筋に沿って流れ落ちて行くのを
じぃーっと見つめていた。
・・・・・・・・。
「ん?」
そこでボクは、あることに気がついたのだった。
「チ、チンコに白髪っ?!」
そう、ボクが生まれて初めて、「老い」というものが自分にも
訪れることを実感した瞬間だった。
- 事務局に通報しました。
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