EURO出場監督の横顔:プランデッリ監督
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2012年01月24日 09:41 visibility481
UEFA EURO 2012出場チームの監督を紹介するシリーズ。今回はACFフィオレンティーナでの5年間で培った監督としての手腕を発揮し、イタリアを本大会出場に導いたチェーザレ・プランデッリ監督がUEFA.comのインタビューに応じた。2010年FIFAワールドカップでの苦い経験で動揺したかに見えたチームに自信を取り戻させ、高い評価を受けた指揮官は、「我々は再びやる気を取り戻した」と話し、ポーランドとウクライナでの「素晴らしい大会」を楽しみにしていると語った。
ACFフィオレンティーナでの最後のシーズンにUEFAチャンピオンズリーグでベスト16入りを果たし、すでに欧州の舞台で成功を味わっているチェーザレ・プランデッリ監督が、マルチェロ・リッピ前監督の後任として、イタリア代表監督に就任したのは2010年の夏だった。
「すべての経験が糧になった。フィオレンティーナでの5年間は、確かな安定感を築こうと努力したし、国際舞台も経験した。そのすべてが役に立ったと思う」とプランデッリ監督は振り返る。
選手としても輝かしい経歴を誇り、ユベントスでの6年間でリーグ制覇3度に加え、コッパ・イタリア、UEFAカップウィナーズカップ、欧州チャンピオンズカップでも1度ずつ優勝を果たした。監督に転向してからも、イタリアで順調にキャリアアップを続ける。そして、UEFA EURO 2012予選でもアズーリ(イタリア代表の愛称)は見事な戦いぶりでグループCを首位通過。ポーランドとウクライナでの本大会出場を果たし、ふさわしい人物が自分の後継者になったというリッピ前監督の見解を裏づけた。
プランデッリ監督は「我々は再びやる気を取り戻した。そのために頑張っているし、もう1度人々にとって身近なイタリア代表であろうとしている」と説明する。「だからこそ、本大会出場はもちろん、やる気を取り戻すことを目標にしていたんだ」
指揮官はさらに続けた。「本大会での目標はいい準備をして臨むことになる。なぜなら、素晴らしい大会が待っているからだ。強豪揃いなのは分かっているが、我々は最後まで戦うつもりでいる」
プランデッリ監督の指導歴には、若手の育成で定評のあるアタランタBCのユースシステムでの経験も含まれる。エラス・ベローナFCとACベネチアをセリエA昇格に導き、フィオレンティーナではリーグ4位やUEFA主催クラブ大会での躍進に貢献。かつてセリエAでライバルだったカルロ・アンチェロッティ監督も、54歳のプランデッリ監督がクラブレベルから代表レベルへうまく移行したと評価する一人だ。
「ワールドカップ後、プランデッリ監督は代表監督として素晴らしい仕事をしていると思う」とアンチェロッティ監督は称賛した。「就任したときは決していいムードではなかったし、いいイメージもなかったイタリアが、今はとてもよくやっている。UEFA EURO 2012本大会への出場も決め、彼はいいサッカーをしながら、何人かの若手をメンバーに加えた。この2年間、本当によくやっているよ」
今のところ、プランデッリ監督は順調である。予選を無敗で終えたイタリアに対し、唯一の優勝を味わった1968年に次ぐ2度目の栄冠獲得への期待も高まっている。しかし、監督としての真価が問われるのはこれからだ。本大会でイタリアは、スペイン、クロアチア、アイルランドと同じグループCで戦うことになっている。
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