消えた球場(23) 堺浜野球場
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Mr.black
2012年11月19日 14:36 visibility5043
本日、大阪府堺市堺区まで出かけました。目的は新日鉄堺工場に隣接する堺浜野球場(以下、堺浜球場)の現状見分でした。
堺浜球場、かつては新日鉄堺野球場という名称で、文字通り社会人野球新日鉄堺チームの専用球場だったのです。
しかし同野球部が廃部になった後、堺ブレイザーズと堺市が共同で管理し、グランドが一般貸出しされるようになり、その時に「堺浜野球場」という名称に変わったわけです。
ちなみに堺ブレイザーズとは新日鉄のバレーボールチームのことです。
これは2009年1月訪問時の写真。
両翼91m、センター114m、とやや小ぶりな野球場でした。
バックネット裏にコンクリートのスタンド席、それ以外は芝生席のスタンド。小さいながらも照明がありました。
これはスコアボード。パネルはめ込みの手動式。
・・・・・しかしこの球場は阪神高速大和川線工事の為、今年の途中で閉鎖されてしまいました。
↑ 写真の緑色がかつてのスコアボードの裏側にあたります。その右横はレフト~3塁へかけての防球ネットです。そして左横はバックスクリーン部分。
つまりこの球場はスコアボードが左中間寄りにあったわけです。これは珍しいです。センター正面でない場合は通常右中間寄りにスコアボードがあるというケースの方が圧倒的に多いので。
あいにく解体工事の為に球場跡地には近づくことが出来ませんでした。航空写真では既にグランドの芝生が剥がされ、スタンドもかなり削られているようです。
照明塔も当然ながらもうありません。
トルネード・野茂英雄を生んだグランドは最後の時を迎えました。
もっとも新日鉄堺野球部が廃部になって以降、今日までの長い間存続してくれたことの方が奇跡的だったのかもしれません。
野球場は決して恒久的な建物ではなく、時代の移り変わりの中でこうやって消えていきます。現在日本の人口は減少傾向。これが進むと野球の競技人口も減って行くのは確実です。
今当たり前のようにそこにある野球場がいつか目の前から消滅する・・・・・それはいつどこで起きるかわかりません。
「当たり前なもの」ではなく、「貴重な財産」と思って野球場を大切にしていきたい。私の気持ちはただその一点にあります。
ここに登録して初期の頃から始めた「消えた球場シリーズ」。
いつかここから去って行くまでの間に時々はこのシリーズを書こうと思います。書く時は毎回切ない気分になりますけれど。
そう言った直後でなんですが、これをもってしばらくの間日記を休止させていただきます。読む方では時々お邪魔させていただこうと思います。
書く方を再開した場合はまたよろしくお願いいたします。
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