すき焼き大好き

時にサッカーは栄光と喜びと共に

 

挫折と苦悩を背負って生きなければならないときがある

 

勝者には栄誉を

 

敗者には後悔と運命の岐路を迫られる

 

ボール一つにそんな喜びも、哀しみも

 

たくさん込められている

 

幾度となく語り継がれるドラマが生まれただろう

 

そして何度となく悔しい涙にかれたことであろう

 

かの人曰く─PKを蹴る者だけが知り得る勇気─

 

そんな切なる思いで・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すき焼きバトルは始まった── 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうさ。僕はすき焼きが好きなのさ。

 

事の始まりは突然だった

 

冬なので友人4人でナベでもつつこうという話により

 

地元のすき焼きやへ

 

前の日記にも書きましたが、非常に極貧な生活を余儀なくされたので

 

久しぶりに美味しいお肉が食べたいと。

 

僕牛好きなんです。

 

類稀なる牛野郎マクガイバーな僕

 

丁度4人で割り勘という事で、一人1500円でどうにかしようと。

 

店に入るなり、すぐさますき焼き鍋を注文。僕はがっついている。

 

ここで大問題発生、4000円の鍋代+野菜類付、別途肉代

 

別途肉代・・・・

 

4人は愕然とした

 

とりあえず相談して残りの2000円で

 

国産和牛400g---2000円に決定

 

オーストラリア産なら量はもっといけた

 

だが、僕達はあくまで国産にこだわったのだ

 

なぜなら、サッカーオーストラリア代表がアジア枠に入り

 

W杯予選が混沌とする昨今・・・・

 

・・・・・ごめんなさい関係ありません

 

ただ美味しい牛肉を食べたかったの

 

そんなこんなで火蓋はきって落とされた。

 

ライバルはみな同じ土俵

 

虎視眈々と人の牛を狙ってくるに違いない!

 

普通に考えれば一人100gだが、ここは戦場

 

なにが起きても不思議ではないのだ──

 

ライバルA-よっさん

ライバルB-ボンレスハム

ライバルC-マック鈴木

そして僕

 

キックオフだ──

 

日頃あまり話さないよっさんが僕に話しかけてきた

 

よっさん『おっ野菜煮えてきた!とみ!よそってやるよ』

 

そういいだすと、よっさんは僕の器をとり、いれてくれた。

 

よっさん・・普段はあまり話さないけどいい人だったんだね

 

僕は感動した。

 

 

 

その刹那

 

肉が運ばれてきた!

 

絶妙なタイミングだ!僕の鼓動は高鳴り、肉に菜箸をつけようとした矢先

 

よっさん『とみよ、まず自分の器の食べ物片付けてから肉に手をつけるんだな!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はめられた! 

 

奴の狙いはハナからこれだった! 

 

確かに、すき焼き作法第128条によれば、器の食べ物を食べきらねば次に進めないとある

 

なんてこった!僕はこのときほど、憎しみを覚えた事はない!

 

急いで器の食べ物を食そうとすると

 

更なるデス・トラップが待っていた

 

器の中に大量の春菊と白菜しかない!

 

しらたきもない!

 

ここまでよっさんのすき焼きトリックが緻密だったとは・・・

 

僕の甘さがもろにでてしまった

 

春菊がつらい・・・白菜がぁぐふぉぉ

 

せめて椎茸はいれてくれぇぇぇぇ!!!!

 

そんな熱いバトルが繰り広げられていく中

 

どんどん肉が減っていくじゃないですか!

 

どう考えても減り方が早い

 

よくボンレスハム氏を観察していると

 

奴は箸で絶妙なマジックを奏でていた

 

一見素人がみると一枚の肉を皿からとっているように見えるが 

 

実は2枚づつ重ねて、あたかも一枚であるようにとっていたのだ!

 

なんというテクニシャン!しかしサッカーなら非紳士的なプレーで一発レッドだ

 

そうこうしているちに、肉がなくなっていく!

 

僕の白菜が減らない!

 

そして知ってしまった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マック鈴木はしらたきイーターだった 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完全な敗北だ─

 

そして僕は春菊と白菜しか食べられずに幕が閉じました。

 

悲しいけどこれって実話なのよね・・・・ 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時にすき焼きは栄光と喜びと共に

 

挫折と苦悩を背負って生きなければならないときがある──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう。今夜もツナ缶だけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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