雨中の泥試合~どうすりゃ良かった?~

(前回の続き)


2回に2点取り、試合は3-0

先制して、先発が0に抑えて追加点。理想的な展開だね。


それが3回の攻撃時、2点を追う展開になっていた。。

四球1つ。死球2つ、長打2つで5失点。


(これ以上投げさせて試合壊してもアカンな)


登板視野に、投球練習を始める。


3回表、チームは6点取って、9-5


「行かせてください!」

空気を察したのか、懇願してきた。


うーん・・・


チームは逆転した。
こうなると、規定投球回数(4回)は投げさせてあげたいと思うのが親心。


「行って来い」


送り出し、戻ってきたら9-9になっていた。。


どうする?
交代すべきか?続投か?


「投げたい?」


「投げさせてくれるなら、投げたいです」


先発だしね。勝ち負けハッキリさせた方がね。。

雨の中、頑張って投げてるのはチーム皆が感じてる筈。


4回表、同点の展開から、3点取って 12-9


何の試合してんだっけ?
読んでる方がそんな事を思うような点数だが、野球です。


「この回大事やで、ここでしっかり止めろ」


勝利投手の権利をしっかり掴んで来いって事。
試合展開からしても、同点になって突き放した所。
ここで踏ん張れるかどうかが投手としての見せ所でもある。

そう言って4回裏のマウンドへ送り出した結果は



三振、投ゴ、捕飛 の三者凡退


「ナイスピッチ!」


「ありがとうございます」


「次もいくか?」


不安一杯、僅かな期待の中、最高の結果で帰って来た。
こう声掛けするのに何の躊躇いがあろうか。


「大丈夫です」


「まあ、頑張って投げてるからな」


「ありがとうございます。僕がここまで成長できたのも、

投げさせてくれるかんじさんのおかげです」


4回10四死球、被安打7 9失点で言われてもな・・・

返す言葉が無いわw


5回表、2点追加して 14-9


この流れなら大丈夫だろ。。

冷たい雨の中、肩はスグ冷えてしまうのだが、
安心した俺は投球練習をヤメた。


そして6回表を迎えた時、スコアは 14-14 になっていた。。


「皆が引かないなら、投げたいです」


「引いてるよw まだ行きたいんかw」
「お前、この展開やぞ?」


何より、捕手が大変だ。肩を落としてベンチに座る、
ユニフォーム泥だらけの正捕手の姿が痛々しい。


「お前が行きたいんやったら付き合ったるぞ」


気丈に答えたが、それは半ばヤケにも思えた。
が、発した言葉の効力は重い。


協議の結果 「四球出したら交代」 という指示とした。


二週間くらい前のダイヤのAでそんなシーンあったな。。
まあ、あちらは将来性と次を考えての事だが、こちらは・・・なんだろw


もうここまできたら、
この劇場の終わりを見届けてやろうじゃないか。そんな気分か。

だが、制約を一つ出しておく防波堤。。


6回裏、時間的にも最終イニングの先頭打者。

奴は見事に四球を与え、堂々とマウンドから降りてきたw


で、自分がマウンドへ。
7球の投球練習かと思ったら、3球しかなくて焦る。。まあ時間無いしね。
雨の中、先ずはストライク入れる事を第一に考える。

打った打球は捕手の前。

が、雨で不運にも泥が捕手の目に入り、結果悪送球による捕失。
これで無死12塁。


満塁にはしたくない。考える事は一緒。とりあえずストライク投げましょう。
上がった打球はライトへ。打ち取ったかな~

そう思った先には、不安そうに捕球体制を取る女の子が居た。。


試合後、彼女は言った。


「構えたんですけど、途中で『あ。これアカンやつや』って思いました」


・・・多分、君が思うより前に、誰もが思ったと思うぞw


ボールは彼女の背後で跳ねていた。。


打たれた俺は悔やんだし、先発した奴にも申し訳なく思ったが、


「打ち取ってるし、それは野球じゃないから。それに、あの展開じゃ無理でしょ」


そんな捕手の言葉には救われた。

まあね、続投させて押し出し四球のゲームセットよりはね。。


泥試合はサヨナラ負けという結果になったが、
今年チーム初の敗戦という以上に、
チーム初戦の日記で感じた、投手継投の難しさを感じた試合だった。


どこでどうしたら良かったのか?

個人的には良い形で初安打出たから打撃は良かったけどね。

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