地域づくりと野球「独立リーグとプロ野球。福岡は共存共栄なるか?」

■超人気球団、ホークス
福岡と言えばホークスの牙城といっても過言ではないだろう。
ホークスの成功に関しては言うまでもない。地道な営業がモノを言ったわけなのだが、
近年では競争になりつつあるチケットの枠を広げるために
福岡ドームの席を拡張して収容人数を1万人増やす構想まであるのだという。
http://blog.livedoor.jp/daily_hawks/archives/14251222.html

そこに独立リーグが入ってくる。
正直「本当に大丈夫かな?」というのが率直な意見でも有ります。
有効求人倍率が鳥取と0.01しか変わらない0.79の都市です。
(あくまでデータ上のことです。恐らく炭鉱に依存していた産業構造の影響なのかも知れませんが)

ホークスの話に戻すと「プロ野球選手の育成」という部分を考えれば雁ノ巣もがあります。
そんな状況で果たしてうまくいくのだろうかというのが自分の率直な感じだったからです。

■博多と小倉、似て非なる都市圏
そこで気になるのは小倉・・・つまり北九州の存在です。
北九州市と言えば福岡(人口237万人)と並ぶ九州の政令指定都市で、人口は99万人。
昔は近郊の石炭を使った鉄鋼の町でしたが、炭鉱の閉山とともに産業が縮小。
現在では自動車関連産業を中心の産業構造になっているそうです。
リンク:http://www.city.kitakyushu.jp/file/27010100/sangyoukoyou/070720/shiryou2.pdf

自分も北九州市は訪れたことが無いのでなんともいえませんが、鉄鋼で栄えた時期を知る人に聞いた話だと
かなり都市としては衰退傾向にあって、若者なども流出しているとか。
(そのへんは分からないので九州在住or出身の方にコメントしていただければ・・・)

「北九州タウンマネージャーのまちづくり日記」のなかで北九州の将来人口について記述があります。
http://blog.so-net.ne.jp/kitakyushu/2007-09-9
最悪のシナリオでは20万人も減少するという危機感もあるようで。

ちなみに商圏人口が海を挟んで反対側の山口県下関市にもあり、240万人。
自分の今住む千葉県柏市(人口約40万人)より若干多い商圏人口です(柏市が230万人)
※商圏人口よりも、半径10キロ以内に住む人々の多さが左右するなんていう教授もいますし、
商圏人口自体ちょっと微妙なデータでもあります。
いわゆる「参考として考えるのは大事だけど、これだけが決定要因ではない」ということですね。

北九州球場の紹介HP
http://www.h5.dion.ne.jp/~aozora/baseball-stadium-kitakyusyusimin.htm
http://www.geocities.jp/k_wakataka/cbss.htm

福岡の商圏人口をググっても出てこないためイラっときてやめたが、
人口は143万人でと約1・5倍だから300万人ぐらいかなと勝手に推測してみたりします。
でも、万が一第2・3次商圏に北九州市が入っている場合、商圏がダブる=共存できない可能性がある
という最悪のシナリオも想定できるわけなのですが。


■共存できるモデル作りのヒント
・キーワードは「競争と強調」
最初から「勝てない」と思うのではなく、「ここの部分では勝ちに行く、足りない部分は連携して補う」
という考えでいけば、自然な流れでうまくいくのではないでしょうか。
ホークスで出たファンサービスなどのアイデアをテストケースとして独立リーグでやらせてみるとかで、失敗したら損の分は負担するとか。
ニッチな需要でも、意外と成功する可能性も出てくる可能性がありますし。

・韓国リーグとの連携
なんといっても海を渡ってすぐの国です。
経済的なつながりも少なくないのですから、交流試合などがあってもいいかなと。
Kリーグ自体がどのレベルかはよく分からないのでなんともいえませんが、
外国人枠があってなかなか入ることの出来ない日本のプロ野球の一方で、
安い給与でも選手が来る可能性だってあります。
現在オーストラリア代表の選手がアイランドリーグに派遣されているように。

そしてなんといっても今年はサッカーのJリーグは韓国Kリーグとオールスター戦を行うそうです。
マンネリ打破とレベル向上を狙ったこの作戦は非常に評価できます。
韓国リーグと独立リーグを比べれば、韓国リーグのほうが圧倒的にレベルは上なのでしょうが、
話題づくりや育成などを見据えた戦略が出来れば理想だと思いますね。

・ソフトバンクホークスとの連携(と競争)
せっかく地元に強いコンテンツがあるのですから、ヤフドで練習試合やオープン戦で戦わせたり、
ファームは積極的に練習試合を組むなど、連携して欲しいと思いますね。
同時にどちらの商圏も食いつぶさない「棲み分け」の線引きも重要となります。


■どうやって市民を巻き込む仕組みを作るか。仕掛けは誰がするのか?
せっかく出来た地域の資源です。
活用しないで潰すようなことがあれば、ますますその都市からは離れていってしまうでしょう。
そのためにも地元の商業者や企業と連携して欲しいですね。
前述したように北九州にはTMOがあるようですし、落ちている中心市街地の活性化にも役立つような
「イケメン選手のトークショー&イベント」などを中活事業の予算で落とし、
トークショー目当てにきた女性に帰り際買い物をしてもらうような施策とか、
がんばってひとつの重要な産業になって欲しいなというのが自分の意見です。

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