週刊東洋経済「スポーツビジネス完全解明」

前エントリ「今週の東洋経済」の本編です。

プロスポーツに於いてはオリンピック・ワールドカップの商業化や、フィギュアスケート浅田真央の育成に年間3000万の費用がかかるなどの切り口から浦和レッズの地道な営業策・女子ゴルフの大胆な組織改革による入り口を広くしたことや新規参入球団だからこそ、しがらみにとらわれることなく大胆な手法がとれた楽天や総合マーケティングで成功したロッテ、「ファンサービス」という「当然の策も打ってこなかった」読売がここにきて重い腰を上げた一方でPLMをつくり、共同運営を促すものの足並みが揃わない12球団の現状や、ファイトマネーでは食べていけないボクシング業界の問題やいまだ両者の平行線がとけないバスケットに安定経営の相撲、早稲田閥に牛耳られているスポーツ界など、様々な面で書かれております。 

詳しくは雑誌を買ってください。

 

ちなみに、PLM(パシフィックリーグマーケティング)については「(速報)パリーグ6球団、営業面で協力、振興策担う」を参照していただければと。

  

感想ですが、

まぁ、切り口としては悪くないのでしょうが、そこに潜む背景や環境などももうちょっと書いて欲しかったなと言うことがありますね。

というのも、スポーツビジネス勉強会のエントリで述べたように「ヨーロッパは石飛んできたりとか危ないので子供観戦禁止みたいな恐ろしい環境。日本ではどちらかといった試合中心という感じじゃない」という話しがあったように子供の割合が非常に少ないヨーロッパとは対極に位置するものと考えられます。

 

「駒場が家」という揺らぎ無い信念だった浦和の成功事例と一過性のJリーグブームに方向性を見失い失敗した読売ヴェルディの例などは対極的で分かりやすかったのですが、

では何故浦和で成功して同じように地域密着で成功しないクラブチームが多いのか、

横浜は?新潟は?はたまた何で柏じゃ成功しないのか、人口の問題?それとも経営陣の問題?などビジネス雑誌の「特集」なんですからもう少し紙面を割いて踏み込んで欲しかったですね。 

特集の中でいくつかのイラストや図説がありましたが、

あらためてこの業界というのが非常に排他的であるのだなと感じましたね。

資金面や地位向上など、あらゆる利権構造の中にこのスポーツ界が存在するみたいな形で描かれています。

実際どこ行ってもそうなんだろうけど。 

取り組みをしているだけでなく、成功しているチームというのは決まって「組織内のモチベーションが高いこと」なんだと思います。

浦和は親会社の三菱自動車が経営危機の際に損失補填を止めたことで職員のモチベーションが高くなり、結果「自立」をしました。

先日千葉ロッテの荒木執行役員のお話を聞きましたがやはりここでも「自立」という言葉が出てきたように、グループのなかで赤字を垂れ流し、職員の天下り先として考えるのではなく「起業としてのブランド」や「自立」といったことが重要な課題なのかも知れません。

 

いよいよ暖めていた企画を出す時が近づきましたね。

「世界に負けない日本のプロ野球が取るべき戦略とは?」

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