熱風
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よし
2010年02月24日 16:18 visibility119
福田隆浩『熱風』講談社という小説を読んだ。
第48回講談社児童文学新人賞の佳作を受賞した、テニスを題材にした小説だ。
これを、ぜひとも皆さんに紹介したい。
聴覚障害を持ち、聾学校に通う少年、孝司。彼は、攻撃的なテニスを得意としていたが、いまいちプレイが安定していない。頭部の皮膚疾患により、頭髪がまだらに抜けてしまっている少年、中山。常に帽子をかぶって頭を隠している彼は、安定したテニスであっさりと孝司に打ち勝つが、いくつもの試合を勝ち続けるだけの体力を欠いていた。
それぞれに重い荷物を背負ったふたりの少年。出会った時からぶつかり合うふたりだったが、コーチからダブルスのペアを組むように指示され、厳しい練習を通して次第にお互いを認めていくようになる。
だが…
いやあ、この小説がよかったんですよ。
ふたりの少年のキャラクターもいいし、彼らをサポートするテニススクールの大人たちもいい。また、孝司の聾学校の同級生である少女もいいし、コンビニの経営に時間を奪われてしまっている孝司の父もいい。
脇に登場するキャラクターも、実に丁寧に描かれているのです。
そして、テニスの試合の描写がこれまたいいのだ。
テニスの好きな人には、絶対的におすすめのできる1冊でありました。
熱風
講談社 2008-02-29
ちょっと試しに、HTMLソース編集というのを使ってみました。
sellその他
- 事務局に通報しました。
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