「うるさい」スポーツ

ここでいう「うるさい」というのは物理的にノイズが多いのと、やたらと細かい指示が飛ぶ「小うるさい」のとの二義を指す。例えば私も経験があるが、少年スポーツの現場などでは選手たちの「声が出ていない」ことに「うるさい」オトナがいる。

少年サッカーを離れて、少年ラグビーに足を踏み入れた時にすぐに感じたことは、「ラグビーはうるせえなあ」ということだ。前だ後ろだとやたらとコーチの声が飛ぶ。競技のなかで約束事があまりに多く複雑で、ゲームとして成立させるためにはそうとう子供たちにいろいろと「仕込む」必要があるということだ。
ラグビーのコーチはさぞかし喉がきついだろう。

いちおうタテマエとして、少年サッカーの現場ではできるだオトナの声を慎むよう指導をされる。「わあわあうるせえなあ、こどものすきにさせようや」ということだ。それでもいいとされているのはほかのスポーツに比べ約束事を少なくしてもゲームが成立し易いサッカーの特性だろう。(それでも「うるさい」指導者は星の数ほどいるだろうが)また、自分で物事を判断して行動できる選手を育てたいという願いも多少はあるのだろう。

恐らくだが、プレーヤーにしても試合中のラグビー選手はサッカー選手よりうるさい。ラグビーの連中は約束の確認、状況の伝達、意識の鼓舞、自分の気持ちなど意味のあることないことをずっとわあわあ叫んでいる印象がある。いやー。うるさい。カルチャーショックと言えば大げさか。

そんなことを思いながらラグビーのグラウンドをあとにすると、付近から強力なノイズが。少年野球だ。絶対音量ではこれがナンバーワン。野球のうるささはまた質の違うものだ。あれほど約束事が明確で全編がセットプレーの競技になんで皆があんなに声を出さないといけないのかはまた誰かに聞いてみたいと思う。

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