弱気な攻め と 強気な受け

春ですね〜。

帰ってくる時のこと。
電車を待つ列の一番前で並んでました。私は左側の列。
後から来た若いサラリーマンが右側の一番前。



　　電車到着。

降りる人が右側に寄って、私の前がポッカリ空いたので、最後に降りる人とすれ違うように乗りこむ。


ちょうど席の端っこが空いてたから座ったら、その途端肩をトントンと叩かれました。

下を向いていた私は、知り合いかと思って勢いよく顔をあげたら、全く知らない男がそこに。
しかも私が座ってるもんだから気持ち前のめり気味。


なんだろう、と思っていたらなんかボソボソ言ってきた。


前のめりになってるくせに、すぐ目の前にいる私にすら声が届かず。

『は？』って聞き返したら、自分のイヤホンを外し

『なんで先に乗ったんだ？』

と言ってきた。

てっきり私は、
（最後に降りる人の邪魔になったかしら？）
とか考えたけど大丈夫、そんなことありえない。

と思いながら、男の質問の意図がわからず黙っていたら、もう１度

『なんで先に乗ったんだ？』

と言ってきたのでしかたなく

『一番前に並んでたから』

と応えたら、今度は

『俺も一番前にいたんだ。あんたが先に乗ったから俺が乗れなかったじゃないか』

と言ってきた。



私の頭の中は『？？？』。
（もしかして、気付かないうちに割り込んだかしら？）
とも思ったけど隣にいたの見てたから違うよな、と思い直し、いろいろ突っ込みたいところをグッとこらえ、様子を伺うことにしました。


そのあともなんかボソボソ言ってたけど、何言ってるか全く聞こえなかったのよね。


男が、何に怒っているのか未だによくわかってなかったので、頭の中で男の発言を整理してみた。

（もしかしたら、ちょっとおかしな人なのかも。“１番”に乗れなかったのが悔しかったのかな）

そう思って

『１番に乗れなかったことに対して怒ってるんですか？』

と聞いてみた。

男『そうだ！あんたが勝手に乗ったんだ！』

（あら、自分で認めちゃったよw どうやら“１番”じゃなきゃ気が済まなかったんだ。）


でも私、気づいちゃったのよね。
散々（その男にしたら）攻撃してきたくせに、声が震えてた(笑)。

しかも相変わらず声小さいし、私の隣の人をチラチラ見てるし。


（あぁ、思いっきり勇気出してすご〜く頑張ってんだろうなぁ、この人）
とか思ったら笑いそうになっちゃいました。
そんなことを考えてる間も２人して無言。

男『・・・』

私『・・・』



余談ですが、今読んでる本がとても面白いんですよ。


早く本の先が読みたかったのと、車内の注目を浴びてソワソワし出した男を見てると顔が弛みそうなのと、単純にこんなことで時間を無駄にしたくないってのがあって、どうしようかなぁと思っていたら、男が

『まだ謝んないのか』

と言ってきたから

『あ、謝ればいいんですか。じゃあ、ごめんなさい』

と言ってやったら、

『常識ないならもう電車に乗るな！』

と捨て台詞を吐いてやっと退きました。

でも私のすぐ横に立ってたんだけど。


私の返事すべて、普通に聞いてたらめちゃくちゃムカつくと思うんだけど、それに関しては一切言及せず。
余程テンパってたのね(笑)。

周り気にするくらいなら言わなきゃいいのに。


しかも男の言い分こそ勝手だし。



はぁ、春ですね〜。