勝敗を分けたのは


ナビスコ準決勝第二戦の勝敗は終盤まで分からなかった。3−2で川崎はリードしていたが、マリノスの猛攻の前にアップアップしていた。そこで1点入っていたら、さらに勢いにのって逆転されてトータルで川崎の負けという道筋が見えていた。ジュニ一人を残して、FWのテセまで深い位置でディフェンスしていたので、点が取れる可能性も低かった。

 川崎がたった1つ残していたオプション-ジュニの高速カウンターへの対応が横浜の勝敗の分かれ目だった。川崎陣営から横浜側に蹴られたボールは追いかけるジュニの前に飛んでいった。DFは振り切られようとしている。横浜GK榎本はゴールエリアでのジュニとの1対1の勝負を避けて、ゴールエリアを飛び出して頭でクリアというリスクある方法を選択した。この一瞬の判断が命取りだった。目測を誤ってボールは頭の上を通過しようとした。通過すれば無人地帯を転々としてジュニのゴールは絶対確実だった。止むを得ずに榎本は手でボールを止めてしまい、一発レッド退場。やはり、ゴールエリアを飛び出す時はリスクが極端に低い時でないといけない。このあたりの一瞬の判断と正確性が代表クラスの川口や川島との差なのだろう。今日の川島は対照的に当たりまくっていた。反応の速さ、キックの距離・正確性・ポジション取り・味方への指示の出し方など素晴らしかった。川島がいなければ、敗退していただろうと思う。

 川崎のもう一人のヒーローは間違いなく宏樹。劣勢の前半に目が覚めるようなスーパーミドルシュート。これでチームは勢いづいた。怒涛の前半20分以降の始まりだった。宏樹は2001年以降みているが、J2時代は比較的前に出る事もあった。J1に上がる頃からセットプレーにも参加せずに相手快速FWを押さえる快速DFとしていつも守備に専念してきた。宏樹ファンの自分にとっては残念なチーム方針であった。今年は比較的上がる場面も増えたが、それでも控え目であった。こんな素晴らしいシュートが打てるならもっと早くから見たかった。これからも積極的に前に出て欲しい。

左サイドに入った久木野は素晴らしかった。左サイドでの駆け上がりとドリブルは村上・フランシスマールを凌ぐと思う。来年の左サイドは決まったかな。

 負けたとはいえ、マリノスの闘志はすごくて賞賛に値する。相手DFに全力で走ってプレスを掛け続ける。中盤でも全力でボールを追って、セカンドボールを殆んど支配する。前に前にという気持ちがはっきり見える。技術も正確である。早野監督はいいチームを作ったと思う。

これで11/3に国立に行ける。今年は無理だと思ったタイトルが1つ目の前にある。頑張れあと1つ。2000年は鹿島に試合でも、サポの数でも完敗だった。今年はガンバを圧倒出来たらと思う。 

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