チームとして形になってきたか

雨も止んで絶好のサーカー日和になった満員に近い等々力。お互いのファイトが激しくぶつかる好ゲームだったと思う。一瞬の隙をついたマルキーニョスの得点、混戦からの谷口の得点と白熱した展開だった。カウンター一発であえなく失点して１−２で前半終了。点の取り合いになりそうな気配だった。ただ、鹿島はマルキーニョスの交代が前半であったので得点力が相当落ちたと思う。また、予想外の早い時間の交代で監督も作戦・用兵が随分狂ったと思う。

後半になると追いかける川崎が怒涛の攻めを見せる。テセが決め・ケンゴが珍しく頭で狙いすましたゴールで逆転。その後は一進一退の展開で試合終了。疲れの見える鹿島を川崎が押さえきった後半だった。ＡＣＬ地獄で今シーズンは鹿島・ガンバと苦しんでいる。昨年川崎・浦和が苦しみ抜いたのが分かるだろう。リーグ戦・ＡＣＬ両方結果が求められているので非常に大変できついことだと思う。でも、やりぬかないといけない。精神的なタフさが備わってくるのだろう。Ｊリーグの強豪がアジアでトップクラスと評価される為にも両方がんばらなければならぬ。

川崎のフォーメーションが急に良くなった。高畠監督の用兵・手腕が大きいようだ。中盤が非常に良くなった。ボランチに菊地を使い続けてきた効果が出てきた。中盤が安定してきて、守備・攻撃ともに菊地のスペースで落ち着く。ケンゴは余裕を持って両サイドへ散らすか中央を使うか選択出来る。また谷口がＦＷのように高い位置でプレーできるようになったことも大きい。頭でも足でもパワーがあるのでまるで３トップのようになる。攻撃に厚みが出てきた。また、両サイドの持ち味が出てきたので、今までのように中央偏重というか、両サイドが半分死んだような状態からピッチを広く使えるようになった。狭いエリアにジュニ・テセが突進しなくても両サイドがＤＦを引き付けてくれるので、 中央が薄くなって突破しやすくなった。今まではたまに森の鋭い突破を見れるだけであった。それが今日は左サイドから質のいいクロスが中央に入ってくるので可能性が急に上がった。菊地・山岸・ケンゴ・森のＭＦ陣の動きの質と連携が急速にアップしているので非常に楽しみになってきた。

菊地の急成長・山岸の活性化・谷口のトップ下起用など高畠さんの采配は素晴らしい。名監督になる資格はあるのではないかという思いがする。

ただ、１対１で簡単に負けるＤＦと多数のコーナーキックで得点の予感が全くないなどの弱点もある。そのあたりにどんな工夫をするのか、注目の次節です。

残念ながら次節ヤマハの磐田戦は行けず、夜録画でしか見れない。どうかみんなの気持ちを一つにして勝って欲しいと思う。