
遅いけどアジア杯<カタール戦>寸評
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ヨッシー
2007年07月13日 17:53 visibility86
時間が経ち過ぎたけど1−1のドローに終わったカタール戦について・・・
結果から言うと『本当に勿体無いドロー』だったと思う、オシム監督が試合後に話した通り
「勝点6が取れた試合」と言うほど、本当にカタールとの間には実力差があった。
それが、1つのミスから1−1のドローになるのだから本当にサッカーは怖い。
あれだけボールを支配しながら「トドメの追加点」が取れなかったのは、正にボールが支配
出来た事による油断だと私は思う。
相手は1トップのセバスティアンを前線に置き、それ以外の10人を全て自陣に引かせると
いう超守備的戦術で対応してきた。
相手のほとんどの選手がペナルティエリアの手前に立ち、スペースを無くしてきた。
俊輔、憲剛、遠藤とドリブルで切り込め無いパサーばかりのMF陣は横パスで回すだけ。
ターゲットとなるのはFWの高原1人だけでどう動き回っても大量の相手DFの中に埋もれ
高原にパスが通っても囲まれボールを奪われるか、または後ろに返すしかない。
そしてまた横パス・・・相手必死でプレスをかけてこないのでボールを支配出来る。
まるで、既に先制点を取ってボール回しで時間潰しをしているチームの様に見えた。
はっきり言ってボールを持てているがボールを持っている時間にゴールチャンスの回数が
比例していない前半だった。
そして、後半。
私は当然、後半から2トップにしたり数少ない「裏を取りに走る」羽生を入れてくると思ったが
交代は無く後半が開始。
後半16分にようやく憲剛から今野へスルーパスが渡り、高原へ絶妙のクロスをあげ待望の
得点が入る。
これで、カタールが攻めに出て日本のチャンスが増えると思ったが、相手の自陣に引いた
サッカーは変わらなかった。
追加点を取れない日本は「ボールを支配出来る」がリズムは悪くなってくる。
「ボールを支配出来る」が為にこのまま勝てるという油断から突破力のあるFWセバスティアンに
ボールが渡り、ゴール前で焦った阿部が体を寄せた事でファウルを取られFKを献上。
そして巧みに壁をこじ開ける動きをされて失点する。
後半43分の勝利を目前にした所での失点だ。
加地が試合後に「勝てると思った気持ちの余裕からこの状況を招いた」と語ったが、ボールを
持てる、いや持たされたことで前半の様にボールを支配出来ていれば勝てると思い込んで
しまったのだろう。
今大会での優勝候補筆頭である日本に対し、他の国々も同じ様に超守備的布陣にしてくること
は当然予想される。
私はこれらの相手に対し『早い時点での先制点』や『トドメの一発』を食らわすにはゴール前の
壁をくぐり抜ける、ワンツーパスや強引なドリブルで勝負する選手が必要だと思う。
今、南米で行われているコパ・アメリカのアルゼンチンの試合を見て欲しい。
相手DFが固まったゴール前でテベスやメッシ、リケルメがどんどんドリブルやワンツーパスで
中に切り込んでゴールを奪っている。
縦にボールを運ばなければ横パスでは得点に繋がらないのだ。
あと、2トップにしないとサイドからボールがセンタリングされた時に高原しか居ないと言うのは
明らかに得点の可能性は低い。
今回の試合だけを見れば、俊輔も憲剛も遠藤もサイドからのセンタリングに合わせてゴール前に
飛び出す動きはほとんど見られなかった。
ターゲットを増やす為にもパサーばかりの2列目選手構成をもう一度見直して欲しい。
今回の試合を見ても実力では日本が優勝候補であることは間違いないのだから、「負けない
サッカー」ではなく「点を取って勝つサッカー」をしないとただの優勝候補だけに終わってしまう
かもしれない。
今日のUAE戦、点を取りまくって欲しい!
ガンバレ!ニッポン!
- 事務局に通報しました。
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