テレビ中継にまつわるお話

  • 凹凸庵
    2006年09月24日 22:35 visibility34

自分が野球をはじめたきっかけはONと「巨人の星」に影響されたこと。

巨人のこと嫌いなくせしてね。まあ同年代ならばこのふたつの要素は外せないもんだ。

テレビは巨人戦ばかり。否応なしに選手の名前を覚えてしまう。背番号とセットでね。

で、ふしぎと相手チームのは覚えられんのですね。

 

当時のテレビ中継は午後8時からと決まっていた。今のガキならいざしらず、当時の自分は9時には寝ていた。眠くなっていた。オヤジがビール片手にテレビ観戦している。カーテン1枚隔てた部屋に自分は寝ている。6畳間と3畳間がカーテンで仕切られている。3畳間がいわゆる茶の間。6畳間に一家5人が雑魚寝。テレビの音や柱時計の鳴る音の中で一番先に床につく。カーテン1枚だから音はよく聞こえる。アナウンサーの声で試合展開がわかった。寝ながら頭の中で勝手にテレビ画面を作り上げる。そのうちに眠ってしまう。夢に出てくる。寝てはいても、テレビの音が耳から入ってくるもんだから、夢の中で結果を知ることになる。

 

いつも見慣れた選手ばかり見てるもんだから、オールスター戦は新鮮に思えた。知らん選手に見慣れぬユニフォーム。パ・リーグの存在を知った瞬間。よく打つんだ。パの選手って。なにせ巨人全盛時代。セというよりも巨人の鼻を明かしてやれ、という気持ちでプレーしていたのでしょうね。当時はパの方が強かった。全国中継されるもんだから、名前と顔を売る絶好のチャンス。みんなイキイキしていましたな。

 

ビデオがない時代でしたから、テレビ中継が終わるとすぐさまバッティングフォームやピッチングフォームを真似する。頭の中に残像があるうちに一所懸命真似しておりました。空想の中ではスター選手になっているのですが、そんなかんたんに真似できるわけがない。野球をやる時に試してみたけどね。実戦にはまるで役にたたない。一流のプロが身につけたものを、素人の一夜漬けでできるわきゃねえでしょう。

 

「野球教室」ってな番組がありました。テレビ中継が早く終わると「想い出の名シーン」とか「プロ野球史」なんぞを放送する。今でも時々やっておるでしょう。特番でもないかぎり見ることができんシロモノ。過去の選手を見る機会はそうざらにはなかったもんで、中継よりもこっちの方が楽しみでしたな。

 

ずいぶんと長くやっている「センターカメラからの映像」これ大リーグ中継の真似なのでしょうけど、今だに馴染めないでおります。高校野球も同じようになっちまったし。たまにバックネットからの絵を見ると、こっちの方がいいんだけどなあ、と思ってしまう。

 

どですかね?

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