礼日記●甲子園は天国みたいな場所でした


練習風景ももちろん見てみたいと思ったが、

普段の学校生活ものぞいてみたいような選手だった。

 

 

鹿児島工・今吉晃一くん。

 

 

37年ぶりの再試合とか、多くの素晴らしい投手とか、

HR量産とか、乱打戦とか、さまざまな波乱のあった

今季の全国高校野球選手権だったが、

 

個人的に印象に強く残り、

今大会で感じたことを聞いてみたいくらい、

今吉くんはホントにいい選手だった。

 

満面の笑顔で、オッシャ〜〜!と吠えて打席に立つのが

どんなにベンチは頼もしかったことだろう。

 

 

『代打、今吉ぃ〜くん。』

 

 

な、何だ??目立つヤツが出て来たな・・・。

 

 

細目の身体が目立つ中、

 

ガッチリ・ムチムチ・ニコニコ。

 

アラ、こりゃ野球マンガの世界から抜け出してきたような

おいしいキャラクターではないか。

 

 

しかし、チームにこういうタイプがいると心強い。

しかも快打して出塁、そして打線がつながっていた。

うーむ、鹿児島工・・・勝ち進むかもしれないな。

 

 

 

 

じゅ、準決勝まで駒を進めるとは!

 

 

静岡商の大野くんも、マウンドやベンチで

終始笑顔を絶やさない素晴らしい選手だったが、

今吉くんのチーム牽引力はこれまた素晴らしかった。

 

疲労骨折で練習が出来なくて、野球を辞めようとした頃、

彼はどんなふうに辛い気持ちと毎日戦っていたのだろう。

 

 

逆か。

その日々があったからこそ「代打の神様」になれたのか。

 

 

鹿児島への飛行機へ乗り込むナインにまぎれ、

今吉くんは打席と同じくらいの笑顔で、

カメラに大きく手を振りつつ姿を消した。

 

 

「甲子園は天国みたいな場所でした。

 負けた悔しさはありません。」

 

 

やもすると息子になってしまうような年齢の彼等に

教えられることがとても多い、夏の高校野球。

 

今吉くんのその言葉は、ずっと忘れられそうにない。

 

 

みなさん、本当にお疲れさまでした。感謝です。

オバチャンも頑張るわぃ。

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