スリル(出店中の出来事です)

寒いはずだわ 外は雪 [d4]


 


デパートに出ている時 これくらい寒かったら 私のマフラーがもう少し売れたかも、、、


 


聞こえて来そうだ 誰かの声が


「寒きゃあ 誰も家から出て来ないよ!」 って


 


さて 


今回の催事で 人気№1は この作品でした



布としては最高の感じでしたが


縦糸に ボコボコした変わり糸を沢山使っていた為 


織っている間は大変苦労し 


途中で布を切り 


二枚の布を作ったんですね




別々に洗濯機に入れて洗ったものですから 縮み方が微妙に違ってきて


それが気になって


じゃあ もう一度 一緒に洗うか!、、、、、


 


気が付いたら メチャクチャ縮んで 硬い硬いフェルトになっちゃった [d276]


 


奈良の近鉄百貨店に行った時(去年の今頃ですね)


こんなデザインのケープが飾ってあったので それをヒントにして作り


首の所は よく似た糸で「一目ゴム編み」仕上げ



 


思ったより良い出来 [d136]


 


但し 布が硬いので ニットのように体にフィットしてくれません


肩幅の狭い 小柄な人にしか着れないなぁ、、、、


 


そんなこんなで 弱気の価格で出しました


 


初日は こんな風に置きました



お店の場所も良かったけれど 


通る人が 触っていくし


「いいねぇ」と呟くし


 


私たち 仲良しの出展者が 時々立ち話


(デパート側は この状態を「情報交換」と呼びます 雰囲気にもよりますが 小母ちゃんたちが通路で数人集まってこれを始めると お客様は避けて通られるから デパートとしては実に困った現象 但し 小母ちゃん達は 何度注意されても平気の平左)


 


バッグを作っているOさんが


「これ 着てみて良いですか?」


 


私は 彼女と仲良しなので


たとえ 彼女が 同じ「織り」で重なる部分が有っても 自然心が広くなる


それは 互いに「節度」を守っているからだと思う


知っている知識や経験を教え合ったりもするし


 


「良いよ」


 


小柄なOさん サイズは9号~11号


そのOさんにピッタリなんです ケープが


「Oさん ありがとう! 良く似合っているわ!これで自信を持って売れるわ!」


 


Oさんも


「ありがとう 一度着てみたかったんです!」


 


 


ここからが ちょっとスリルある話 なんです


(私にはスリルある話でも 他人さんには「アホな話や [d221]」 かも ね)


 


同じ出展者で Yさん


 


なかなかの人


 


有名


 


彼女が この作品に目を留めた


(いややなぁ、、、、早く行ってくれないかなぁ、、、)


 


値札を見て


「安いなぁ!安すぎるんと違うか?」


 


「ええ 試作品で、、、、そうなんです この値段の7掛けだもんね 手取りは、、、糸代になるかならないか、、、ね」


(デパートに 売り上げの30%を収めますからね)


 


すると


間髪を入れずに


「私 買うわ!」


 


(しまった! やられた!)


 


以前にも 同じ様なケースが有って 何とか踏ん張ってYさんの「鋭い牙」(悪いね[d229])から守った事があります


 


最初から「買ってやるから デパートを通さずに安く売って!」


が まかり通る「ベテランさん達の世界」


 


その時は 確か 私の作品を買って お得意の洋裁でリフォームして売る算段だったんですわ


 


「売れなかったら私が着ますから」 とストレートに断って


 


後で周囲に「この子 売りたくないらしい」と言われていたけど


そんな不愉快さと 大事な作品 これを天秤に掛けたら、、、そりゃあ「作品を守る」方をとりますわいさ


 


 


今度はどうしよう、、、、


隣りの子も心配そうに見ています


 


「あの~期間中は出しておきたいから 最終日まで待ってもらえますか? それから 7掛けじゃあ何ですから、、、7.5にして下さい」


 


我ながら よく言いましたわ [d231] 


 


(ええっと 0.5は幾らになるのかな?、、、400円か、、、馬鹿みたい、、、、でも何もしないよりはマシだわ 7掛けでもお客さんに買ってもらいたい!!!!!)


 


次の日


このケープの人気がすごいから


Sさんが


「スタンドに着せようか」



ますます人目を惹いていました


 


Yさん ここへ作品が移動した事に気付かず うちの隣りの子に「売れたんか?」と聞いたらしい


隣りの子 思わず


「えっ?!ああああああ、、、」って答えたらしい


 


以来 Yさんは寄ってこなくなった


 


隣りの子 Oさん Sさん と「情報交換」する内


 


「売れたって事にして もう片付けちゃいなよ」とSさん


「嘘がつけないから 顔がヒクヒクしそうよ」


「そうだね あんたはそう言う子だわ」


 


で 思い出した


「月末に広島でイベントがあるから そっちにも送りたいし、、、」


 


「それよ!聞かれたらそうしなさい!さあ 片付けましょう!」


 


Oさんも 隣りも


「そんな口実が有ったら良いじゃないの」


と賛同してくれました


 


そんなこんなで


三日目の夕方



こんな風に片付けて


 



こんな感じで鞄に入れて 無事 Yさんの「鋭い牙」から守る事が出来ました


何ちゃって


 


国会を「伏魔殿」って 誰かが言った事が有りますが


 


この世界も なかなか、、、負けてはいませんよ


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 































































































































































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