親会社の赤字補填

ロバート・ホワイティング
玉木正之/訳

『和をもって日本となす』
90年3月発行

339ページ19行目


「大会社の手によって経営されている日本のプロ野球チームは、何よりもまず親会社の宣伝機関としての役割が強く、毎年何十億円もの利益を生み出している東京ジャイアンツにしても、親会社の読売新聞にとっては、基本的に地方紙の赤字補填や税金対策としての性格を有しているのだ。しかもほとんどの球団が自前の球場を使用せず、公共の娯楽という以上に私企業としての色合いが強い。そのため、大リーグのように地方公共団体の建設した球場を無償で借りるというようなこともなく、食べ物や飲み物、さらに駐車場の使用料といったものはすべて球場経営者の手に入り、球団は球場に使用料を払って借りるシステムになっている。それでも、各球団のオーナーは、野球チームを持つことによる無料の宣伝費というものに計算し、それが親会社に還元されるメリットを考えているのだ。」


合併問題の時、近鉄バファローズの赤字が36億と言われていました。しかし、広告代理店が球団を所有していることでの宣伝効果をはじき出し、360億円であるとも言われていました。
それなのに、どうして手放したのでしょうか。


東京ジャイアンツが親会社の赤字補填をしている。「野球を観にきた客」が置いていった金は、よりよい野球を見せるために使うべきじゃないんですかね。なんだか行く度に、無理矢理に新聞を買わされてるような気分になりましたよ。

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