早稲田実×駒大苫小牧(大会決勝戦・再試合)
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武蔵
2006年08月22日 16:38 visibility34
屈指の好カードになった決勝戦ですが、
やはり、前評判通りの剛腕2人に注目が集まりましたね。
共通するものは「伸びのある直球」「鋭いスライダー」「強靭なスタミナと精神力」この3つでしょうか。
一見、対象的に見えますが、タイプ的にほとんど似通っているなという印象があります。
しかし、試合は当初、打撃戦になると踏んでいました。
いくら好投手でも、今年の打線はなかなか抑え込めないだろうと。
みなさんもご存知の通り、今大会は本塁打数が驚異的な数値を記録しています。(※最終=60本)
年々、練習機材の充実により、選手の筋力が大幅にUPしている証拠。
失策が多いこともそれを物語っています。打球が強力すぎるわけですね。
これをふまえて、大変失礼なんですが、「怪物」と呼ばれるレベルではないと判断していたのです。
しかし、予想に反して、打高投低のイメージを払拭するかの如く、
序盤から両エースが相手打線を抑え込み、終わってみれば、
15回を投げ切って2人の失点はわずか1。正直、脱帽しました。
これで37年ぶりの決勝再試合となる異例の事態。この時点でだいぶ球数は放っています。
もう一戦みられるのかと思うと同時に、明日はまともに投げられるのだろうか?という疑問が交錯。
そんな心配もよそに、翌日も同じように、連投の疲れを見せない白熱した投手戦を展開。
特に斎藤は、最終回に147km/hを計測するなど、度肝を抜くような底力を発揮。
結果として、4−3で斎藤に軍配は上がりましたが、2人とも抜きん出た力を持っていると感じました。
差が出た理由を挙げれば「連覇のプレッシャー」だとか、
「暑さにやられた」とか色々出てくるでしょうけども、
過酷な日々に耐え抜いてここまで来たことを考えると、
細かいことはどうでもいいかと思えてくるような気がします。
終わりよければすべてよし。自分たちも納得、ファンも納得の内容だったのではないでしょうか。
もちろん、この決勝戦だけではなく、すべての試合においてこのことがいえますよね。
北海道では視聴率が40%を超えるなど、選手の奮闘がお茶の間の心を動かした結果に。
プロ選手も初心に回帰し、泥臭い野球をしてほしいなと心底願います。
そして、最後に言っておきたいのが、
田中、斎藤両投手のみを話題に取り上げるのはどうも頂けないように思います。
たしかに2人が大会を大いに沸かせたのは事実ですが、
野球は決して、1人でやっているわけではありません。
全員がそれぞれ自分の働きをすることによって試合が成り立つわけですからね。
加えて、高校野球児はエンターテイナーではないこと。
開始前に特番を組んで斎藤を紹介していましたが、
出てくるのはほとんどあの「ハンカチで汗を拭う」シーンだけ。
視聴率や女性ウケなどを狙いたがるTV側の意向もわからなくもないんですが、
「球児」なんですからもっとこう、彼の素晴らしいマウンドさばきを放送してほしかったです。
とりあえず、うんちくはこのくらいにして、
早稲田実のナインのみなさん、優勝おめでとうございます!
※選手名は敬称略
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