試合観戦
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片野 寛理
2015年10月20日 02:30 visibility10
タイ代表 vs 香港代表のFriendly Matchを見に行った。
おそらく、現在タイでプレーしている選手の中で、タイと香港のトップリーグでプレーした経験があるのは僕だけじゃないかな。
僕自信、今年の7月に香港から移籍してきたばかり。
香港のパワーサッカーとタイのポゼッションサッカー、、、どんな試合内容になるのかとても興味のある試合だった。
ゲーム展開としては、ペナルティーエリアの外側でゲームをコントロールし、機を見てゴールに迫るタイに対して、香港はカウンターという形。
香港プレミアリーグには、タイのように早いリズムでパスを繋ぎ、選手が連動するチームはない。
そのため香港は、とりあえず前半を凌ぐしかなく、カウンターも形になることがほとんどなかった。
逆にタイはいい形で崩してはいたけど、ゴールに結びつけることができなかった。
他にも香港とタイのサッカーには違いがある。
1つはリーグに所属するチームの数。
香港プレミアリーグには9チームしかない。
リーグ戦は年間、たった16試合。
対して、タイプレミアリーグは18チーム、年間34試合。
これによる問題は体力面。
毎週末に試合があるのとないのでは、その週のトレーニングメニュー(強度)に大きく影響する。
不規則なほどコンディションが作りにくいことはないからね。
この日の試合は、香港にとって慣れない相手という事もあるけど、前半残り10分頃、そして、後半残り15分の時間帯は攻める力がなかった。
その陰には精神面の影響も大きい。
公式戦の数が少ない場合、タフな試合を十分に経験できない事、また試合のない週のモチベーションを保つ難しさから、試合中におけるメンタルに影響が出る。
その結果、タイに”攻めさせる”のではなく、攻められていた。
これだと体力的にも精神的にも消耗が非常に激しくなる。
精神的な消耗が激しいと考える余裕がなくなってしまうからね。
しかし、香港は後半、CBの1人を交代し守備を固め、DFとMFの間をコンパクトに保った。
ゴールから20-30mのところまでラインを下げ、DFとMFをコンパクトに保ち、中央のスペースを固めた。
これは、タイのポゼッションに対応するため。
要は、タイに”攻めさせて”あえてゴール前で勝負して反撃のチャンスを狙おうとしたってこと。
そのため、タイは前半に多く見られた相手を引きつけてから裏を狙う動きができなくなり、クロスボールを使うようになった。
香港がCBを交代し、中央を固めた理由はそこにある。
空中戦には自信があるからね。
単純の放り込んでくるボールなら、それに対して2人のCBが準備できる。
クロスボールを跳ね返し、タイに得点を許さなかったね。
ただ、タイのDFもよく守っていたから、香港が跳ね返したボールを拾って形になったのは、数えるくらいだったかな。
最後にPKを取られてしまって、タイが1−0で勝った。
香港の友達から『あれはPKか!?』って言われたのは言うまでもないよ。。。
他にも香港とタイの差はたくさんある。
例えば、ピッチの硬さ。
香港は粘土質で地盤が硬い。
雨が降っても、表面の0.5cmくらいが緩くなるくらいで、その下は硬いため、取り替え式のスパイクを履くと滑るし足の裏が痛くなる。
対するタイは、雨の日に取り替え式のスパイクを履いても滑るくらい緩くなる。
そういえば、試合中に香港の選手も滑っていたね。
また、外国人の登録枠も違う。
タイは今年から5人(4人 + アジア枠1人)登録になった。
これによってタイ人の出場人数が増え、ローカルのレベルが上がる。
しかし、香港は6人(5人 + アジア枠1人)登録。
しかも、ローカル枠というものがあって、外国人選手が7年以上香港で住んでいると、ローカル(香港人)としてプレーできる。
そのため、両チーム合わせて14人が外国人で、香港人は8人しかプレーしていないという、、、
どこの国のリーグ戦なのか分からなくなるような試合もある。
このように、対戦国のサッカー事情を知っていると、また違った見方ができるから楽しみが増えるよね。
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