外国籍として、その国の人たちとの触れ合い方、コミュニケーションの取り方で工夫していることは? - インスタ質問から -
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片野 寛理
2019年05月01日 02:00 visibility34
初めてタイに来たのは2011年。
自分のスタイルを貫き通してアピールにアピールを重ね契約に至った頃は、
何も分からずに練習場と家の往復をしていました。
私生活では家の周りを散歩して屋台やコンビニ...ライフラインの確保のための情報収集をしていたな。
チェックをつけた屋台をローテーションしていました。
練習を全力でやって、それ以外の時間は食事と休養、自主トレのみ。
バンコク在住でもバンコクらしい生活はしていませんでした。
唯一、家の近くに大きなショッピングモールがあって、
そこに行くことが気分転換になっていたかな。
練習や試合では変わらず自分のスタイルで取り組んでました。
ダラけている選手には要求をして、ミスした選手の名前を大声で呼んでいました。
そうしていると雰囲気が少しずつ変わっていくのが分かりました。
良い方向にではなく、僕から離れていくような...。
そう感じている頃に
練習中、2回連続で同じ過程を踏んで失敗をしたGKがいました。
僕はGKに”何で笑ってんの?”と詰め寄りました。
”同じ失敗を繰り返すな”と。
すると、監督が来て”俺から言うから”と僕を彼から引き離しました。
彼はその時を境に僕に寄ってくることは2度とありませんでした。
“お前が悪いくせに何ふてくされてんの?”...ではないんです。
僕は彼を始め、タイ人のことを何も知らなかったんです。
日本で当たり前のことは他国でも当たり前ではありません。
僕はそれを分かっていたつもりだったし、そう行動しているつもりだったんです。
今ではいろんな事が分かります。
タイ人がプライドが高いこと
メンタルが弱いこと
根に持つこと
面倒見が良いこと
優しいこと
日本のことに興味があること
タイ飯世界最強と思っていること...etc
仕事に関しても捉え方や取り組み方は全く違います。
仕事中でも人がいなければ携帯をいじったり昼寝をします。
中にはお客さんが店に入って来ても声を掛けられるまでゲームしてる人もいます。
コンビニで買ったヨーグルトは横になって袋に入っています。
サッカー現場でも同じようなことが起こります。
練習がしんどかったら走らないし、自信をなくしたら回復するまで足が痛いと言って休みます。
僕はタイに来て何が必要で何が必要でないのかを学びました。
その出来事があってから、タイ人を理解したくてタイ人の輪に積極的に入って行くようになりました。
そしたらみんな親切に教えてくれるんです。
優しいから。
自国を知りたいって言われて嫌な気持ちになる人はいません。
言葉を覚えるためにオン/オフに限らず、とにかくタイ人と話す。
初めて所属したチームは英語が通じるチームだったので会話が英語になりがちだったけど、そこをタイ語でとか。
少し話せて聞けるようになってきたら、今度はタイ語を読んで書く練習もしました。
音が文字で理解できるのでぼやけていた部分がハッキリします。
タイ語は無声音があるし、ここに”Tが入っていたんだ”とか”最後の音は”D”だったんだとか。
音が分かると初めて会話する相手にもちゃんと通じます。
話す・聞く・(読む・書く)ができるようになってくるのと同時に、僕の知りたかった事が少しずつ見え始めてきます。
それはタイ人同士がそれぞれのシチュエーションでどんな接し方をしているか?です。
タイ語が分からなくても雰囲気は感じ取れます。
選手同士、選手と監督、監督とスタッフ、そして女性に対して...それぞれ違います。
例えば上下関係はあるものの、選手同士では基本敬語は使っていなくてフランクな関係です。
下が上に冗談言ったりいじったりもします。
そういう関係などを見て僕も冗談を言うようになりました。
やっぱりまずは真似からww
そうするとタイ人も心を開いて寄って来てくれる。
それからかな。
僕の性格を理解してくれて信頼してくれるようなったのは。
ピッチで僕が熱くなっていれば、OK OKって言って流されていたのが、冗談で返されるけど聞いてくれていたり、タイ人選手からも要求されるようになりました。
こういう関係を持てるようになったのは、実は2015年に香港からタイに戻って来た頃からです。
そのタイミングで急激にタイ語が上達して、タイ人とのコミュニケーションが増えました。
タイ人選手がチームを離れるから、みんなで集まろうっていう会に呼ばれたり、シーズンが終わって打ち上げ的なものに呼ばれたり。
また、外国人選手と話した後に何話してたのか聞きにきたり。
タイ人結構気にするんですよね...何言われてるのかw
副キャプテンやキャプテンを務めたのは歳を取ってるだけではなく、
こういう部分の影響もあるのかなと思います。
国が違ければルールも価値観も全て違います。
僕はフラットにいたつもりでタイ人と接していたけど、
それと接し方が正しいことにはならないし、
人間関係が築けるということにも繋がらないと思います。
選手同士だろうが選手と監督だろうが、仕事だからこうあるべき...は、あくまでもその人の価値観でしかない。
それが違ったらどうするの?
どうやって一緒に成果を上げて行くの?
自分の価値観をぶつけているだけでは相手には何も響かないし、
むしろ周りは離れていきます。
僕は失敗から学びました。
今ならこうしたら成功するよっていう情報は溢れているし、いくらでも事前準備は可能だけど、
結局はやらないと分かりません。
なぜか?
僕は失敗した時に、どうしたらタイ人を理解できるかなと思って、
たまたま近くにいた日本語のできるタイ人にいろいろ聞いたんです。
注意事項とか接し方の情報を教えてくれました。
でも、それは”その方の”経験の中の話なので、それと”僕が”生かしたい現場では違いがあるんです。
だから、タイ人選手の輪に入っていきました。
同じ屋台でご飯食べて、辛いの無理ー!とか言って笑われて。
本当に辛いんですよ...。
でも、そうした関係がいいんです。
信頼とか仲間意識とか作ろうと思って作るもんじゃない。
作りに行ってたらメッチャしんどいと思うな。
相手を知りたいって思いが勝手にそれを築き上げていってくれます。
だから接し方やコミュニケーションの工夫は、まず自分の周りにいる人たちの輪に入っていくことです
そこでの接し方やコミュニケーションを学んだ方がいい。
一番年下の選手からチョッカイ出されています。
その時にいつも本気で起こるフリしてニコッてしてます。
悪くはない...
けど、いつかこいつを本気で羽交い締めにしてやろう思ってますww
何か少しでも参考になれたらと思います。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございます。
質問や相談はDM・コメント欄でもどうぞ気楽にしてください^^
kata #4
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