2007年年初に <イビチャ・オシムと日本代表>

1月も20日になるのに年初に、もないですが、つらつらと書き進める。

サッカー・マガジンに「The Real Ivica Osim」という隔週連載がある。

年末・年始の同連載から---。

 

・FCザグレブミラスロフ・ブラジェビッチ氏(同氏は元クロアチア代表監督でもある) 「ボスニア・ヘルツェゴビナのサッカーを救える唯一の人物は、イビチャ・オシムだ。しかし彼は、日本での契約を捨てるほどクレイジーではないよ。それは単に金のためだけでなく、オシムが日本で非常に威信ある成績を上げることのできる監督だからだ。私は確信している。時間がオシムのために働く---つまりクラブと代表双方のエキスパートである彼は、その経験を活用して非常に強いチームを築くことができる、とね。日本はアジア最強チームの一角だが、近い未来のワールドカップでは、世界的に見て新星となることだろう」

 

・クロアチア大統領スティエパン・メシッチ氏 「私は2度オシムに会ったことがあり、彼とも話したが、彼が非常に単純明快な言葉を話すことに感銘を受けた。会話を複雑にすることなく、何を言わんとしているか皆が理解できる。それゆえに、私は彼の仕事は大きな成功を収めるだろうと信じている」

 

・FCザグレブ副会長ズドラフコ・マミッチ氏 「ここ4年間の間に、私はクラブのために監督を7度も変えた。別れた最後の監督は、ヨジップ・クゼで、今は元イラン代表監督のブランコ・イバンコビッチを雇っている。でも私はオシムにオープンなオファーを与えたんだ。望むときには、いつでもディナモの監督になれる、というオファーをね」

 

・ハイデュク監督ゾラン・ブリッチ氏 「私は、ハイデュクの監督たち、アンテ・ムラディニッチやトミスラフ・イビッチなど古い監督たちに愛着を持っているが、私の選手としてのキャリアで最高の監督がイビチャ・オシムだったことは認めなければならない。彼はサッカー、トレーニングのための勘を持っていた。 例えば、彼がトレーニングメニューの書かれた紙を手にして練習へ来ることは決してなかった。すべては彼の頭の中に書かれていたんだ。そしてよくトレーニングの途中で、より良い何かに気づいた瞬間、彼はアクションやコンビネーションをフレキシブルに変えていた。」

 

・クロアチア代表新監督スラベン・ビリッチ氏 「オシムは日本代表のために、とても良い仕事をすることだろう。疑いの余地はない。オシムは監督として非常に稀なある資質を持っている。多くの者が現在や、毎週を生きているが、反対にオシムは未来が見える。彼は3、4年の間にサッカーがどのようにプレイされるかを知っている。オシムとは何度も話したことがあるが、私は彼の中に、未来のサッカービジョンを見出した」

 

・ピクシーことストイコビッチ氏 「私はオシムの決断、采配に大きな敬意を払っていた。なぜなら彼は誠実で、オープンで正直な人だったから」「彼はたしなみを持って、適切なやり方で愉快ではないことを言う術を知っていたんだ」

いずれの言葉もイビチャ・オシムに対しての最大級の賛辞と言っていいだろう。以前にも触れたことがあるが、2006年のドイツの惨敗後、その就任経緯の良し悪しは別として、日本代表は最高の監督を手に入れたといっていい。
All For 2010--- 日本サッカー協会が掲げたスローガンだ。2010年の南アフリカでのW杯。それを我ら日本代表はそのオシムと目指すことになる。今年はそこに向けた大きな一歩を踏み出す年になる。 (続く)

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