やっぱり内弁慶。

ティエリ・アンリ。

彼は、プレミアリーグの得点王を４度獲得している。

彼のＷ杯での得点記録。

９８年フランス大会：３ゴール

０２年日韓大会：０ゴール

０６年ドイツ大会：３ゴール

彼の実績からすると寂しいかぎり。

彼の所属するアーセナルは、昨季のＣＬでは決勝まで

進めたが、長年ヨーロッパでは成績の残せないクラブだった。

プレミアでしか勝てない『内弁慶』なクラブとなっていた。

彼は、そんなアーセナルで絶対的なエース。

そして彼も、代表では結果を出せない『内弁慶』。

クラブでは、彼は王様だ。

彼は、特に左サイドが好きで、一度サイドにひらいてから

中へ切り込むプレーは、彼の得意なプレーだった。

クラブでは、彼にはそのスペースが与えられ、まわりも

彼の意図、ボールに込めた意思を感じてプレーをした。

しかし、代表での彼は、なんだか窮屈そうで、つまらなそうだった。

彼の好きな場所には、『英雄』と呼ばれる男や、さらに今大会では、

リベリーやマルダが駆け回っていた。

彼の好きな場所は、人のものになり、彼はポツンと真ん中にいた。

『やっぱ、アーセナルが良いな』。そんなことでも考えているかのように。

そんな彼は、やっぱりＷ杯では目立った結果を出せなかった。