万博劇場 〜'06 最終章 〜

試合開始直前からまた雨が落ちてきた。必ず勝って得失点差をつ
けて浦和の結果待ち。もうやるべきことはハッキリしてた。

それなのに前半の試合内容からは、全くといっていいほどそれが
感じられなかった。慎重にというよりは腰が引けた感じ。受けに
まわることが多くて攻撃への意識が少なく感じられた。パスミス
も多く、また攻守の切替が遅い。これはここ数試合で一番気にな
るところだった。攻撃の時にみんなのテンポがワンテンポ遅れる。
動きだしたころに前線で奪われカウンターを喰らうものの、ちょ
うど意識が切り替わったところで、守備への切替が遅れ、どんど
んとラインを下げて対応せざるを得ない。そこへパウリーニョに
裏を取られシュートを打たれる。松代がイイ反応で弾いたけれど
折り返したボールをまたパウリーニョが決めて先制点を奪われる。

この時最初にパウリーニョに対応したツネはシュートの時に飛び
込んでコースを消すが、弾かれたボールを倒れたまま見送ってい
た。そこへ戻ってきたボール。起きあがる間もなく決められた訳
だけど、ああいう場面では弾かれた時にすぐに起きあがろうとは
しないものなのか？起きあがれないものなのか？そこがすごく気
になって仕方がなかった。

先制されたというのに、そこから後もやる気というか、闘志みた
いなものが感じられない。相変わらず攻守の切り替えが鈍く、い
ざ攻撃となっても厚みがない。ハッシーやカジのミスが目立つし
前田は全く存在感がない。フタも出しどころが見つからないのか
迷ってパスミスしたり奪われたりしてる。ＣＫからマグノの個人
技で同点にしたものの、残りの時間は全く修正できないで前半が
終わってしまった。

冷たい雨が身にしみる。このままじゃ勝ちも拾えないんじゃない
かって弱気と、何やってんだよって憤りが交錯する。それでも最
後まで応援しなきゃな。

後半頭からサネ→中山、前田→チンの交代。４バックにしてきた。
が、よく見るといつものアキのＳＢじゃなくてハッシーの左ＳＢ
だ。４−３−１−２な感じか。アキをあくまで前で使うのは分か
るけど、今日は不安定なハッシーがＳＢに回るとは…。けどこれ
は効果があった。アキ、フタ、チンでボールが回りだし、攻撃に
リズムが出るようになった。そこで出たマグノゾーンからの見事
なゴール。これはいけると誰もが思ったはず。だけど現実はそん
なに甘くなかった。リズムよくボールが回るようにはなったけど、
フィニッシュにつながらない。エリア付近までボールを運ぶけど
最後のパスが通らない、出せない。気持ちが前がかりになってる
ところへカウンターを喰らいヒヤヒヤする。いいところで決めら
れないと、ピンチは必ずやってくるもんだ。ハッシーが相手とも
つれながらもボールをキープできず、その瞬間にパウリーニョに
スルーを出される。この時のツネのポジションがまたマズかった。
ハッシーが対応してもつれたときにファールとでも思ったのだろ
うか。パウリーニョのマークを完全に離してしまってた。松代が
飛び出すもナゼか反対方向に反応してボールに届かず、あっさり
かわされて同点にされる。

残り10分。ここにきて同点にされて、モチベーションは切れない
か。最低でも勝って望みをつなぎたいが、またもやゴールが遠い。
福岡でのゲームが頭によぎる。フタのＦＫは全く得点の匂いがし
ない。サイドからボールを入れるも味方に届かない。

ロスタイムは３分。最後まで攻め続ける。が、京都のクリアボー
ルが一気に前線につながる。なんでそこで捕まえられないのか、
あっさり松代との１対１にまで持ち込まれるが、松代が神セーブ。
もう時間もないってのに京都のＣＫ。これは精度を欠いて松代が
キャッチ。一気に右サイドへ張ったマグノへスローイング。もう
時間はほとんど残ってないはず。マグノは前へ飛び出したチンに
ピッタリのスルーを出すも「あまりにもいいボール」すぎたから
か、チンがトラップミス。ゴール前へ流れるがなんとか追いつき
マイボールにすると、後ろからフォローに来てたアキに戻す。一
瞬中を見たアキが左足でちょこんと中へ送った先にはマグノがい
た。ものすごいバネのきいたヘディングでゴールへ叩き込んだ。

ついに勝ち越し。万博が沸く。ベンチのスタッフが手を水平に動
かして何か言ってる。あと落ち着けってジェスチャーと。そして
その直後に試合終了。マグノの劇的ハットトリックで何とか勝ち
は拾った。そして浦和が引き分けた事を知った。

何とか勝ててホッとしたけど、この終盤の意識を最初から出せな
かったのかとも思う。しかしマグノはよくやってくれた。この試
合はマグノからしか得点の匂いはしなかったけど、取らなきゃい
けないところで、取ってくれるんだからやっぱり大したもんだ。
あとアキ。代表の試合もあったんで８日間で４試合っていうキツ
イ日程で一番しんどいときによく頑張った。最後も信じて走って、
結果的にマグノへアシストしたもんな。松代と影のMOMだと思う。

最終節。埼スタで３点差をつけて勝つのは、正直厳しいとは思う。
それでも、その条件しかないならかえってやりやすいじゃないか。

  俺たちの誇り 魅せろ 貫け 大阪スタイル！

 

ヤットも間に合うのか!?

ベンチに入るってだけでwktkもんだ