2015:J2:16節:A:vsカマタマーレ讃岐「ダービー男達の退場」その3

4、試合考察

4-1:ダービー男

今までのこのカードで、活躍してきたダービー男がいる。
讃岐の4沼田 圭悟。
岡山の14押谷 祐樹の二人である。
しかし、この試合では、4沼田 圭悟が、精神的に退場し、14押谷 祐樹が、規定的に退場した。
4沼田 圭悟は、オウンゴールによる精神的ダメージにより、本来のプレーが出来なかった。
決定機逸機というのは、調子が良くても十分ある事だが、オウンゴールの精神的ダメージという事を考えれば、その決定機逸機に影響があったと言える。
ミスから必要以上に力んだり、そういった事が考えられるからである。
一方、執拗なマークに遭い、本来のプレーがあまり出来ない時間が続いた。
そういった事もフラストレーションが溜まっていた。
思わず足を出して、蹴ってしまうというラフプレーによりイエローカードを2枚貰ってしまい退場となった。
今まであれだけ活躍してきた二人が、こういった事になるのだから面白い。
加えて、規則的に退場した14押谷 祐樹が、久々の勝利に笑顔で歓喜できた試合になった。
対して、オウンゴールで精神的に退場した4沼田 圭悟が、オウンゴールの挽回のチャンスがありそれが出来ず、悔しい試合となった。
4沼田 圭悟は、感情が抑えきれず表情に表れており、この試合にかけていた強い思いを感じ、同時にこういったサッカーの怖さを感じた試合だった。

4-2:24矢島 慎也のテクニック

彼の良さは、ターンでプレスを外す技術と難しいコースへとパスをワンタッチで出せる事である。
そこを通せるのかというプレーは、20妹尾 隆佑をも上回る。
その感覚や技術にまだ、チームとして戸惑っており、そこがあってくれば決定機はより増えてくるだろう。
自身でのドリブル突破やフリーランといった部分が向上してくれればより輝ける。
ここまでの成績に満足してない筈ですし、まだまだ若くこれから伸びる選手であるので、輝いて欲しい。
この試合でも高いキープ力からチャンスメークしたり、相手に出来た僅かな隙を突く、効果的パスを出していた。
カウンターのシーンでは、惜しいシーンを14押谷 祐樹と一緒に演出したが、14押谷 祐樹のリターンパスが24矢島 慎也に通らず、得点には繋がらなかった。
こういったプレーを見ても徐々にではあるが、チームにフィットしてきていると言えるので、これからが楽しみ。

4-3:21加地 亮

21加地 亮の落ち着きは際立っている。
好守でその老練なプレーが光る。
90分間走り切るというよりは、メリハリをつけて、局面局面を冷静に把握し、自分の出来る事をやっている。
フリーランも欠かさず行っており、ゴール前にも顔を出す。
逆サイドからのクロスに合わせるシーンや、サイドでの攻防で、適切なポジショニングをとっている。
クロスにもそこまで高いものではないものの広い視野から相手の嫌の所にクロスを出すことが出来る。
この試合でのオウンゴールもそういったクロスからだった。
ここは、岡山の大きな武器である事は間違いないだろう。

4-4:35岩政 大樹

その空中戦の強さは、際立っている。
相手のロングパスに対する空中戦のシーンでは、どっしりと構えて、迎え撃つ。
的確なポジショニングと競り方、高い跳躍力、当たり負けしない強さ。
こういったものを存分に発揮し、自陣空中戦勝率80%越えという驚異的数字を叩きだしている。
しかもクリアボールをしっかり前に飛ばし、かつ余裕があればクリアではなく、パスとしてそのまま攻撃に繋げる事が出来る。
岡山が、セカンドボールを拾えるのは、こういった部分が大きい。
しかし、この試合では、スペースを消したり、使うのが上手い讃岐相手に一人少なくなった事で、クリアボールを繋いで、攻撃に繋げる事が難しくなった。
何度も競る事が多くなり、厳しくなったのはそういった理由がある。
この試合では、クリアボールであるセカンドボールを岡山が拾えなくなってもある程度は、耐えられる力強さというのを岡山は、証明できた。
しかし、J1を目指す上で、こういった時間が長くなる試合になってしまえば、一発で、同点や逆転に繋がってしまう可能性も少なくない。
そう考えた時に一人少なくてもカウンターの機会を作れるぐらいのチームとしての熟成度を目指したい。

その4に続く。

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