2015:J2:36節:A:vs東京ヴェルディ「代表規格とJリーグ規格の違い」その4

H:東京V:1-1:オウンゴール(19片山 瑛一or6竹田 忠嗣)「3度のCKで見せた岡山の隙」

経過

岡山の失点前の東京Vによる東京V側攻める側から見て右サイド(この経過では以降東京Vが攻める側からのサイド)からの1回目の8中後 雅喜のCK。
落ち来る精度の高い面白いボールだったが、ポジションを上手く取り、いち早く落下点に入った39篠原 弘次郎がクリアする。
14押谷 祐樹が回収し、カウンターに行こうとするが20三竿 健斗が上手く対応し、ドリブル方向を変えさせて、サイドに追いやり、最終的に囲い込んで、東京Vがボール奪取に成功した。
そこで9アラン・ロペス・ピニェイロが早めにクロスを入れる。
このクロスに対して、プレーの後のリアクションを見ても35岩政 大樹のクリアミス(以前の岡山では良くあったのでミスとは考えなかったが、現在のチームの状況と35岩政 大樹に求められるレベルを考えればクリアミス)をして、CKを与えてしまった。

2回目の右サイドでのCKは、画面には映ってなかったが、今回もキッカーは8中後 雅喜で、ショートコーナーを選択。
一連の流れを見てもショートコーナーを受けた選手へ寄せが出来ておらず、これも守備時のミスである。
その結果同じ20三笠 健斗に2度シュートを打たれて、シュートを毀れ球を拾った8中後 雅喜に際どい精度の高いクロスを入れられてしまった。
そのクロスも精度が良く、1中林 洋次もパンチング逃げるのが精一杯であり、クリアしてCKに逃げた。

3回目のCKも8中後 雅喜が蹴った。
このボールは、ゴール前の密集地帯に上げられた。
21加地 亮が付いていたが、そのはるか上から高い打点のヘッドを9アラン・ロペス・ピニェイロが合わせて叩きつける。
一度は、33伊藤 大介がゴールライン上で当たって毀れるものの、6竹田 忠嗣がクリアしたボールが19片山 瑛一に当たりコースが変わって、さらにゴールの方へ行った。
33伊藤 大介もクリアまで行けるだけの距離と球足ではなく、33伊藤 大介に軽く当たって東京Vのゴールとなった。

分析

最後の1シーンだけあれば、不運なオウンゴールと結論付けれるだろう。
しかし、様々な視点から見れば一連の対応に小さな問題が多々あった事が分かる。

まず、1つ目のCKのシーン。
39篠原 弘次郎のクリアまでは良かった。
そして、その後も自陣近くにポジションを取るというチームの方針で14押谷 祐樹がそこに居て回収した。
そこからカウンターかというシーンだったが、20三笠 健斗がスライディングタックルで、防ぐ。
毀れ球を14押谷 祐樹が回収しようとするが、自陣の守備に戻る8中後 雅喜が立ち塞がり、14押谷 祐樹は、ドリブル方向を変えたが、その先にも9アラン・ロペス・ピニェイロがいて、苦し紛れのパスとなった。
実は、この時に近くにいた8渡邊 一仁の意図のないランにより、ボールを繋ぐ機会を失い、岡山の守備の隙を生んでいる。
8渡邊 一仁は、この時14押谷 祐樹のパスを受ける様なポジショニングを取るためにフォローに行くという動作を見せていなかった。
恐らく、14押谷 祐樹ならそのまま行ってくれるだろうという根拠のない考えがあったと考えて良い。
そして、一連の流れで追い込まれたが、14押谷 祐樹が最後奪われたシーンで、8渡邊 一仁と9アラン・ロペス・ピニェイロは近くのポジションにいた。
しかし、その後のプレーがこのシーンを明暗を分けた。
そのままただ流れに合わせてただ前に走っていく8渡邊 一仁に対して、9アラン・ロペス・ピニェイロは、14押谷 祐樹のコースの先に行き、ボールを奪いに行ったのである。
また、8渡邊 一仁はそのまま前に走っていたことで、CKの後でポジションがバラバラで、バランスが崩れた事もあり、9アラン・ロペス・ピニェイロの前にはスペースがあった。
8渡邊 一仁が慌てて戻ったが、当然間に合わず、アーリークロスを入れられてしまった。
その先のシーンでは、経過の通り、35岩政 大樹のクリアミスで再びCKを与えてしまった。
勿論、守備をする時と攻撃をする時では積極的なプレーをする割合は、守備側に多い。
しかし、先制点の分析通り、考える力があれば違ったプレー出来た可能性はある。
こういった細かいシーンでも考える力というのが大事であり、もう少し状況を把握し、コーチングしたりフォローしたり、カバーリングするというプレーが8渡邊 一仁に欲しかった。

2つ目のCKのシーン。
これは、最初のショートコーナーからシュート打たれるという誰が見ても明らかな隙を作っており、チーム全体の集中力というのが足りなかった。
このシーンだけ見ても前述のCKのシーンを含め、後半立ち上がり早々の心の隙が生じていた事を示している二つ目のCKの守備である。

3つ目のCKのシーン。
ゴール前のシーンであるにも関わらず、1中林 洋次が、ハイボール処理のために飛び出して、直接競れなかったのか?
他のチームとの対戦を見ていてもこういったボールをGKが飛び出してキャッチングして防がれるというシーンが多い。
しかし、岡山に関して言えば、そういったプレーは少なく、どちらかと言えばゴール前に壁を作って、運が良ければ壁に当たるという守り方をしている傾向が強い。
1中林 洋次の前に岡山や東京Vの選手が居た訳ではなく、飛び出していれば触れた可能性はある。
岡山の守り方で長い間プレーして来たため1中林 洋次の判断の第一が待ち構えるという様になっており、思考停止したシーンの一つではないだろうか。
もしくは、身長的にハイボール処理が1中林 洋次が苦手であるというのも関係しているとも言えるだろう。
それでも高みを目指すならこういったシーンでも行けるなら行く。
そういった選択する力は、必要であるだろう。
最後の失点に繋がったクリアも愛媛戦の様に中途半端であれば毀れ球を決められて事も示す通り、はっきりとクリアするという選択に間違いない。
奇しくも最後のプレーが一番はっきりと意図のあるプレーだったが、不運にも味方に当たって失点に繋がった。

以上3つのCKの対応見ても負の連鎖とでも言おうか隙とミスというのが目立ち、最後のオウンゴールが混戦で不運だったという結論には至らない。

その5に続く。

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