2015:A代表:W杯アジア2次予選:中立:vsシリア「前半戦の戦い方」その3

A:日本:0-3:11宇佐美 貴史(4本田 圭佑)

経過

14武藤 嘉紀が自陣に戻りながらの空中戦で競り勝ったボールを13清武 弘嗣が、絶妙なコントロールでマイボールとする。
13清武 弘嗣は、その1トラップでパスを出す空間と時間を作るとスペースへ走っていく、4本田 圭佑へ絶妙なスルーパスを出す。
4本田 圭佑が、スルーパスで抜け出すと、後方から走ってくる11宇佐美 貴史の存在を上手く感じ取る絶妙なヒールパスを出す。
これを受けた11宇佐美 貴史がシュートを放つ。
GK22アルマーも触れるも弾ききれず、そのままゴールイン。

分析

まず、14武藤 嘉紀が競り勝ったシーンだが、14武藤 嘉紀へはスピードがあるというイメージが強く、高いというイメージはなかったが、このシーンでは14武藤 嘉紀の高さという武器が出た。
179㎝という日本人ではそこそこの身長とスピードとボディバランス。
この恵まれたフィジカルの一つを発揮したプレーであり、高さというのも今後活かしてあげたいポイント。
次に13清武 弘嗣は、やっぱり上手い。
あのトラップは、完璧で、こういった技術というのが、明暗を分ける。
トラップするところは、隙が生じ易く狙われるが、今回は、シリアにはノーチャンスだった。
次の4本田 圭佑へのスルーパスも良かった。
しかし、ここは、シリアの奥のDFが、ボールウォッチャーになっていた事で、ラインが深くなって、オフサイドとならなかった。
ここで、冷静にシリアの選手がラインを上げていれば、オフサイドだった。
ボールから離れており、近くに選手がいなかった事からもラインコントロールをより意識しても良かった筈である。
この辺り2失点して、士気が下がった事で、そういった集中力の欠けたプレーに繋がった。
その後のプレーに関しては、そういった隙を見せれば見逃さず決める技術を日本の選手は持っている。
4本田 圭佑のヒールパスも11宇佐美 貴史の思い切りの良さとシュート精度は流石であったが、そのファーに居たシリアDFの怠慢が全てである。

4、試合分析

4-1:バランス路線に変更

就任当初の縦に一辺倒の攻めというのは、少なくなった。
ヴァヒド・ハリルホジッチ監督も日本のサッカーというのを理解して来たのと、選手への理解も進んだ。
そして、選手もヴァヒド・ハリルホジッチ監督がどういった監督かというのが理解が進んでいる。
サッカーに勤勉な監督と勤勉な選手。
相性が非常に良く、それがこれだけのサッカーの内容の向上と変化に繋がっている事は、間違いない。

4-2:安定感に欠けるプレーの軽さ

一本のロングパスへの対応から危険な場面を作られたり、攻撃では、ビルトアップからの速度アップ。
こういった個の部分で不安定さを露呈した。
スコアでそ0-2での完勝であったが、危ない場面は何度もあった。
ワールドカップとつく公式戦であるもののこれまでの実績やこれまでの日本の歩みを考えれば満足の行くものではない。
プレーの正確性を高めるためにもしっかりとしたサッカーの確立が急がれる。
現状少しずつ良くなっているが、まだまだ改善の余地がある。

4-3:深刻なキッカー不在

中村 俊輔やという名プレースキッカーという偉大な選手いた。
三浦 淳宏や遠藤 保仁といった選手もいた。
ところが、今はどうだろうか?
10香川 真司が蹴るのを見て、違和感を感じてしまう。
4本田 圭佑が蹴るのは、まだ良いですが、10香川 真司が蹴るのはね。
これでは、やっぱり工夫しないと得点というのは、難しい。
そういった工夫で、この試合に得点に繋げる事が出来たが、やはり得点分析でも述べたが、直接合わせて決める様になりたい。
プレースキッカーに優れる選手の代表入りが待たれる。

その4に続く。

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