2016:A代表:アジア最終予選:4戦目:A:vsオーストラリア「先制しても追いつかれるという課題を依然として残す」その2

3、戦評

数値評

攻撃評価:C
守備評価:B
采配評価:C
総合評価:C

文章評

過去のWC最終予選で、1度も勝利したことが無い相手という最大のライバルとの1戦。
出場停止や怪我人の影響、コンディション等の要素から推察するに、この試合前の状態でのベストメンバーではあったが、過去のA代表を考えた時のベストメンバーではなかった。
その中の目玉であった4本田 圭佑の1トップは機能し、ポゼッションサッカーでも速攻でも足下にボールが入った時のキープ力は効いて、久々に4本田 圭佑らしいキープが見れた。
フィジカルの強さを生かして、前線の起点として機能しており、先制点演出にも繋がった。
欲を言えば、GK1マシュー・ライアンの正面に飛んでしまった決定機にしっかり決めて欲しかった。

そして、試合の総括だが、前半は、地上戦を挑んで来た事で、日本としてはやり易く、良い形でのボール奪取が多くみられた事から分かる通り、試合の序盤から中盤にかけて機能していた。
しかし、アンダーの世代の代表でも同様にロングパスを主体として攻撃に切り替えられた時に自分達のサッカーが出来ないという時間帯がある。
少し前のA代表であれば中澤 佑二、田中マルクス闘莉王という屈強なCBが居て、弾き返して来たが、そういった選手が軽視された事で、少なくなった。
足下の技術も確かに重要だが、アジアでの戦いを考えた時にもう少し、屈強なCBという存在も評価して欲しい。
また、90分間通しての戦い方というのも問題がある。
運動量の低下が著しく、ハイプレスが出来なくなってると流れが悪くなる。
守り切るという人材が不足しており、それが、今大会通じてのセットプレーの守備や1対1での守備の不安定さにも繋がっている。
ヴァヒド・ハリルホジッチ監督は、そういった部分の強化に力を入れており、攻守においての甘いという負の遺産に苦しんでいる。
ヴァヒド・ハリルホジッチ監督が悪いのではなく、アジアカップでのUAE戦に象徴される通り、アジアのレベル向上に伴い、今までと同じやり方では勝てなくなってきた。
これが最大の理由である。
今後の日本の指標として、クロスをあげさせない守備に必要な選手との距離感。
ロングパスをしっかり跳ね返す力という力を改善できなければ、同じ失点パターンは、減るどころか増えていく事が考えられるので、そこをクリアしていって欲しい。
今後日本がロシアWCに出場権を勝ち取るためにも8原口 元気や13清武 弘嗣といった中堅の層だけではなく、もっと若い世代の台頭は必要不可欠である。

試合評

MOM:4本田 圭佑(日本)
MIP:10ロビー・クルーズ(オーストラリア)
満足度:5点(10点満点)

日本から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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