2017:J2:17節:H:vsジェフユナイテッド千葉「上手く弱点を突き逆転勝利」

岡山vs千葉:2-1
得点者:37金 範容、19片山 瑛一、8石毛 秀樹
観客数:9,644人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:今村 義朗:3.5
副審:藤井 陽一、藤澤 達也:2.5

H:岡山

監督

長澤 徹:2.5

スタメン

30豊川 雄太:2.5
8石毛 秀樹:2.0、16関戸 健二:2.5
17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン):2.5、27塚川 孝輝:2.5、5渡邊 一仁:2.5、21加地 亮:2.5
14喜山 康平:2.5、39篠原 弘次郎:2.5、3久木田 紳吾:2.5
22一森 純:2.0

リザーブ

GK:13櫛引 政敏
DF:33張 碩元(チャン・ソグォン)
MF:25武田 将平、10大竹 洋平
FW:11三村 真、19片山 瑛一、20藤本 佳希

途中交代

5渡邊 一仁→19片山 瑛一:2.0
30豊川 雄太→20藤本 佳希:3.0

 

A:千葉

監督

フアン・エドゥアルド・エスナイデル(フアン・エスナイデル):3.0

スタメン

50指宿 洋史:3.0、8清武 功暉:2.5
32高橋 壱晟:3.0、14ロレンソ・エドゥアルド・アランダ(アランダ)
28乾 貴哉:3.0、7佐藤 勇人:3.0、6山本 真希:3.0
37金 範容(キム・ボムヨン):2.5、3近藤 直也:3.0、26岡野 洵:3.0
23佐藤 優也:3.0

リザーブ

GK:29山本 海人
DF:20若狭 大志、33西野 貴治
MF:10町田 也真人、15熊谷 アンドリュー
FW:9ホアキン・オスカル・ラリベイ(ラリベイ)、11船山 貴之

途中交代

37金 範容→10町田 也真人:2.5
14ロレンソ・エドゥアルド・アランダ(アランダ)→11船山 貴之:2.5
32高橋 壱晟→9ホアキン・オスカル・ラリベイ(ラリベイ):2.5

2、得点経過

A:千葉:0-1:37金 範容

 千葉のFK時に近くの選手に出して、タイミングをずらしてクロスを入れて来ます。22一森 純が、パンチングでクリアするも毀れ球をフリーで拾った37金 範容(キム・ボムヨン)が、しっかりミートしたミドルシュートが、絶妙なコースに突き刺さって、千葉先制。
 セットプレーの守り方を考えると仕方ない側面は否定できませんが、ゴール前から離れた時にフリーの選手を作られてしまいました。何故こういったシーンが生まれやすいかは、岡山の守り方が、セットプレー時にゴール前を固める傾向にあるからです。そう考えると、しっかり決めてきた37金 範容(キム・ボムヨン)を褒めるしかないと思います。

H:岡山:1-1:19片山 瑛一

 千葉の裏へのパスが流れて22一森 純が前方へ大きく蹴ります。このボールがGK23佐藤 優也と26岡野 洵の間に出た事で、26岡野 洵が触ってしまいGKの23佐藤 優也がされませんでした。19片山 瑛一が、このボールを諦めずに追いかけて居た事で、裏へ1人だけ抜け出して、無人のゴールに流し込み、相手の隙を見逃さず、同点ゴールを前半終了間際に決めて良い形で、後半に折り返しました。
 千葉は、DFラインが高い事により、ここの所での連携に前半から危なっかしく、惜しいシーンを岡山が何度か作れていました。この同点ゴールもまさにそういったシーンで、千葉の守備の完成度という部分では、まだまだ隙が多いと感じたゴールでもありました。岡山としては、狙いがはっきりしていて戦いやすかったと思います。

H:岡山:2-1:8石毛 秀樹

 千葉のFKから始まり、そこで細かく繋ごうとした千葉でしたが、19片山 瑛一が、高い位置でのインターセプトからゴールへ向かって行きます。19片山 瑛一がペナルティエリア内に侵入して、ライン際からの中へのパスを入れます。このパスは、一度は千葉のDFに当たりますが、毀れ球が逆に良いパスとなって、8石毛 秀樹の下へ行きます。8石毛 秀樹は、焦らずしっかりミートしてゴールへ突き刺します。至近距離であったために、23佐藤 優也も流石に反応できず、決まって岡山が、勝ち越しに成功しました。
 高いラインというのは、やはり諸刃の剣で、ボールを奪い易くなりますが、失い易くもなる。そういった要素が上手く作用した狙い通りの勝ち越しゴールであったと思います。

3、戦評

数値評

評価基準

良:A~E:悪

H:岡山

攻撃評価:B
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C

A:千葉

攻撃評価:C
守備評価:D
采配評価:C
総合評価:C

文章評

 ホーム2連勝中で、ホームでは相性が良い千葉を迎えての1戦。前節初出場初スタメン初ゴールの25武田 将平は、ベンチスタートとなりました。代わりに前節欠場していた27塚川 孝輝が、スタメンに返り咲きました。また、ここ数試合で、信頼を掴みつつある8石毛 秀樹と22一森 純が、スタメンに定着しつつあります。さて、試合の方は、岡山のJ2での対戦史上最も高い千葉のDFのハイラインとの1戦でした。

 さて、そのハイラインなのですが、結果論から言えば、非常に岡山に相性が良いと思います。シンプルに50指宿 洋史を使われた方が嫌ですが、しっかり繋いで来る中で、奪いどころを見つけやすく、岡山の苦手とするカウンターを何度も仕掛ける事ができました。また、選手起用のバランスを見てもサイド攻撃の色も薄く、守り易かったと思います。デュエルでもしっかり囲い込んで守れていましたし、そもそも岡山も開幕からハイラインを志向して来ました。パス回しもこの戦い方を始めた時に多かったミスも減って来た様に思います。

 また、5渡邊 一仁と19片山 瑛一が交代したタイミングで、流れが良くなったのには明確な理由があり、決して偶然ではありません。それは、同点ゴールのシーンを考えると分かり易いと思います。ゴールの仕方が30豊川 雄太と錯覚する形ではあったと思いますが、裏を狙いつつ、まだ可能性があれば、しっかり追いかける。こういった選手が2人になった事で、千葉としては守り辛くなった。また、中盤での16関戸 健二の繋ぐ能力の高さが発揮されて、流れが岡山に来ました。タイプの違う選手を組み合わせ方によって、機能具合が変わってくる。千葉戦では、こういった個性が上手く発揮する事ができ、2得点での逆転勝利に繋がりました。

 個人的には、千葉の様に新鮮なサッカーがもっと増えてくれると嬉しいでし。昨季の山口の様に独自色が強ければ、J2の魅力も増しますし、やはり、1試合1試合が楽しみです。千葉や徳島のサッカーは、少し似ている部分もあり、こういったチームに対して、ある程度自分達のサッカーができます。
 しかし、一方で、ロングパス主体の長崎の様なサッカーに苦戦する傾向があります。今後はこういったサッカーにも対応できるようになれば、空中戦に強くなる訳ですから終了間際の失点も減るでしょうし、目指していく方向であると思います。33張 碩元(チャン・ソグォン)もそろそろスタメンの予感がしてきましたし、戦力を巧く活用し、上を目指して欲しい。

試合評

MOM:19片山 瑛一(岡山)
MIP:22一森 純(岡山)
満足度:7点(10点満点)

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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