2017:J2:36節:A:vsジェフユナイテッド千葉「高さの前に屈する」

千葉vs岡山:3-1
得点者:24赤嶺 真吾(27塚川 孝輝)、3近藤 直也(6山本 真希)、28乾 貴哉(8清武 功暉)、9ホアキン・オスカル・ラリベイ(13為田 大貴)
観客数:8,708人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:荒木 友輔:2.5
副審:岡野 宇広、清水 崇之:2.5

A:岡山

監督

長澤 徹:2.5

スタメン

24赤嶺 真吾:2.5
30豊川 雄太:3.0、8石毛 秀樹:2.5
11三村 真:3.0、16関戸 健二:3.0、27塚川 孝輝:3.0、21加地 亮:3.0
14喜山 康平:3.0、39篠原 弘次郎:3.5、19片山 瑛一:3.0
22一森 純:3.0

リザーブ

GK:13櫛引 政敏
DF:33張 碩元(チャン・ソグォン)
MF:2澤口 雅彦、5渡邊 一仁、17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)、10大竹 洋平
FW:18ニコラス・オルシーニ(オルシーニ)

途中交代

30豊川 雄太→18ニコラス・オルシーニ(オルシーニ):2.5
21加地 亮→2澤口 雅彦:3.0
11三村 真→10大竹 洋平:3.0

 

H:千葉

監督

フアン・エドゥアルド・エスナイデル(フアン・エスナイデル):2.0

スタメン

8清武 功暉:2.5、9ホアキン・オスカル・ラリベイ(ラリベイ):2.0、11船山 貴之:2.5
18矢田 旭:2.5、13為田 大貴:2.5
7佐藤 勇人:2.5
28乾 貴哉:2.0、37金 範容(キム・ボムヨン):2.5、3近藤 直也:2.0、6山本 真希:2.0
23佐藤 優也※追記::2.5※

リザーブ

GK:40ルイス・アルベルト・オヘーダ(ルイス・オヘーダ)
DF:5多々良 敦斗、17大久保 裕樹
MF:32高橋 壱晟、35林 一輝
FW:34古川 大悟、50指宿 洋史

途中交代

11船山 貴之→17大久保 裕樹:2.5
8清武 功暉→32高橋 壱晟:3.0
ホアキン・オスカル・ラリベイ(ラリベイ)→50指宿 洋司:評価不可

2、得点経過

A:岡山:0-1:24赤嶺 真吾(27塚川 孝輝)

 岡山はアバウトなロングパスに対して、24赤嶺 真吾が競り勝ち、スペースへ落とします。ここに競り勝つと信じて走り込んでいた27塚川 孝輝が、中の様子を見てクロスを入れます。この先に居た24赤嶺 真吾が、しっかり合わせてシュートを放ちます。このシュートに対して、23佐藤 優也が、体を大きく使って防ごうとしますが、斜め左にコントロールされていた事で触らせず、そのままゴールし、岡山が先制。

 24赤嶺 真吾の良さである空中戦の強さが活きた素晴らしい得点であると思います。27塚川 孝輝もそこにしっかり走り込んでいたのもこの時期らしい素晴らしい動き方であったと思います。こういった裏のスペースを高さで有効活用できる時間帯がもっとあればとも感じましたが、来季に向けてこういったゴールを増やすためにもDFの高さに対する強さの強化は、必要であると思います。

H:千葉:1-1:3近藤 直也(6山本 真希)

 千葉は、左CKで8清武 功暉が蹴ります。蹴ったボールは、ゴール前の密集地帯に行きますが、高過ぎてGKの22一森 純以外は届かず、22一森 純がパンチングします。しかし、この毀れ球が6山本 真希の下へ転がり、30豊川 雄太が寄せて行きますが、6山本 真希は、落ち着いて30豊川 雄太に当たらない高い上にスピードのある浮き球のクロス気味のボールを入れます。そのクロスの先には中での駆け引きの中で、フリーになっていた3近藤 直也が待ち構えており、高いボールに対して、しっかりミートしたヘッディングシュートを放ちます。22一森 純も飛びつきますが届かず、そのままゴールインし、同点を許しました。

 ポジショニグの駆け引きで負けてしまい3近藤 直也をフリーにしてしまいました。高さもある選手なので、岡山の選手のカバーも間に合わず、そのまま高い打点の※訂正:強烈な→しっかりミートされた※ヘッドを決められてしまうという失点でした。岡山の得点パターンの少ない形でもあり、こういった高さに対して、負けるのは必然であり、防ぐのは非常に難しかったと思います。

H:千葉:2-1:28乾 貴哉(8清武 功暉)

 千葉がペナルティエリア内にダイアゴナルランにより侵入し、岡山の39篠原 弘次郎がラストパス防いでCKに逃げました。39篠原 弘次郎が治療していましたが、そのまま入って千葉のフアン・エドゥアルド・エスナイデル(フアン・エスナイデル)監督が第4審判?に抗議している間のCK。
 8清武 功暉のボールは、高い所から一気に下に落ちて来て、そこに28乾 貴哉がピンポイントに高い打点で叩きつける豪快なヘッディングシュートを放ちます。そのまま誰も触れず、ゴールに吸い込まれて逆転ゴールを許しました。

 千葉としては、単純にセットプレーにおいて大きな武器になる高さと、プレースキック精度を備えた素晴らしいセットプレーでの得点であったと思います。日本代表でも見られる事ですが、時に単純な高さというのに対して何も出来ない事があります。この失点シーンもまさにそういった失点シーンであり、岡山としては、この部分にしっかり向き合ったチーム作りを進めなければならない現実を突きつけられていたシーズン中の失点の1つであったと思います。

H:千葉:3-1;9ホアキン・オスカル・ラリベイ(13為田 大貴)

 千葉のロングパスに19片山 瑛一が触るだけのカットを13為田 大貴が拾い、9ホアキン・オスカル・ラリベイ(ラリベイ)に預けて、そのままスペースへ走っていきます。39篠原 弘次郎が正面に居ましたが、その13為田 大貴の動きが気になり、中途半端なポジショニグで下がってしまった所を9ホアキン・オスカル・ラリベイ(ラリベイ)が見逃さず、ミドルシュートを選択。このシュートに22一森 純も懸命に手を伸ばすも届かず、これが右上に決まってしまい失点。

 前ががかりに少しなっていた事で、味方と敵の位置関係から39篠原 弘次郎がスペースを詰めるという判断までは至らず、その隙を見逃さず、千葉の9ホアキン・オスカル・ラリベイ(ラリベイ)に決められたという失点でした。この失点を含め、千葉はシンプルなロングパスの毀れ球などからしっかり攻撃出来ていたのに対し、岡山は、そういった波状攻撃を出来なかった。この差は大きかったと思います。岡山は改めて守備時の重心が後ろにあったり、後ろに押し込まれた時のも脆さというのを露呈してしまった3失点目かと思います。

3、戦評

数値評

評価基準

良:A~E:悪

A:岡山

攻撃評価:C
守備評価:E
采配評価:C
総合評価:D

H:千葉

攻撃評価:B
守備評価:C
采配評価:B
総合評価:B

文章評

 岡山は、まだ可能性を残すものの連敗で一気に厳しくなってしまった状況でも可能性がある限り戦い続けるという事で、同じく連敗中の千葉のホームであるフクアリに乗り込んでの1戦。岡山は、フクアリで、未だ勝利無しという相性の悪いスタジアムでの試合。立ち上がりこそ岡山が気持ちを全面に出して、ゴールへ向かって行き、果敢に戦い、24赤嶺 真吾の先制ゴールという良いスタートから入りました。しかし、弱点である高さ不足を突かれて、そのまま同点、逆転、駄目押し点を許し、そのまま反撃空しく敗れてしまいました。じっくり見て思ったのは、このメンバーでこのサッカーをされたらこういったゲームになるという力負けしたという印象でした。

 さて、それがどういった点かと言えば、先制後に岡山のサッカーに慣れて来た時に、千葉のロングスローを中心とした波状攻撃を受けた時です。強いチームであれば、ここでしっかり跳ね返してセカンドボールを回収し、押し返す力があります。しかし、屈強なCBや9ホアキン・オスカル・ラリベイ(ラリベイ)といった長身選手を揃えていた千葉の高さという圧力を抑える事が出来ず、その流れの前に屈してしまいました。
 これに関しては、修正の手立てが岡山にはなく、監督や選手の問題というよりは、チーム構成の問題の方が根深いと感じます。岩政 大樹の移籍により守備の要の流出と、23久保 飛翔が怪我で成長出来なかった点。こういった誤算が重なった事で、J1を目指す上で、守備の安定に欠けるチームとなってしまいました。
 更にこの問題点は、セットプレーでのシンプルな得点力不足に繋がっており、制空権を制しての得点がかなり少なくなっています。チームとしてもう一度この部分に向き合ったチーム構成を今から着手すべきかと思いますし、今季の33張 碩元(チャン・ソグォン)の獲得やシーズン途中での※訂正:4近藤 徹氏→4近藤 徹志※の期限付き移籍は、この流れかと思いますが、より踏み切った改革に着手すべきかと思います。

 また、もう1つの問題点は、監督のチーム作りや選手起用にも問題ありますが、後方から前線への効果的なパスが少ない点です。及第点を満たしているのは、17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)のみで、後の選手は、正直J2レベルです。27塚川 孝輝も気が利いたパスを出せる事もありますが、安定感の部分で、まだまだJ2レベルかと思います。
 実際に岡山は、17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)以外のクロスがなかなか得点に繋がりませんが、この試合を見ても千葉のクロス精度やパス1つ1つのクオリティは高く、効果的なものが多いです。
 そもそも千葉の選手の実力を考えた時に岡山とは違って実力のある選手が揃っており、嵌ればこれだけの力がある。そういったものを千葉に示された試合となりました。
 岡山は、24赤嶺 真吾、8石毛 秀樹、30豊川 雄太という高い技術と実績を持った選手達を活かし切れておらず、勿体ない試合が続いています。3人のプレーを見ても少ない好機の中で、一定の活躍を見せていますが、やはりもっと活躍できる選手かと思いますので、そういったチーム作りに力を入れて行かないといけないと思います。
 極論を言ってしまえばチームとして本気でJ1を目指すのであれば、後方を総入れ替えでも良いぐらいです。勿論、それを実行するのであれば、段階を踏んでやっていかなければ、降格争いに巻き込まれる可能性もありますし、長期的視点でのチーム構成を変えていく必要があると思います。

 まだ可能性は残っているのかもしれませんが、今後は、チームとして来季に向けて最後まで可能性を残しつつ勝利を重ねて行くしかありませんし、チームとしての戦う姿勢というのを見せて欲しいです。少なくともスタメンの前線の3人の組み合わせは見ていて良かったです。7伊藤 大介が怪我から戻って来たとしてもこ8石毛 秀樹を起用していて欲しかったです。

試合評

MOM:9ホアキン・オスカル・ラリベイ(千葉)
MIP:8石毛 秀樹(岡山)
満足度:4点(10点満点)

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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