レビュー:2018:J2:第6節:H:vsヴァンフォーレ甲府「好調維持し手堅く勝利するも痛すぎるアクシデント」
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杉野雅昭
2018年03月29日 23:29 visibility288
岡山vs甲府:1-0
得点者:3後藤 圭太(14上田 康太)
観客数:10,278人
1、チーム情報&評点
評価基準
良:1~5:悪
審判
主審:中村 太:2.5
副審:竹田 和雄、淺田 武志:2.5
第4の審判員:若槻 直輝
H:岡山
監督
長澤 徹:2.5
スタメン
9李 勇載(イ・ヨンジェ):2.5
18齊藤 和樹:2.5、7伊藤 大介:2.5
2澤口 雅彦:2.5、14上田 康太:2.0、8塚川 孝輝:3.0、21椋原 健太:2.5
6喜山 康平:2.5、4濱田 水輝:2.5、3後藤 圭太:2.0
22一森 純:2.5
リザーブ
GK:13金山 隼樹
DF:31下口 稚葉
MF:15末吉 隼也、17関戸 健二、19仲間 隼斗
FW:11三村 真、24赤嶺 真吾
途中交代
9李 勇載(イ・ヨンジェ)→19仲間 隼斗:2.5
8塚川 孝輝→15末吉 隼也:2.5
18齊藤 和樹→24赤嶺 真吾:評価不可
A:甲府
監督
吉田 達磨:2.5
スタメン
29ジュニオール・デ・バホス(ジュニオール・バホス):2.5
13太田 修介:2.5、7堀米 勇輝:2.5
35高野 遼:2.5、19小塚 和希:2.5、40小椋 祥平:2.5、18道淵 諒平:2.5
6エデル・リマ・ドス・サントス(エデル・リマ):2.5、34今津 佑太:3.0、3邊 峻範(ビョン・ジュンビョン):3.0
1河田 晃兵:2.5
リザーブ
GK:23岡 大生
DF:8新井 涼平
MF:5窪田 良、16松橋 優、26佐藤 和弘
FW:9テルマリオ・デ・アラウージョ・サクラメント(ジネイ)、17金園 英学
途中交代
7堀米 勇輝→26佐藤 和弘:3.0
13太田 修介→17金園 英学:2.5
29ジュニオール・デ・バホス(ジュニオール・バホス)→9テルマリオ・デ・アラウージョ・サクラメント(ジネイ):評価不可
2、得点経過
H:岡山:1-0:3後藤 圭太(14上田 康太)
経過
中盤の高い位置でボールを奪い、14上田 康太が、素早く前線の裏のスペースへスルーパス。これに反応した9李 勇載(イ・ヨンジェ)が、切り返して抜こうした所で、34今津 佑太と強く接触し、FKを獲得。
このFKでは、14上田 康太と7伊藤 大介が、セット位置に立ち、14上田 康太が左足でプレースキックを蹴り、そのボールは、ピンポイントで、3後藤 圭太の最高打点に到達し、叩きつけるお手本の様なヘッディングシュート。1河田 晃兵も反応しますが、ノーチャンスで、ゴールネットを揺らして岡山が、先制に成功。
コメント
岡山のパターンで、ファールを貰い。岡山の得点パターンであるセットプレーで得点。試合ごとに色んな選手が結果を残し、チームとしての状態の良さを感じる事が出来た試合でした。ただ、このプレーで、9李 勇載(イ・ヨンジェ)が長期離脱し、今後に不安を残す事になりました。
それでも、ボール奪取後に1本の裏へのミドルパスで、形を作るという縦に速いサッカーというのが、チームに浸透出来ている点は、大きく自信を深める事が出来たと思います。一方で、そういったサッカーを支えていた9李 勇載(イ・ヨンジェ)の離脱を受けて、戦い方の変更が求められるので、その辺りに対する準備と対応がどれだけ出来るか。次の試合で問われることになると思います。
そういった不安があるものの3後藤 圭太の跳躍力の高さと、最高打点にピンポイントで合わせる事ができる14上田 康太の左足。こういった武器になると感じる事が出来た得点であったと思います。
3、注目ポイント
Q.1「3連戦の締めくくりの試合。スタメンやリザーブ入りにどういった影響があったか。また、そういった選手のパフォーマンスはどうだったか。」
A.「18斎藤 和樹が評価が上がり、2試合連続のスタメンとなった。また、チームへのフィット率が上がりつつ、コンディションが上がってきた事で、プレー1つ1つの質が向上していて今後の活躍が楽しみ。
しかし、9李 勇載(イ・ヨンジェ)と8塚川 孝輝の2人が、連戦の疲労があったのか負傷交代し、29日に怪我の詳細が発表されて、チームにとって痛い打撃となったが、選手層の厚さをどう活かしていくのかという点には着目したい。」
Q.2「ここまで3失点という守備が堅い甲府をどう攻略するか。」
A.「岡山の基本パターンである9李 勇載(イ・ヨンジェ)のスピードとパワーを活かした仕掛けでFK獲得。そして、今季の主要得点パターンであるプレースキックで、得点という事で、強みを前面に出して得点できた。」
Q.3「昨季まで長くJ1で戦ってきた甲府にどこまで戦えるか。」
A.「昨季までJ1であった事もあり、1人1人個の力は高いレベルにあった。その中で、若返りの図っていく中で、少し隙があり、チームとしては発展途上であった。そういった部分を巧く突けた事で、なんとか勝ち切る事が出来た。しかし、チームの完成度が高まってくるであろう2巡目には、より難しい試合になると感じた。」
Q.4「完封試合を昨季の4試合を超える事をこの試合で出来るか。」
A.「ここまで続けてきた寄せ・コース切り・体を張るといった岡山の守備を巧く実戦出来ていた。安易に隙を見せず、この試合も完封に成功し、昨季の完封試合を6節の段階で、超える事が出来た。」
Q.5「連戦の9李 勇載(イ・ヨンジェ)は、スタメンがあるかどうか。また、その影響はどうか。」
A.「プレー自体は、ハイパフォーマンスで問題無かったが、接触した際に疲れが祟り、疲労骨折で、長期離脱という最悪の結果となった。ただ、チームとして、出場機会の少なかった選手を巧く起用しつつ、総合力を上げて行くという取り組みに着手して行きたい。」
Q.6「9テルマリオ・デ・アラウージョ・サクラメント(ジネイ)という得点感覚に優れる選手をどれだけ抑える事が出来るか。」
A.「スタメンではなかった高さと技術という武器を前面に出してゴール前でプレーをされる事もあったが、プレー時間自体は少なく、決定的な仕事をさせず、勝利することができた。」
Q.7「7堀米 勇輝という甲府の至宝が輝くのかそれとも岡山の良さが光るのか。」
A.「甲府の選手のスルーパスやパス交換での崩しにより、裏のスペースを狙われて危ない場面を何度も作られてしまったが、ギリギリの所で、踏ん張り結果を残させなかった。ただ、この試合では、7堀米 勇輝の良さが光り、自由を制限出来なかった事は、今後の課題としたい。」
Q.8「8新井 涼平という攻守の要である選手に仕事をさせない様に出来るかどうか。」
A.「スタメンの変更により、出場機会が無かった。しかし、代わりに真ん中でプレーしていた34今津 佑太に岡山の選手が高確率で競り勝てており、前線で巧く起点を作る事に成功した。試合の中で、ある程度攻撃の形を作る事が出来たので、ここの人選が交付がしっかり出来る様になると、次回対戦時は、攻め手を見つけるが、難しくなる可能性を感じました。」
4、文章評
この試合の戦い方を見ても堅守を武器に力強い勝利を勝ち取っている。過去最高のスタートを切る事が出来た岡山。そもそもこの好調の要因はどこにあるのか。それはやはり最終ラインの守備力に加えて、前線までにタレントが揃った事である。岡山は、10シーズンの間、守備の人材を中心に補強してきた、その一方で、攻撃のタレントは、少し不足しており、一部の選手への依存度が高いシーズンが多かった。ただ、今季は、最終ラインに一定の跳ね返す力を持った選手が揃い、GKの22一森 純の攻守での貢献度が高く、中盤も運動量が多く、攻守で仕事が光っている。前線もスピードと巧さ、強さといった様々な特色を持っている事で、押し込む時間が長くなっている。ここが最大のポイントと言える。
しかし、9李 勇載(イ・ヨンジェ)と、8塚川 孝輝という攻守で、重要な役割を担った2人が故障で、しばらく試合に出場出来ない。特に9李 勇載(イ・ヨンジェ)は、3ヶ月という長期の離脱であり、好調のチームにとって痛手となる事は間違いない。救いであるのは、18齊藤 和樹のパフォーマンスが向上している事である。この試合までの様な戦い方が出来なくなったが、長澤 徹監督は、こういったアクシデントがないとチームもあまり弄らないので、出場機会の少なかった選手を巧く、起用し、この危機を乗り越える事で、J1に向けて、チームとしての総合力を上げて、厳しいリーグであるJ2を戦い抜いて欲しい。2人の選手が抜けて、失速して低迷する様であれば、J1昇格は夢のまた夢となるが、今季のチーム作りの段階で、選手間の差が少なく、誰が出てもある程度戦える戦力が整っているので、そういったチーム構成をどれだけ発揮できるかで、今後の戦い方が見えてきそうである。
5、数値評
評価基準
良:A~E:悪
H:岡山
攻撃評価:C
守備評価:B
采配評価:C
総合評価:C
A:甲府
攻撃評価:C
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C
6、試合評
Man Of the Match(MOM):3後藤 圭太(岡山)
Most Impressive Player(MIP):29ジュニオール・デ・バホス(甲府)
満足度:7点(10点満点)
7、今季の成績
勝敗(6/42)
5勝1分0敗(1位:勝ち点16)
得失点
8得点1失点(+7)
ホームスコア(3勝0分0敗:5得点0失点)
1-0×2、3-0×1
アウェースコア(2勝1分0敗:3得点1失点)
0-1×2、1-1×1
ゴール
3後藤 圭太×1(頭1)、4濱田 水輝×1(頭1)、6喜山 康平×1(頭1)、8塚川 孝輝×2(頭1、右足ミドル1)、14上田 康太×1(FK左足1)、24赤嶺 真吾×1(左足ボレー)、33阿部 海人×1(左足1)
アシスト
8塚川 孝輝×2(頭1、右足1)、9李 勇載×1(右足1)、14上田 康太×3(FK左足2、クロス左足1)、24赤嶺 真吾×1(パス右足1)
得点の形
クロス→左足ボレー×1、FK→頭×2、左足直接FK×1、FK→混戦→左足×1、CK→混戦→頭×1、速攻→ポストプレー→右足ミドル×1、CK→2次クロス→頭×1
失点
CK→ショートコーナー→右足(ミドル)×1
得点時間帯
8得点:前半×6、後半×2
失点時間帯
1失点:後半×1
岡山から世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(Masaaki Sugino)
記事の質の向上のために反対意見や間違いの指摘などのコメントも大いに歓迎ですので、気軽にコメント宜しくお願い致します。また、イイネ数は、記事を書く意欲へと繋がる事に加えて、記事を書く上での参考とさせて頂いています。
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