さあ、ここからが勝負


ただ今、鳥栖から帰って参りました。帰りの道中に書いたレポート、アップいたします。

15チームが3回ずつ対戦する、45節42試合の今年のJ2。8/16-17に行われた前節の31節は第3クールのスタートの節でしたが、湘南はお休み当番で、2週間ぶりの公式戦となります。奇数チームのリーグとなっているので、毎節お休みチームが出るわけですが、この休み明けの試合というのは、休養という意味では良いものの、試合勘のようなものが微妙に鈍ったりと、一般的にはあまり良い結果が出ないと言われていますが、湘南は、休み明けの試合は滅法強かったりします。

さて、得意とするその休み明け今節の対戦相手は、4位湘南の1つ上、3位鳥栖が相手。3位は言わずと知れた昇格圏内ギリギリの順位。勝ち点差は4。勝てば1に縮まり、負ければ7差と、あまりにも大きな意味を持つ試合です。いろいろと遺恨が取り沙汰される対戦相手ではありますが、そんな事には関係なく、純粋にどちらが昇格するチームに相応しいのかを問う決戦。

カレカがオイルマネーに強奪され、菊池はU19にとられ、最近好調の上積み戦力を抜かれて迎える湘南のスタメンは、

   石原 原
 望様     永田
   坂本 田村
ノブ 斉藤 ジャ 臼井
    金永基



サブは、トモ、山口、大山、将太、阿部。行きの飛行機の中で、社長と予想したスタメン、ベンチ通り。本当はウメちゃんにベンチ入りして欲しかったのですが、対戦相手とのサッカー的要素を考えると妥当な判断と言わざるを得ません。

鳥栖は、愛媛戦快勝スタメンと変わらず

   藤田 信泳
 山城     鎧戸
   下地 高橋
高地 飯尾 内間 日高
     室



ベンチは、赤星、柴小屋、清水、レオナルドに、磐田からレンタル移籍で獲得した船谷。船谷は年代別代表歴もあるなど、テクニシャンタイプで、最近の鳥栖にはいなかったタイプの選手らしく、鳥栖のチームしての本気度も伝わってくる補強です。

悪天の関東地方とは対照的に、九州佐賀県鳥栖市は、夏の日射しがたっぷり残る18時キックオフ。この試合の重要性を十分に認識し、集まった湘南サポーターは、数は多くないものの、あらん限りの声で選手を鼓舞し、前半10分までは、出足鋭い湘南がペースを掴み、鳥栖を自陣に釘付けにします。

ところが、その流れで得点までは至らないと、一転、ペースは鳥栖に移り、中央からのボランチとDFラインの間に通すボールを主体にバイタルまでは、怖く鋭い攻撃をうけますが、そこは湘南の誇るCB二枚に、雄三、紘司も必死の守備で、そこから先の仕事はさせず、連続するCKも凌ぐと、カウンターで右サイドを駆け上がる臼井から送られたクロスボールが、流れたかと思いきや、左サイドを駆け上がる望様が、ダイレクトで中央に折り返し、良く準備をしていた原竜がさらに、このボールをダイレクトでたたき込み、先制♪♪♪♪♪♪。

ま、あとからYoutubeの画像を見て詳細なプレーはわかったんですが、現地では、臼井らしき人影から、望らしき人影へ、さらに原竜らしき人影がエリア内に走り込んで、ボールが左右に行き来しているうちにネットが揺れたことしかわかりませんでしたが、嬉しい事にはかわりません。

押していた時間に点が取れずに、押されている時間に点が取れ、その後もサイドを起点に攻める湘南、中央を丹念についてくる鳥栖の攻撃の展開で、藤田のスキルフルなシュートもぎりぎりて枠を逸れていき、ほっとしていると、ようやく取ったセットプレーがジャーンのヘッドから放たれたシュートが、鳥栖ネットに突き刺さりますが、無情のオフサイド判定。DFと入れ替わったのは蹴った後のように見えましたが・・・、そのままハーフタイムに。

後半は、故障の下地に変えて、注目の船谷を頭からボランチの位置に起用し、挽回を図る鳥栖でしたが、前半に見られた中央突破は減っていき、単調なサイドからのクロスが増えると、ペースを変えたい岸野監督は、鎧戸→レオナルド、山城→清水を62分という早い時間帯に投入、3枚のフォワードを揃え、残り時間30分にして交代枠を使い切る、勝負の采配を振るいます。フォーメーション的にはこんな感じでしょうか

    レオ
 藤田    信泳
  清水  船谷
    高橋
高地 飯尾 内間 日高
     室




レオナルドは、投入早々バイタル勝負から威力のあるシュートを放ちますが、これはポスト左をそれてくれましたが、清水も結構キレた動きで、湘南は守備に忙殺される時間が続きます。「とりあえずなんか手を打ってくれ〜」との思いが通じたかはわかりませんが、お疲れ様の原竜→阿部ちゃん投入。いつにもまして、前線からのチェックに走り回る阿部ちゃんは頼もしかったですが、全体の運動量も下がりはじめ、我慢の時間帯が続きます。

一度、望様が右サイドを駆け上がって、難しいライン際のボールにつめよると、鳥栖DFはあわててタッチにボールをけり出しますが、このボールが線審にぶちあたり、跳ね返りが望様にあたりボールはフィールドの外へ・・・。当然湘南ボールでのスローインかと思いきや、線審は、望様を指さし、鳥栖ボールのスローインを指示。

鳥栖のペースが続く時間帯でもあり、こちらとしては大事なマイボールを意味不明の誤審(だとおもうのですが・・・)で失い、怒り収まらない望様ではありましたが、ここがチャンスと攻めこむ鳥栖の選手達にあわせ、猛ダッシュでポジションに戻ります。そういえば、セットプレーから、鳥栖のオウンゴールで、2点目が入ったと思われたシーンも、この線審が意味不明のオフサイドで取消ししてましたが、まあ、主審の村上さんはいいジャッジングをしていたので、我慢しましょう。

ちなみに、そのシーンでも、今度こそはゴールと、喜びかけていた湘南の選手をみるや、鳥栖GKの室は素早く前線へのフィードボールを送り込み危ないシーンもありましたが、このあたりの抜け目ないプレーは、接戦をものしてきた鳥栖らしいなとは思いましたが、集中を切らさなかった湘南のDF陣も素晴らしかったです。

全体的に、後半に関しては、鳥栖の攻撃時間が長かったとはいえ、時折発動する、石原が裏へ抜け出すカウンターの鋭さは衰えず、残り10分で臼井を1枚上げた亮太から山口への交代、お疲れ様望様から将太の投入が残り5分と、攻守に効かせる意図での交代策も適切のように見えました。

なかなかボールキープがままならない将太に厳しいヤジも飛んでいましたが、まあ、全体の運動量が落ちてサポートが無い中では奮戦していたように私には見えました。ロスタイムには、石原が抜け出しかけたところを、内間がつかんで引き倒し、2枚目の黄紙で退場となり、そのまま、1-0スコアでの逃げ切り劇を完遂したのでした。

薄氷を踏む勝利でありましたが、直接対決での勝ち点3は倍の価値を持ちます。互いにその意味をよくわかった熱戦であっただけに喜びもひとしお。長い中州の夜が盛り上がったことは言わずもがなです。

さて、祝勝会でも口を揃えて出た言葉は「次に勝たねばこの勝利の意味はない!」です。次節の対戦相手は、今節も岐阜に3-1と完勝を収め、ヤスの離脱も大きなモチベーションに変えて平塚に乗り込んでくる、草津はある意味、鳥栖以上の難敵。中盤のつぶし合い、裏の取り合いが予想されます。天気がよければ、相当の動員も見込めるでしょう。

メンタル、フィジカル共に充実した状態で迎え撃ち、第2クール、失速の一因となった悔しい敗戦の仇をとらねばなりません。

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