原監督を考える(その2):「セペダの起用・内野5人制・澤村の続投」-1シーズンを見据えた上での試行
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元大阪爺
2014年07月13日 21:58 visibility305
本日の,7回での澤村の続投や一昨日の内野5人制,および,一昨日までのセペダの起用は,いずれも1シーズンを見越した上での「試行」と捉えると理解出来ます.
・まあ,いずれも失敗している所が痛い所ですが,どれか1つでも成功していれば,夏場に向けて大きなプラスになったことは間違いありませんし,失敗することによって,それぞれの選手や戦術の限界もわかるわけで,夏場前のこの時期ならやってみる価値のある「試行」だとは思います.まあ,本来は,「セペダ」の所が,「中井」や「大田」や「横川」になった筈ですが,セペダをフロントが獲得した以上は,試さざるを得なかったわけで(それも,誰が見ても「ダメ」とわかるまで試さざるを得なかったわけで),賛否はともかく理解は出来ます・・・
ちょっと,原巨人の2006年以降の成績をおさらいしてみます.
第2期原政権1年目の2006年.巨人はシーズン序盤こそ好調だったものの,交流戦に入ると息切れしてBクラスに沈みました→オフに小笠原・谷等を補強.
2年目の2007年は,高橋由・小笠原といった選手に強く依存しつつ,中日・阪神との三つどもえをギリギリで制してリーグ優勝しましたが,CSでは中日に完璧にたたかれて日本シリーズには出られませんでした→オフにラミレス・クルーン・グライシンガー等を補強.
3年目の2008年は,前年に無理をさせた高橋由・小笠原が不調で勝ち星を伸ばせない一方,阪神が飛び出しましたが,越智・山口といった投手を「試行」して戦力の厚みを増し,後半で一挙に突っ走って阪神を抜いてリーグ優勝し,CSでも中日を破って日本シリーズに出場しました.
たぶん,2008年あたりで,原さんは,「1シーズンの戦い方」についてパターンを会得したのだと思います.それには,「車懸かりの陣」なんて言葉を使いだしたのもこのときですね.オフには十分な戦力を補強しておく事を前提に,シーズン前半は,戦力を温存しつつ,新戦力(あるいは新戦術)を試行して戦力(戦術)の厚みを増しておく.夏場の勝負所に,(相手チームの疲れる頃に),分厚い戦力(戦術)を次々とぶつけて勝負を有利に運びリーグ優勝につなげる.そして,その勢いでCSも制すというものです.
「豊富な戦力」を前提とする限り,このやり方が,最も効率の良いシーズンの戦い方だということは理解できると思います.ただ,それを実行するとなると,少なくとも数シーズンは経験を積んだ監督でなければ困難でしょう.
なお,シーズンの前半の戦力の温存とか,新戦力の試行とかいった所は,中日:落合さんのやり方をずいぶん参考にしているように思います.他球団の監督采配でも良い所はどん欲に吸収するというのは,原監督の大きな特徴です.長嶋さん・王さん・堀内さんは,おそらく,プライドが邪魔をして,それが出来なかったように思います.原監督が,長嶋さん・王さん・堀内さんより勝てた1つの理由ですね.
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