交流戦前総括−投手編

交流戦を前に、36試合を終えて24勝12敗で貯金12で巨人は首位。率直にいって内容の割りによく勝っているなという感じである。でも、チーム防御率・チーム打率・チーム失点・チーム得点・チーム本塁打でいずれもセリーグトップであり、結果を見る限りは堂々の一位である。このイメージと結果のギャップも含めてここまでのチームの状況を考えてみたい。


 


投手について


原監督自身が総括で述べているように先発がよくがんばっている。5/10現在で、セリーグ投手防御率ベスト5のうち、4人までを巨人の投手(東野・西村健・内海・藤井)が占めている。逆に他球団は、先発が怪我をしたり不調だったりしてやりくりに苦労している。たとえば、阪神はエース格の3名(能見投手・岩田投手は怪我、安藤投手は不調)が2軍に落ちているし、中日はチェン投手が不調で吉見投手も今ひとつ、横浜は寺原投手が怪我で2軍落ち、ランドルフ投手は不調、三浦投手は出遅れ、広島は大竹投手が怪我で2軍、ヤクルトは石川・館山の左右エースが不調という状況である。


 


リリーフに関しては、クルーンと山口の力が昨年より落ちていて、久保・金刃の力が上がった結果、突出したリリーフがいない代わり、それなりに粒のそろった厚みのあるリリーフ陣が形成されることとなった。先発が相対的によく、打線が好調なので、リードした状況で終盤を迎えることができ、勝ちパターンのリリーフをどんどん出して失点を抑え、同時に豊富な控え野手をどんどん代打に出して点を取って逃げ切るというパターンで勝てているように思う。ただ、強力打線と強力リリーフ陣の阪神にはこの戦法が通じず、セリーグの球団で唯一負け越す(3勝6敗)結果となっている。


 


なお、勝っているゲームでも、去年と違って勝ちパターンのリリーフが結構打たれているので、すっきり勝ったという印象が少ない。また、6点リードしたのに逆転負けを食らうというようなショッキングな負け方をしていることも、印象を悪くしている感じがする。


 


整理すると投手に関しては先発が好調なことが現在の成績の大きな要因になっていると思う。

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