巨人で中継ぎの評価が上がってきたかな?

越智の来季契約額も決まったので,今年の若手の出世頭たちの年俸が以下の通りとなりました(単位は万円,金額は推定)。


 


主に中継ぎ(括弧内は今年の成績)


越智 3,000→8,500(66試合,71回,率3.30,8勝3敗,24H,10S)


山口 4,500→10,000(73試合,78回,率1.27,9勝1敗,35H,4S)


主に先発


オビスポ 480→2000(14試合,58回2/3,率2.45,1完投,6勝1敗)


東野 1560→4000(27試合,153回1/3,率3.17,1完投,8勝8敗)


野手


坂本 3400→8000(141試合,打率.304,18本塁打,87打点,出塁率.357,長打率.466,5盗塁)


亀井 3000→6000(134試合,打率.290,25本塁打,71打点,出塁率.354,長打率.510,12盗塁)


 


・越智・山口が実働2年目なのに対し,オビスポと東野は,実質1年目なので単純に比較はできないのですが,1年ローテーションを守った東野の上げ幅が2,440万円なのに対し,越智・山口の上げ幅が倍以上の5500万円というのは,従来の先発重視の査定から,中継ぎ重視に変わってきたように思います。また,防御率でみると山口の倍以上である越智の上げ幅が山口と同じであるという点も,防御率に表れないリリーフ(中継ぎ)の苦労を評価したとも考えられ,リリーフの査定項目を増やしたように思えます。また,(実働2年目の)野手の出世頭の坂本・亀井の上げ幅を,越智・山口が上回っている点も評価できます。野手に比べて投手の寿命は短く,投手の中でも先発に比べて中継ぎの寿命は短い傾向がありますからね。「来年も頑張れるくらいの提示をしてもらった。やる気がわいてきました。」と越智が述べているように,辛いわりには金銭面で評価されてこなかった中継ぎ投手に光をあてた査定だと思います。これで,中継ぎでの出番を歓迎する投手も増えるでしょう。良い傾向だと思います。


 


・他方,球界NO1の中継ぎ投手だった阪神の久保田投手が,たった1年の不調で実働2年の越智・山口に年俸を抜かれてしまったというのはおかしな話だと思います。2007年は「90試合,9勝3敗,46H,率:1.75」という,今後破られることのないであろう抜群の成績を上げたのに給料があまり上がらず,2008年は(2007年の反動もあって不調とはいえ)最優秀中継ぎのタイトルを前年に引き続いて獲得しながら給与を下げられ,「(評価されない)中継ぎなんていやだから先発に転向」となった今年はケガのためほとんど出場できなかったので目一杯下げられて7700万円になったとのこと。JFKで中継ぎ投手の重要性を世に知らしめた阪神ですが,(阪神ファンの方には申し訳ないですが)中継ぎ投手の査定に関しては不十分だと私は思います。


 

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