#208 熱中症と水の事故

気象庁は今月20日に、群馬県で日中の最高気温が35度以上の「猛暑日」になる恐れがあるとして、全国で初めての『高温注意情報』を発表しました。

 






























 

同情報の発表は、「翌日または当日の最高気温が原則として35度以上と予想される場合」に発表され、東京電力福島第1原発事故に伴う電力不足を受けて、昨年から始まっている。

 

 

 

では、今月中旬以降に全国各地で発生している熱中症による主な救急搬送事例を取り上げてみます。

 






























 






























 

 

13日午後3時前、浅口市の市立鴨方中から「運動場にいた生徒が倒れた」と119番通報があった。

 

 

この時は体育祭の閉会式の最中で、救急隊員が駆けつけ、不調を訴えた2~3年生の生徒計8人(男3人、女5人)を病院に搬送されている。同市教委の発表によると、数人が熱中症と診断されたという。

 






























 

 

14日午後0時40分ごろ、石川県白山市の陸上競技場で「県立松任高校の生徒が熱中症になった。」と同校関係者から119番通報があった。

 

 

1~3年の生徒がスポーツテストをしており、このうち男女21人が頭痛や吐き気など熱中症の症状を訴え、病院に搬送された。同市教委の発表によると、全員が快方に向かっているという。

 






























 

 

22日午後5時15分ごろ、横浜市青葉区鴨志田町の市立鴨志田中学校から「サッカーの部活動中に生徒が過呼吸になった」と119番通報があった。

 

 

1年の男子生徒9人が体調不良を訴え、7人が病院に搬送され、熱中症の疑いはあるがいずれも意識があり、軽症とみられる。

 

サッカー部は午後3時半過ぎから練習を始め、学校の周りを走っていた。横浜地方気象台によると、横浜市の午後4時の気温は20・3度、湿度は86%だった。






























 

 

「体育祭」や「スポーツテスト」、「部活動」や「イベント」など、集団での活動中は、お互いが我慢してギリギリの状態を保っていることがあり、そこで一人倒れる人や不調を訴える人が出てくると「私もダメ‥」とか「もう良いんだ‥」といった集団心理が、大なり小なり発生すると思います。
























 

暑さへの慣れや耐性などには個人差があり、集団心理による連鎖反応が一気に拡がることもあります。こうなってしまうと、本当に緊急的な病態にある生徒が誰なのかを見分けるのに苦労することになり、学校側としても、多数の急病人が発生し、対応に困って救急要請する結末となります。































消防では、このような状況に出場した際に、“トリアージ(フランス語の選別という意味)”という分別方法を用い、多数の傷病者を重症度と緊急度によって分け、治療の優先度を決定します。集団心理が働いたり、人目を引きたくて気分不良を訴える生徒も中にはいるかもしれません。

だから、まずは大勢の中から“本当に必要な順位を選別(トリアージ)”します。

 





























 

先日もふれたように‥練習にも暑さにもまだ不慣れで、かつ立場が弱い新入部員には「無理をさせないこと」が大切と言われます。22日の横浜市立鴨志田中学校でのサッカー部活動中の救急事例は、湿度は86%で気温が20・3度と低く、ひょっとすると、これにあたるのかもしれませんね…

 

 
























九州電力は、夏の電力不足に備えた計画停電について、22日に下記のとおり発表しました。この期間は、より『熱中症対策』に気を配る…もしくは、身体を慣らしておく準備が必要となるでしょう。

 

九州をAエリア(福岡、佐賀、大分、宮崎)と、Bエリア(北九州、長崎、熊本、鹿児島)に大別した上で60区域に分割し、7月2日~9月7日(8月13~15日を除く)の平日に電力不足が確実になった場合、事前に区域や日程を定めた「月間カレンダー」に沿って1日2時間ずつ停電させるという。県庁や警察、消防署、救急病院は対象から外されている。

 

身体を慣らしておく方法として、医師や運動生理学の研究者らが集まる日本生気象学会が「日常生活における熱中症予防指針」の第2版を4月に公表しているので、参考にしてみてください。

 

これは、2008年にまとめた指針を、計画停電や節電への対応などを踏まえて改訂したもので、ここでは健康な人は本格的な夏を迎える前に、暑さに強い体をつくることを勧めています。

 

その取り組みとして上の「インターバル速歩」を挙げており、早歩きとゆっくり歩きを3分間ごとに繰り返し、これを30分間続けるという運動法である。

 





























速歩はしばらくすると汗ばみ、「ちょっときつい」と感じるくらいが目安とされ、高齢者や体力に自信がない人でもできるということで選ばれたようだ。

 

他にポイントとしては、背筋を伸ばし、25mほど先を見ながら、腕を大きく振り、できるだけ大きな歩幅で歩くこと。腕を直角に曲げると大股になりやすいという。軽い運動ができる服装で、曲がりやすくてかかとにクッション性がある靴を使う。速歩をするのは朝夕の比較的涼しい時間帯が薦められている。

 

また、運動が終わってから30分以内に、たんぱく質と糖分を含んだ食品をとるようにするのもポイントとされ、牛乳ならコップ1杯が目安となる。これを「1週間に4日以上、1カ月ほど続ければ、熱中症になりにくい体になる」と日本生気象学会はいう。

 






























また、今日は梅雨前線が九州に停滞し、大雨洪水警報が発令され、土砂崩れや自主避難など、豪雨災害が多発しているようです。

 

昨日も全国各地で豪雨による被害が出ています。






























23日午後2時5分ごろ、茨城県神栖市波崎の海岸で、同県立高校3年が波にさらわれ、行方不明になった。助けに入った同じ高校の男子生徒も、腕や腹に擦り傷を負い病院に運ばれた。警察や消防などが現在も行方を捜索している。

 

行方不明になった高校生は、近くの県立高校に通う1~3年の陸上部の男子部員で、部活終了後に6人で海岸の人工岬に来て釣りをしていた。途中で2人が海に入って流され、「助けてくれ」という声を聞いて仲間が海に飛び込んだが、助けることができず岸に戻った。

流された1人は自力で這い上がったが、一人が波にのまれ行方不明となっている。

 

現場は、海岸の侵食を防ぐためのキノコ型をした「ヘッドランド」と呼ばれる人工岬で、周辺は潮の流れが激しく変わりやすい場所だったという。

 

また、人工岬への立ち入りや周辺での遊泳は、いずれも禁止されていて、今月17日には日本サーフィン連盟主催の「サーフィン検定」が行われるような波場である。

 

これに関しては、各自が「危険性に対する自覚」を持ち、注意することでしか防ぎようがない『人災』と言える愚行です。


両親から授かった大切な“命”を、もっと大事にして欲しいと願います(;゚Д゚)!!!!!


















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