#246 ある命の形



先日、キリ番を発表しましたが‥日記で私がよく取り上げている『救命』について、これまであまり触れたくはなかった「命が失われる、ある残念な形」について取り上げてみたいと思います。

 

 

私がこのラボーラを始めたキッカケは、少年サッカーの指導者としてラボーラの機能を活用することでした。

 






























 

サッカーというスポーツに関わる中で、怪我や事故、安全面での改善を図るべき要素が多くあると危惧し、職業を生かした情報発信を日記で行ってみたら良いかも?と考え、よく『救命』をテーマに取り上げています。

 






























 

その取り上げてきた『救命』については、多くは前向きな「生きたかった生命」「生き続けたはずの生命」「助けられたはずの生命」に着目して‥

 

 

“そのような生命が、当たり前に助かる世の中にするために、みなさんも命を意識してみませんか?”

 

 

‥というメッセージ発信を、私なりに行なってきたつもりです。

 

 






























 

 

これは、みなさんが「前向き」に意識さえすれば可能な『誰もができる積極的な救命』だと捉えています。

 

 

 

今回取り上げるのは、どちらかというと「後ろ向きな失命」についてです。

 

 

この問題には、本人の意志や外部からの複雑な要因などが絡み合っていることもあり、「後ろ向き」と表現させていただきました。『自ら命を絶つ』
= 『自殺』を予防改善・根絶するのには、多くの労力と国や関係機関、法律・条例の改正など、社会全体を巻き込んで変えていかなければ、実現することは難しいと言えます。

 

 

本当に奥の深い問題です…

 

 






























 

 

今年7月あたりから大津市の中2男子自殺について、「いじめ問題」がマスコミなど広く取り沙汰され、社会的話題になっていますが‥日本で『自ら命を絶つ』ことによって、亡くなる人が想像以上に多いのを、みなさんはご存知ですか?

 

 

 

以下のデータは、平成20年の日本の死因順位です。

 

1位:悪性新生物

2位:心疾患

3位:脳血管疾患

4位:肺炎

5位:不慮の事故

6位:老衰

7位:自殺

8位:腎不全

9位:肝疾患

10位:慢性閉塞性肺疾患

 

 

 

死因の上位から見ていくと、生きたくても病気や事故によって亡くなる人々、そして人生をまっとうして老衰によって亡くなる人、何とその次の死因が『自殺』なんです。

 

 

自殺の原因は様々です‥現在問題視されている学校や会社での「いじめ」、健康問題(精神疾患)によるもの、就職や結婚生活・友人関係での悩み、借金苦。人生が上手くいかないことにより、人生に自らピリオドを打つ行為
= 「自殺」ですが、その実状を下記にまとめてみます。





 

 



<自殺者数>

 

平成22年/3万1560人=13年連続3万人超

(交通事故者数の約6.5倍にあたり、私たち消防士が救急出動する内訳でも多く感じます。)

 

 

 

<国際比較>

 

1位:リトアニア



2位:ベラルーシ

3

位:ロシア

4

位:カザフスタン

5

位:ハンガリー

6

位:ガイアナ

7

位:スロベニア

8

位:ラトビア

9

位:日本


10位:ウクライナ

 

(経済大国と言われる日本ではありますが、世界の先進国の中でも上位に入っているんですね。)

 

 

 

<性別>

 

男性70%:女性30%

 

 

 

<年齢>

 

多い順で 50代18.8% → 60代18.6%
→ 40代16.3%



 

 

 

<就労環境>

 

1位:無職者:59%

2位:被雇用者・勤め:27%

3位:自営業・家族従事者:9%

4位:学生・生徒等:3%

 

 

 

<原因・動機>

 

1位:健康上の問題:50%

2位:経済・生活問題:23%

3位:家庭問題:14%

4位:勤務問題:8%

 

 

 






<手段>

 

1位:縊首:60%

2位:飛び降り:11%

3

位:ガス:9%

4位:薬物:6%

5位:溺死:5%

 

 

 

これらの社会的背景には、バブル崩壊(1998年~)から始まった景気悪化による不況、社会の高度情報化や産業構造の大変革、人事制度改変(年功序列制や終身雇用制の廃止、成果主義の導入、雇用の多様化)などの影響もあり、リストラの対象とされた中高年層の男性に「うつ病」が増加するなど、安定した人生を送るための大きなポイントに『仕事』があることは間違いないでしょう。

 

 

 

その仕事に就くための就職活動がうまくいかないことを苦に、自殺する若者が増えている現状についても、次の日記で取り上げてみたいと思います。

 

 

かなり重苦しい内容になってますが、これも現実問題として一度は触れておくべきかと思い、テーマに取り上げました。

 

 

このような「残念な形で失われる命」を減らすためにも社会全体で、改善策を考えていく必要がありますよね(;´д`)













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