東北大会放浪記おまけ~野球文化遺産?

  • 仲本
    2012年10月14日 20:14 visibility466

遠征の場合特に「雨で試合が中止になったらどうするの」という心配が尽きません。幸い今回は天気が持ったためにオプションで考えていたこの2件は回れなかったのですが、お蔵入りさせるのももったいないので最後のおまけにします。

 

福島駅東口の広場にオルガンを弾く男性の像があります。当地出身の作曲家・古関裕而氏の生誕100年を記念して作られたものだそうです。作曲家人生で残したのは約5,000曲。

・早稲田大学応援歌「紺碧の空」

・プロ野球タイガースの球団歌「大阪タイガースの歌」

・夏の甲子園の大会歌「栄冠は君に輝く」

・NHKのスポーツ中継のテーマ「スポーツショー行進曲」

ぜーんぶこの人が作曲しました。「もう、今すぐ野球殿堂に入れてやれ」と言いたくなるような功績を残しているのです。後年になってライバルの慶応と巨人軍が「うちにも一曲作ってくれ」と言ってきて、結局そちらの曲も作っているというのも面白いですね。

観光案内所でリーフレットだけもらってきましたが、福島の市街地に記念館があります。このあたりまではバスの本数も結構あり、おそらく福島駅から10分ほどでしょうか。信夫ヶ丘球場と方向は同じなので、試合観戦を途中で切り上げるなりすれば二つまとめて回ることもできると思います。

 

最近は駅の発車メロディーもいろいろ工夫を凝らすようになってきました。福島駅の東北新幹線ホームではそういった縁もあり、「栄冠は君に輝く」が流れるのだそうです。私も知っていれば1本ぐらいホームで待ってもよかったのですが、あわただしく車両に乗り込み、帰ってきて調べて初めて知りました(泣)。

このところ夏の福島代表は聖光学院が続いていますが、あそこは福島の隣町に学校がありますから、おそらく新幹線なら福島駅を使うでしょう。大会歌に送られて甲子園へ出発するのですね。同じ福島でも県中部や南の学校は郡山なり新白河を使うでしょうから、なかなかそういう学校もないわけです。可能性があるとすれば福島商業でしょうか。県内有数の伝統校で、ここは実は古関氏の母校でもあります。

 

さて、前日は郡山に宿泊しました。何かと異論も多い春の選抜・21世紀枠ですが、諸事情あって継続しています。なんと来年は記念大会ということもありさらに1校枠が増えました!(…)。

 

栄えある第1回選出校がここ郡山にある安積高校でした。明治17(1884)年に福島最初の中学校として創立、以来風雪に耐え100年を超える歴史を刻んできました。21世紀枠で出場した時の前年秋の成績は県でベスト8。当時の基準でもぎりぎりだったわけです。この枠が採用されたときは正直全国大会で試合になるのかと不安視されたのですが(基本的には今でもそうです)、金沢高校に1-5とまあそこそこの結果でした。来年はさらに1校増えるということで、どういう組み合わせになるでしょうか。個人的には4校あるなら一回戦を21世紀校同士でやってもいいんじゃないかと思います。同じく人気のある開会式直後あたりでどうでしょう。で、勝ったら2回戦で一般選出校と対戦。こうすれば半分は初戦突破できるわけですから。

 

地図を見たところ郡山の駅からの道順はあまりややこしくない感じですが、よくよく見ると4kmほどありました。歩いていくには少し厳しそうです。郡山到着は夕方、翌朝はとりあえず予定通りなら福島へ向かわねばならず、帰りに立ち寄るには福島で時間を食いすぎました。

旧中学校の本館は国指定重要文化財にもなっており、同窓会組織が博物館として運営しています。つまり入っていいということですね。しかし、東日本大震災により現在は改修中。来年の春までは休館ということでした。外観ぐらいなら見られるかもしれませんが、せっかくなので中も見てみたい。そんなこんなで今回は訪問を断念しました。

(写真は観光案内マップより)



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