ストロークはミドルシュートのように打つ

 
 
 

 

■超一流の条件は、ケガをしないこと

超一流の条件は、ケガをしないこと。
一般テニス愛好家にとっても、ケガや痛みがなくプレーすできたらテニスがより楽しくなります。
力みや力任せは、ケガの原因になります。
そこで、力みや力任せではなく、動作でボールを正確に/力強く飛ばす方法について考えてみます。


■正確性とパワー、担当者を分ける
    ウオーミングアップでコートを一周走ることはカンタンだ。しかし逆立ちしてコート一周は無理。
    一方で、足でお箸をもって唐揚げをつまむのは無理だ。手さんと足さんはそれぞれ得意、不得意がある
    手さんの担当は、ボールを正確に触ること
    足さんの担当は、スイングにパワーを加えること
    手でパワーを出そうとすることは、足でお箸をもって唐揚げをつまむぐらい無理がある


では、足でパワーを加えるというのは具体的にはどんな動作で行うのだろう?

 

・参考動画:こどもニュース「足の力を使うのがコツ」

https://youtu.be/NhmBJeSKQMw?t=1614



■股関節から生えた足のようにラケットでシュートを決める
    ラケットを自分の足だと思って使うのがコツ
    ラケットのグリップを足のつけ根、股関節にセットする
    ボレーシュートと同じように、まず股関節をボールにぶつけに行く
    股関節に遅れて足が振り出されるように、ラケットは股関節に引っ張られて遅れて出てくる(でんでん太鼓のようだと感じる人もいる)
    サッカーでボールを捉えるのと同じように、股関節から先は脱力して振られる。末端で操作しない
    サッカーでボールを捉えるのと同じように、振られる力(慣性力や遠心力)を感じながら末端が伸びていく

 



■股関節にセットする
    ラケットのグリップを足のつけ根、股関節にセットする。
    ナダルもジョコビッチも、グリップを股関節にセットする。
    伊達公子は、股関節前にグリップをセットしてシンプルに打つ

 

 

○ヒップローテーションでシュートをぶち込む
ナダルのバック。ジョコビッチのフォア。それぞれお尻に注目です。
ミドルシュートをぶち込んだように股関節(ヒップ・ジョイント)でえぐっています。
いわゆるヒップローテーションの動きが見られます。

 

・関連記事:いまどきフォアの打ち方!! 3つの原理原則
https://labola.jp/blog/user/263055/9000000000005314

 

《革新のイズム》 第71回:骨盤トレーニングでアスリートに奇跡を起こす男 手塚一志

あ、私もクオ・メソッド卒業生です(笑)

 

 

○故障しない腰の使い方
もひとつの注目ポイントは、尻の割れ目と背骨の関係。
ヒップは大きく動いてますが、背骨との関係は一定です。ズレが起きていません。
これはつまり腰椎でボディーをターンしてるわけじゃないってこと。
腰椎を捻ると重篤な腰の障害を招くリスクがあります(椎間板ヘルニアとかね)。
ナダルやジョコビッチのように、尻と腰は一体化させて決して腰で捻らないようにしたいですね。

 

・関連記事:[サーブ]オーバーヘッドは胸トラップで
https://labola.jp/blog/user/263055/9000000000006236
胴体の回旋を担うのは胸椎と股関節である

 


○マズい例としてオリックス・バファローズ吉田正尚選手の腰

《THE FEATURE PLAYER》パーフェクトスイング!! Bs吉田正 規格外な『絶頂アーチ』まとめ

https://youtu.be/9-xETCpwdm0
とんでもない才能の持ち主なのに、腰痛でたびたび故障者リスト入りする吉田選手。

尻と腰とにギャップが生じており、スイングのフォローを完全に腰で受け止めてしまってます><
そのフェーズでは右股関節に回旋をあずけちゃって下さい。お願いします(懇願)

 

・参考動画: Part 2 NADAL PELVIS/HIPS ONLY VIEW

↑骨盤の回旋は大事。でも、やり過ぎ注意!ナダルでもこんなもんです。
外観のダイナミックな動作に引っ張られて必要以上に動作することは故障リスクが増大します。
冷静に冷静に、GOALを適切に設定して、あくまで必要十分だけゲットしましょう。

 

 


○あるあるチェックポイント
このジュニア選手のように、テイクバックでグリップエンドが股関節より大きく上に離れます。


上半身が頑張っちゃう意識だと、ついつい僧帽筋を収縮してしまって腕は上に上がります。
この動作が必ずしも悪いとは断言できませんが、ナダルやジョコビッチ、錦織選手らとは大きく異なっています。

上半身くん。君はパワーを出そうと頑張らなくていいんだよ。
上半身は持ち上げるよりむしろヒゲダンス。

「ラケットダウン」というよりヒゲダンス。

股関節付近にグリップをひょいっと置く、ぐらいの感覚で。

 

 


サッカーでヒザや足首が力んでしまうのは下手くそです。
同じように、ヒジや手首はリラックス。ヒゲダンスでリラックスw
腕の末端で操作するのではなく腕は正確なインパクトに徹しましょう。

 


○ボレーシュートと同じように、まず股関節をボールにぶつけに行く
    ボレーシュートと同じように、まず股関節をボールにぶつけに行く
    股関節に遅れて足が振り出されるように、ラケットは股関節に引っ張られて遅れて出てくる(でんでん太鼓のようだと感じる人もいる)
    サッカーでボールを捉えるのと同じように、股関節から先は脱力して振られてしまう。末端で操作しない

 

・ジダンのようにジャックナイフを決める!
胸ぐらいの高さのミドルシュートは、股関節の高さを確保してから振り出す。
同じ感覚でジャックナイフもエアーケイもできちゃいます(^o^)

https://youtu.be/42jlDUFgXvs
上手にできる子は、
 ①股関節の高さを確保してる
 ②股関節の周辺にグリップをセットしてる
のが共通点ですね。ジダンの伝説のボレーシュートによく似ています。


股関節の高さを確保して、胸椎の回旋をスムーズに行うドリルなら、

以前もご紹介した「胸椎ふらふら」(胸椎と股関節の連動を促進させる能力開発ダンス)がオススメ。

自然体バレー塾の草野先生が推奨されてます。

https://youtu.be/RoGntrLGeFU


バレーボールのスパイクに効果があるってことはさ、

ひょっとしてサーブとかスマッシュにも効果あんじゃね?
しかもエアーケイにもジャックナイフにも効果的ってことはオトクじゃね?
中1の女の子ができるんだからオレにもできんじゃね?やるしかねんじゃね?じゃねじゃね?

 

 

 


■実際の動作に落とし込むドリル
    ミニテニス(ミニストローク)から骨盤でスイングすることを意識する
    ラケットのグリップを足のつけ根、股関節にセットする
    まず股関節をボールにぶつけに行くように操作
    ときどき「今の球はサッカーならどう蹴るかな?」と股関節から足で確認してみる
    上半身は脱力。だるんだるん、べろんべろん、ぐだんぐだんに脱力。
    股関節に遅れて足が振り出されるように、ラケットは股関節に引っ張られて遅れて出てくる(でんでん太鼓のようだと感じる人もいる)

 

中村剛也ホームランの秘訣「腰の回転を速く バットはゆっくり」

 


■腕はパワーを伝達する中間媒体(メディア)にすぎない
股関節前にセット→股関節から振り出す→腕はそれに引きずられるように振られる
とってもカンタンなことですが、おろそかになりがちです。
フェデラーの動画見たらテンション上がって上半身の素振りする人は多いですが、

上半身は振られた結果ですよ~。
 


上半身を力まかせで振り回すことのデメリットとして下半身からのパワーをせき止めてしまう効果が考えられます。カンタンな作用反作用の法則で、上を前に振り出したら、反作用で下のエネルギーはせき止められてしまいます。力まかせの上体スイングが実は手打ちの原因なんですね。

 

・参考動画: 【ジュニアテニス】ストロークで力まない体の使い方


https://youtu.be/gFXIWW5idbg
↑とくに05:25からは必見ですぞ

・参考動画: Tennis Thrust 2

https://youtu.be/ZkYp7AjTCEI
↑爆発的なパワーを生み出す下半身の動きに注目です

 

https://www.youtube.com/watch?v=rG4AuyFDKDU

↑股関節や骨盤の動きときたら第一人者である手塚一志先生を忘れてはアレですね

私も上達屋のクオ・メソッド卒業生です(笑)。

 

 ↑メタ思考で考えると、テニスってラケットを振り回すゲームではなく、地面の反力をいかに効率的に指先の速度に変換させるかというゲームなわけですね。下半身 to 指先 の間に、効率化のための様々なコツがあって、それらを活かすためにトレーニングがあるという位置づけ。

 

 


■まとめ:パワーは足で出す
足のつけ根、股関節からパワーを伝える方法について考えてみました。
ポイントは2点。
 ①股関節にグリップ(エンド)をセットする
 ②股関節から振り出す。ラケットは遅れて出てくる
 
サッカーとテニス。

足を振るのか、ラケットを振るのか、ツールに違いはあるものの、

どちらも股関節から振り出してパワーを伝える点では共通点が多そうです。
テニス選手にサッカー好きが多いのは、実は感覚が似ている競技だからかもですね。
 

現場からは以上です。

 



○関連リンク先:いまどきフォアの打ち方!! 3つの原理原則
https://labola.jp/blog/user/263055/9000000000005314

 

○関連リンク先:勝手にプロネーションしちゃう!たった一つの冴えたやり方
https://labola.jp/blog/user/263055/9000000000005314


○関連リンク先:自分の書いた「テニス」に関するブログ
https://labola.jp/user/263055/blog?tag=%E3%83%86%E3%83%8B%E3%82%B9

 
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