神宮の町の「早慶戦」~宇治山田-伊勢(後)

  • 仲本
    2014年06月15日 20:05 visibility2193






















































(伊勢高校先発・森下投手。このように一度背中を向けてからサイドスローで投げ込んでくる変則派。この日の伊勢は3人の投手の継投で乗り切った。)

 






















































(こちらは宇治山田先発・右オーバースローの西脇投手。9回を投げ切った。)

 

そもそも定期戦というのは当事者両校の取り決めで行うことだから、あまり公開は考えていないのが普通だろう。全国各地で行われているのだとは思うが、どちらかの学校のグラウンドで済ませることも多いと思われる。

そんな中、宇治山田-伊勢の定期戦は市営球場で行われ、無料開放なので見ようと思えば誰でも見られるようになっている。日程は学校行事の一つとして高校のHPをたどっていけば調べることができる。ほぼ6月の第1週の土曜日で固定のようだ。

OBでもないのにわざわざ電車賃を使って見に来る人はまずいないと思うが(´д`)。

 

場内アナウンスで紹介されたところによると、定期戦は今回で52回を数える。対戦成績は23勝23敗4分1不明、と全くの互角となっており、これも定期戦が長く続いた理由でもあろう。

両校応援席には夏の地方大会さながらにブラスバンド・チアリーダーもいて、なかなかにぎやかにやっている。一般生徒の姿は思ったほどなかったので公式の学校行事というわけでもないのだろう。

 










































(一塁側・宇治山田)










































(三塁側・伊勢)

 

この日は1回表、伊勢が4番に入った投手・森下のクリーンヒットで1点を先制。しかしその裏宇治山田は3番投手・西脇の二塁打を足がかりに1,3塁のチャンスを築く。ここで伊勢・森下投手が制球を乱し、3連続四球で2つの押し出しと波乱の立ち上がりとなった。

 

1点を追う伊勢は6回、走者1塁からここも4番森下がセンターの頭上を越える大きな二塁打を放って同点、さらに2本の二塁打を浴びせてこの回都合3点を奪って逆転。伊勢はこの日10安打のうち5本が長打と、打力のあるところを見せた。その裏、宇治山田は負けじと2本の二塁打を放ち、1点差に追い上げる。

 

秋・春ともに伊勢は地区一次予選を通過して県大会へ進んでおり、一方の宇治山田は秋・春ともに地区予選敗退に終わっている。秋は地区で直接対戦しており、その時は大差で伊勢が勝った。しかし公式戦の結果を定期戦に持ってくるのは野暮ということか、意外に競った試合展開になった。





























(スコアボード。宇治山田の表記は「山高」。なお、選手交代までは手が回らなかったようで、スタメンがそのまま表示されている)

 

結局試合は5-4で伊勢が逃げ切り、通算成績でも伊勢が一歩リードした。

宇治山田は1点を追って7回・8回とノーアウトからの走者を出したが、いずれもけん制につり出されてチャンスの芽をつぶした。9回最後の場面も重盗を仕掛けて失敗と走塁ミスが惜しまれた。一方の伊勢もこの日は失策3、そのうち一つは一連のプレーが終わった後、投手へ返球すべき球がそれて進塁を許した(内野安打で生きた走者が結局これで三進、その後タイムリーで伊勢は1点を失っている)。両チームとも、夏の躍進のためには細かいところまでもう少し整備が必要かもしれない。

 






























(試合終了あいさつ後。伊勢高のユニフォームは早稲田調だが、胸マークとストッキングは近くで見ると濃紺だった)

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