人は、ただ人でいればいい・・・・

結構以前の話ではあるが、昨年末、“ミッション・インポッシブル”を観に行って来たときのことである。

話題作であり、その日が祝日でもあったので、前もって劇場窓口まで予約に行った。



勿論、PCや携帯から手軽に予約出来るが、私には映画をプロパーで観る習慣がない。まぁ、そもそもデジタルというものを私は信用していない。

それで、観に行った前日に特別観賞券を1300円で買い、劇場窓口へ行ってみると、平日とはいえ行列ができていた。まぁ、恐らくリタイアしたであろう男性やご夫婦がほとんどであったが・・・・

私も列に並び、待つこと10分弱。



窓口で先ほど買った特別観賞券を提示し、翌日の座席を予約出来るか聞いてみた。難なく予約は出来たのだが、どうやら私は並ぶ窓口を間違えてしまったらしい。応対してくれた窓口スタッフに由れば、翌日以降の座席予約は、９階にある別のインフォメーション・カウンターで対応してくれることになっているらしい。窓口の上部にも案内テロップが流れていた。私が見逃していたのである。それにも拘らず、折角並んだのだからと、前述のように丁寧に説明してくれ、次回から９階のカウンターで予約してほしい旨を言い添え予約手続きをしてくれた。



まさに、これが「融通を利かせる」ということである。



勿論、私はこの事情を了解したのだから、次回からは、翌日以降の予約であれば９階のカウンターまで行くつもりである。



それを、世の中には、わざわざ９階まで昇って行くのを面倒臭がり、前回もこの１階窓口で対応してくれたと主張し、無理やり予約しようとする者が結構いることだろう。こういう人間が多いと、やはり業務に支障をきたし融通を利かせることが難しくなる。



人の好意に付け込むような行為は、利かせることが出来る融通を利かせることも出来なくなり、世の中をギスギスしたものに変えていく。



融通を利かせるというのは、決して小さな違反を見逃すことではない。

人の好意に付け込む行為や、小さな違反を見逃したりすることが融通を利かせることだと勘違いしているバカが他人の自由までも腐食させるのである。











♪King Crimson “Islands” (1971)