残留へ希望を見出した勝利
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うじ
2010年12月05日 20:40 visibility96
少し古い試合ですが、神戸対清水。
2010年11月27日。ヴィッセル神戸のホーム最終戦。
メンバーは以下。
<神戸>
GK 30徳重
DF 25石櫃 4北本 5河本 21茂木
MF 24三原 18田中 10ボッティ 31小川
FW 17吉田 11ポポ
<清水>
GK 21西部
DF 25市川 26平岡 5岩下 4太田
MF 7伊東 16本田 13兵働 10藤本
FW 23岡崎 18ヨンセン
神戸は残留に向け、清水はACL出場に向け、どちらも負けられない一戦。前半は清水ペースで試合が進んだ。4分には神戸のキーマンの一人であるボッティを3人で囲んでボールを奪い、守備の連動を見せ付ける。5分には、岡崎がすばやいターンで前を向き、右サイド市川へ。市川のクロスに再び岡崎飛び込む。6分には太田のアーリークロスにヨンセンが飛び込むがわずかに届かず。清水が流れの中からチャンスを作る。
その後も清水は藤本の直接FKセットプレイを中心にチャンスを作るが、神戸守備陣の体を張ったブロックでゴールにはいたらない。茂木や北本はこの試合何度気迫のこもったブロックを見せた事だろう。
神戸が最初にチャンスを作ったのは30分。
すばやい攻守の切り替えから、三原が右サイド寄りに開いた吉田へ。吉田は中へ少しだけドリブルし、さらに中央に行くと見せかけて鋭くタテへ切り返しDFを突破し、そのまま左足シュート。ゴールはならなかったが切れ味抜群。さすが吉田。
この時間帯から神戸が次第にチャンスを作る。その立役者は田中だ。
31分には、DF2人に囲まれながらも2人の間をするっと突破し攻撃。
32分にも高い位置でボールを奪いそのまま攻撃につなげる。
田中がボールを触ると神戸に躍動感。
そうなると、神戸の最大の武器である右サイドバック石櫃が攻撃参加可能に。
36分、この試合初めて石櫃のオーバーラップ。右サイドの崩しから田中にボールが渡り、田中はDFと絡み合いながらも前を向きポポへ。ポポ強烈ミドルはGKにはじかれる。
こぼれ球も決め切れず神戸が決定機を逃す。
田中と石櫃が神戸の攻撃にリズムを生み出す。
前半は0-0で終了。
後半も激しい攻防が続く。
レベルの高い試合に画面から目が離せない。立ち上がりからセカンドボールをよく拾ったのは神戸。47分、茂木ドリブルでタテに突しクロス。このシーンは何の工夫もないタテへのドリブルで市川が軽く突破されたのがショックだった。50分には石櫃がボッティのパスを受けカットインから左足シュート。両サイドからチャンスを作る。この攻め上がりを促したのは吉田。後方からのボールを必ずしっかりキープするし、パスミスもない。ここ数試合の好調の要因はどうやらこの男にあるらしい。
70分、これはいいっていうプレーがあったので一つ。
神戸田中が自陣右サイドコーナー近くまで深く攻め込まれた位置でボールを奪うと、相手の選手を2人かわし吉田へ、吉田からボッティ。確かな技術をもった2人から右サイドタテに走りこんだポポへ。ポポは冷静にマイナスのクロス。そこに走りこんだのは、最初のボールを奪った田中!!シュートまで持っていく。
ボールを奪うや前線まで駆け上がってシュートを放つ、この田中の運動量!!これぞ2006年から変わらない彼の持ち味。
しかしその田中。
74分の相手の本田を倒してしまい退場。
神戸が不利に立つと思いきや、数的不利を感じさせない試合展開。
こういう試合ができるのは目立たないが守備陣の奮闘のおかげ。65分には、兵働のスルーパスに岡崎が抜け出そうとするが、北本がすばやい反転から体をいれボールを絡めとる。見ごたえのある1対1。北本はヘッドでもヨンセンに頭一つ競り勝つなど、圧倒的強さを見せる。
そして迎えた82分。
三原が右サイド石櫃につなぐと、石櫃は得意のカットインから左足で強烈シュート!これをGKがはじいたところにつめた小川がシュート!!これは枠を外れていたが、反応したのは茂木。左足で決め神戸が先制。
両サイドバックが共にゴール前にいるという攻撃的姿勢が生んだゴール!!
茂木が点をモギ取った!!
残り時間わずか
攻勢に出る清水、必死に守る神戸。
左サイド藤本から原。逆サイドの大前とつないだ攻撃は茂木がシュートブロック。
86分、原の突破からのシュートも北本がブロック。
「絶対に残留する」という気持ちが、ACLを狙う清水に勝っていた!!
このまま試合終了!!
1-0で神戸の勝利!!
この試合が最終節の奇跡の残留につながった!!
神戸の歴史に残る試合となるだろう。
この試合のMVPは、右サイドの凶器、石櫃で!!
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