試合後のミーティングの重要性
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虎男
2017年04月17日 17:04 visibility2121
先日の試合後、遠征でナイターだったから全員で食事をと思ったのだが、車で来ているメンバーたちは帰宅に時間がかかると言う事で、道すがらのファミレスでの食事会は辞退となり、最初に電車で来ることを申し合わせた4人だけで自分たちの自宅に近い駅で下車しての居酒屋でのミーティングと言うより祝勝会をすることにした。
草野球チームと言うのは、あまり他のチームがどのような活動をしているか知らないが、うちの場合はしょっちゅう飲みに行くことはない。しかし、こうして集まりができるのであれば普段コミュニケーションをとる時間が少ないから、できればこうしたコミュニケーションは取れるときにやっておきたい。なぜなら、色々なことが話し合える機会なので、すごく大切に感じるからだ。酒飲んでカラオケ歌うのも時には良いだろう。しかし、実際自分が職場以外のつきあいができる場を持てることは、色々な業種の人たちもいるし、年齢が上で多くの経験を持った人たちの話を引き出す絶好の場でもある。私は大勢いるときには、場を盛り上げる話にするが、人数が少ない時には、それなりに社会人生活の中で培ってきた経験談を自分の言葉で若いメンバー達に伝えることが多い。ただ、若い人たちの話を聞いてから、自分の話をする形にしているので、若い人たちが話しやすい雰囲気を作っていかなければいけないだろう。
今回の話は、なぜうちのチームの野球にはサインが無いのかと言う質問を私より20歳年齢が若いメンバーからもらった時だ。「監督、走塁やバントのサインってあっても良いんじゃあないかなって思うんですよ。」と来たので、私なりの持論を展開させてもらった。「うちのチームは13年前に作った時から、学校での野球経験者だけを入れるのではなくて、初心者でも女性でも入ってくださって結構ですよ。子供の頃にやっていた少年野球の頃のようなサインも何も無くて、自分の裁量で打撃を楽しめる野球。自軍の同僚が結果がでなかった同僚に対してけなしたりすることはご法度としているのには、もっと理由があるんだ。過去にグラウンドにおいて、前の時間枠に試合をしていたチームをうちのチームメンバーが着替えをしながら見る機会があって、その時に見てしまった光景を僕は忘れてはいないってこと。それは、無死一二塁の場面で左バッターがセカンドゴロゲッツーを打ってベンチへ戻って来た時に、チームの監督らしき人間が「ちょっと来い!」とその併殺打を打った選手を呼びつけて直立不動で監督らしき人物の前に立たせたんだ。その時の監督の大声は今でも耳にこびりついている。「今のお前のセカンドゴロの意味を俺に言ってみろ!」とどなりつけたんだ。これって君だったら、どう反応する?私は打者がバントをしなければいけないと言う監督のサインを無視したから、こうなったのかなと思ったんだけど、それにしても何人かは違う色のユニフォームを着た選手たちがいたから練習試合だと推測が付いたが、こんな小さな事をどなりつけるほどの価値があるのかが疑問に思ったし、その後の光景を見たら俺は絶対にこんな勝利至上主義チームなんか作らないと思ったね。」
「その次の光景って何ですか?」若い彼は、身を乗り出して聴いてきた。「それはね。直立不動で無言で罵声を浴びせられていた選手がダッグアウトを出た瞬間だよ。彼の奥さんらしき人が彼に寄って行って、タオルを渡したところを見てしまったんだ。俺が何を今言いたいかわかる?」「え?怒鳴りつけることが悪いってことですよね。」「違うよ。怒鳴ったことは悪いけど、その勝利至上主義をそのチームが掲げているのを家に帰ってネットで調べたらわかったんだよ。勝利至上主義って、社会人の休日にそんな思いまでしてやることなのかって思ったんだよ。社会人の休みほど大切なもの、大切な時間は無い。そして皆気持ちよくスポーツを楽しみたいから、野球チームを選んだわけでしょ。その楽しくやりたい野球チームに所属して、たかだか終わってしまったプレーがたまたまゲッツーを呼び込んだ併殺打であっただけで、そこまで怒鳴りつける必要性ってどこにあるの?そして、その怒鳴られた選手の奥さんが一緒に来ていることも気が付きもせず、勝負のためであれば「メンバーの家族」も知ったこっちゃないってその態度が許せなかったんだよ。野球が上手な奴ってそんなに偉いの?って思ったね。それほど偉そうに言うなら草野球のレベルにいるなよ。って言いたかったよね。」
若いメンバーはそれを聞いて唖然としていたが、私のノーサインでの「自由奔放野球」で「楽しむ野球」に納得をしてくれていたようだ。逆に彼に質問をした。「じゃあ、ケースによって、そこは勝利のためにバントで走者を進塁させるのに、バントをはずされ、走者が塁間で転んでゲッツー成立になったら、君だったら怒る?」との問いに「別に起こりません。」即座に私は「だろう。怒る必要なんて無いよね。二週間に一度の試合や練習でそんなことができるようなチームなんて、よほど練習を重ねてきているか、学生時代に勝つ野球を目指してきて苦しいトレーニングをしてきた選手の集まりならいざ知らず、うちの連中でそれを言うのかって思ったらメンバーの大半が明日には退部しているだろうよ。そう思わない?」「監督、おっしゃるとおりです。」「野球チームは小さな社会なんだから、この社会に「最初の方針」が決まってないと、皆、いい加減なことをしたって問題を問題だと気が付かないか、その逆で小さなことでも問題化にするってことになりかねない。だから、エラーを使用が、フィルダースチョイスをしようが、そんな過去に起きたことをウダウダ言うような肝っ玉の小さな指揮官のもとに野球をやっていきたいって思う社会人のメンバーがいたら、それこそ気持ち悪いわ。社会人の休みって貴重なんだぞ。俺は、みんなの奥さんだって、本当はご主人と一緒にいたいのにその時間を削っていただいているって思っているよ。その奥さんがせっかく草野球を理解して一緒にグラウンド来てくれているのに、気分の悪い思いをさせたいと思うバカ監督がいるか?いやだろ。そんな幼稚な人間がチームの指揮官だなんて。俺だったら女房に言われるよ「そんなチーム辞めろ!」ってね。だからうちは自由な野球の場をこれからも作って行くし、うちの全メンバーが楽しめる場所としてのチーム作りを継続して行くってことだよ。わかった?」
若いメンバーは奥さんのことで非常に納得してくれたようである。
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