不運:ドイツ-アルゼンチン

  • soultrans
    2006年07月02日 07:06 visibility68

わがドイツ、勝利しました!!!

と言いたいところなんだけど(いや、勝ったけど)、なんだか、勝ったのに納得がいかなかった。
延長戦が始まった時点で、見るのを辞めてしまうくらい。

はっきり言って、チームの完成度は明らかにアルゼンチンが上だった。ドイツではやはりクローゼが非常に良かったけど、バラックやシュバインシュタイガーは、今ひとつ。。
アルゼンチンは、ソリン、マキシ・ロドリゲスがサイドで、中央にはリケルメがそれぞれ攻撃を担い、ほとんどの攻撃機会はリケルメを経由するというビジャレアルスタイル。メッシ、サビオラを外したことで、スピードにのった攻撃はあまり見られなかったけど、中央から何度も突破を仕掛けるという戦術でドイツを圧倒していた。結局は、セットプレーからの1点のみで、攻撃そのものはドイツの守備陣が辛くも抑えたかたち。
テベスが入って、かなり積極的に突破を仕掛けたものの、サイドに張り過ぎたせいか(いつもそうなのかな?)中央までの距離が遠く、ソリンと細かなパス交換も結果的にあまり機能しなかった。
後半に入って、アジャラのヘディングからゴールを許したドイツは、その後積極的に攻めに回るが、そのアジャラの読みが冴えて攻撃の芽を摘み取っていく。焦るドイツに対して、アルゼンチンはリケルメを下げてカンビアッソが守備の立て直しのために投入。この試合を守りきる体制に入っていった。
ところが、そのあと(その前かも)にGKアボンダンシェリがクローゼの膝が脇腹に入ったことで交代を余儀なくされる。代わりに入ったフランコは、運悪く、クローゼのとんでもない反応によるヘディングで1点取られてしまう。あのタイミングでボールに反応して、あのコースを狙えるクローゼは、やっぱりすごい。
そこから90分までは、主審の助けもありつつ、中盤をコントロールするMFを入れられなかったアルゼンチンが完全に攻撃を封じ込まれてしまった。最後にしても、相手サイドの深い位置からアルゼンチンのスローイン、という、いわゆるラストワンプレー的な部分で終了ということになり、ちょっとかわいそうな気がしてしまったのと同時に、多分このあと延長戦に入れば、ドイツが勝つだろうなと何となく思ってしまった。
あと、僕のここ最近の疲労がピークに達した為、寝てしまった。

アルゼンチンは、強かった。多分、GKの不運な交代がなければ、メッシやサビオラ、あるいはアイマールなど、攻撃の展開をもう一度トライすることが出来ただろうけど、それが出来なかった。それに対して、ドイツは、上背もあり、ごつい選手が何人もいるなか、日本と同じくらいの平均身長のアルゼンチンに対して、ハイボールすら競り勝てず、ボールキープされていた。体を使うことのできているアルゼンチンと、体が大きい事だけでボールをとりにいこうとするドイツ。この差は本当に大きく、クローゼのゴールがなければ、散々叩かれていた事だと思う。
アルゼンチンの上背の無い選手は、ボールの着地点を迅速かつ正確に判断し、ドイツの選手がジャンプできない位置に入って、一回ボールをバウンドさせられる位置を確保し、バウンドした瞬間に足元に納めるというとてもハイレベルなボール処理を展開していた。テベスなどはその最たるもので、フリードリヒなどの大柄な選手を簡単(なように見えるが)に押さえ込んでいた。まぁ、フリードリヒはそれほどディフェンスに優れているという印象はないので,押さえやすかったのかもしれないが、それでも、随所で、様々な場所でさまざまなドイツ選手ボールを取る事ができず苦労していた感じがする。

それに、リケルメを中心とした攻撃陣は、スピードに乗った攻撃をするというよりは、詰め将棋のような先読みを考えたまさに熟練された攻撃方法で、ゆっくりとしたパスをつないで、気づくとゴール前にいる、というような中央突破を展開していて、見ていて面白い攻撃をしていたなー、と思った。今大会、というか、最近のサッカースタイルは、トップ下(死語)からキラーパス(死語)よりももうすこし後ろ、ボランチの位置から両サイドに展開して、サイドプレーヤーが大きく前後運動することによりスピーディーな攻撃、守備を行うスタイルが主流になってきているので、中央から、スピードを使わずに(それでも日本代表よりははるかに早いが)かいくぐって攻撃するアルゼンチンのプレーは、見ていてかっこいいなぁ。と思ってしまった。

それに引き換え、、ドイツはいろんな意味で、ここまでくる実力が本当にあるのか?未だ半信半疑で。。なんというか。。
クローゼがやっぱりワールドカップ男だったのが、本当に救いですが、頼りのバラックが今ひとつなままだし、シュバインシュタイガーに至っては、守備の危なさばかりが目についてしまって。。ベテランでキャプテンを支えつつチームを鼓舞すべき立場にある(会社ならばそういう位置にいるはずの)シュナイダーもキレそうだし。次のイタリア戦がやっぱり引き続き心配だなぁ。と思ってますが。この後書きますが、なんとなくドイツが優勝する下地が大きな意味で作られつつあるような気もします。

うう。。僕は本当にドイツサポーターなのかしら。。


chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。