球界再編問題のその後

 前回は球界再編のことを思い出しながらいろいろなことを書いてみた。

やはり球界再編後の目玉は

・楽天という地域密着型球団の参入

・日本生命セパ交流戦

・「広告の一つ」から「スポーツビジネス」への転換

などがあげられるだろう。

やはり問題になったからであろう。

現在楽天が仙台に移転した影響で仙台では慢性的なホテル不足に悩まされており、

東京の資本などが再開発などで空いた土地を買ってはホテルやオフィスに転換している現象が起きている。


これは「観光という観点からは京都と同等の資源を持っている」と外国の著名人に言われているのにもかかわらず、 共倒れを防ぐために安易なホテル建設を拒んでいた地元のホテル組合の存在が大きかったが、さすがに満室状態からクレームが多発しており、地元の組合もここに来て大きな転換期に迫られているのだという。

まぁ初年度の経済効果が200億円以上と試算されてはいるが、フルキャスト宮城周辺の地価はその当時で唯一の上昇を記録しており(現在はスタジアムのある宮城野区だけでなく、仙台自体が横ばいか上昇傾向にあるが)、再開発の進んでいなかった仙台駅東口周辺を盛んにさせてきているというし、外部経済効果をも含めるとかなりの額になるのではないだろうか。


そう考えるとホリエモンはマスゴミに散々叩かれてたけど、沈み気味だった東北の経済を活発にさせた一因と考えても過言ではないだろう。


楽天のこれからの課題は宮城県と山形周辺だけしか中継しないテレビの問題だろう。

まぁテレビ東京系列のテレビ局がないというのもあるのだが。


次。 


日本生命セパ交流戦は多くの問題を生んだ。

まず日程。

ギリギリのスケジュールを組んでいるために次シーズンから1カード減らされた。

自分も大雨の中強行された試合を何度か経験しており、選手にもファンにとって最悪の環境であったことは否めない。


でも、逆にリーグの公式戦が増やされて144試合になるのだという。


自分が物心ついたときは120試合ぐらいだったのに、これにPSG(クライマックスシリーズ)が加わったりともうひっちゃかめっちゃかである。

 こんな状況で「シーズン最多」という記録が増えたとしても、前例との環境が違うから評価できるものとは言い難い。


(シーズン最多登板とかって昔は先発だけでなく中継ぎ・抑えを兼任していたりしたから出来た記録のような気もするし、同じ記録で評価して良いのかは正直疑問である。)


これからオリンピックやワールドカップ・そしてWBCなども考えたら110〜120試合ぐらいにして、

余裕のある日程を組むのがベストだと思うのですが、この試合数が増えたきっかけや背景などをご存じの方がいらっしゃったら教えてください!


そしてファンサービスの問題。

ロッテやダイエーなどファンサービスを早くから営業戦略として力を入れていた球団はあったものの、

球界を含めたファンに対する大きな転換期を迎えたと言っても過言ではないだろうとおもう。


ただ、そのファンサービスが過剰なファンの期待やエゴを生み、サイン会の列での割り込みや取り合いなどのトラブル、ネットオークションでのサインやグッヅなどの転売、ファン同士の妬みあいや新たなタニマチ化など様々な軋轢を呼んでいることは否めない。


先日もトライアウトでサインをねだるファンが異常に多かったようで、戦力外になった選手に対して非常に無神経だという意見が色んなところで見られていたけども、同様な問題は子供による「ボールねだり」にもいえるだろう。


自分もそんなに体育会系に入っていた時期は薄いので一概には言えないが、スポーツという業界は礼儀作法が厳しい業界である。

ボールを貰ったら「ありがとうございます!」とか言わないでもらえて当たり前のような態度を取る親子などを球場で見ると思わず蹴りをかましてやりたくなった。

特にこのようなバカ親子が増えたのはここ数年の出来事ではないだろうか。


「見せる野球」から「親しむ野球」へ転換したのは事実だし、「ファンサービス」という付加価値を付け加えたことでプロ野球が1リーグ制へ移行せずに済んだのも事実だ。


ただ、ファンサービスを求めていくが故、ファン自体の質の低下を招いていったのも事実であり(去年の交流戦で応援歌を完璧に歌えるのに元虎戦士の平下(F1セブン)を知らず「は?誰それ?」というリアクションをした阪神ファンが隣にいて愕然とした思い出がある)、ファンの質をボトムアップするためにもどうすればいいのかは野球選手も、我々も考えなければいけないのかも知れない。

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