3−3.地域と野球「bjリーグ、アルビレックス新潟は本当に凄いのか?3」


1.特別連載企画 「地域づくりと野球」 
2.「産業という側面でのプロ野球」
3−1.地域と野球「bjリーグ、アルビレックス新潟は本当に凄いのか?1」
3−2.地域と野球「bjリーグ、アルビレックス新潟は本当に凄いのか?2」
まで書きました。
今回は
3−3.地域と野球「bjリーグ、アルビレックス新潟は本当に凄いのか?3」
と題しまして、新潟の良い点、改善すべき点などを書いていきたいと思います。

今回、観客動員数は3千数百人だったそうです。
比較的20代ぐらい女性や親子連れが多かったことなんかが特徴的でしたね。









自分の見た席は一番後ろの「エリア指定席(2000円)」というところでした。
まぁスポーツでは高いのではという意見も聞かれそうですが、他のチームなどの全体で見ても
さほど高くない値段設定のような気がします。
というのも、ホームでの開催が年間10試合程度とそんなに試合毎の収益があるわけではないようですし。
単価と言う観点で考えるのは非常に難しい商売なのかもしれません。



ところが、この席のもうひとつの特徴があります。




スポンサーが席のチケット代を一部肩代わりする形で価格を下げているんですね。
まぁ、Kスタがローソンと、西武ドームがサッポロビールと、甲子園でもどこかと手を組むという話を見ましたね。
プロ野球でも良くある形を、地味に取り入れていますね。
Jリーグとかそっちのほうがさきがけとしてやっているのかもしれませんがw

ちなみに自分は試合終了後に中央で歌うほうの亀田ではない亀田製菓がスポンサーの席に座りました。

ええ。所詮パイプ椅子ですけど何かw

ちなみにこの愛宕商事株式会社、
新潟でオレンジローソンや医療関連機器なども取り扱う会社だそうで。
http://www.atagosyoji.co.jp/


サッカーを代表として、プロスポーツのビジネスとして成功を収めているように見える新潟。
しかしながら、すべてが順調に行っているようではないみたいです。



一つ目が公共交通機関との連携でしょう。
地方都市という性格上、車社会だからある程度は仕方ないのでしょうが、
もっと地元のバスなどと連携を図って欲しいというのが、今後の改善点だと思います。
「朱鷺メッセは遠いし、バスの本数少ないよね」
と行きのバスの中でぼやいていた人々を見ました。
帰りもみぞれ混じりの雨の中、30分後に佐渡汽船始発の新潟駅行きという時間通りのバスしか来ないため、みんなタクシーで中心地へ向かってました。

千葉ロッテのように地元京成バスと連携をとってシャトルバスを頻発する例がありますけど、
人口レベルがそこまで達していないとはいえ、ある程度の需要を考えたサービス展開が重要でしょう。
お酒も飲めるような形にして、往復を公共交通にしてもらう、
理想としてはいい線を行っているような形だと思うんですけど、
それは自分が学生の頃によく地方の人に言われた
「東京の論理」なのかもしれません。











でもその「東京の論理」で言うならば新潟の駅前を歩いていても
「アルビレックス新潟」の色を感じませんでした。
海浜幕張までとはいかないまでも、
駅前をもうちょっとオレンジで飾ってみたり、
バスの運転手さんや誘導のおじさんにレプリカのユニフォームやジャージを渡して着て貰うとか、
いわゆる「観光上の演出」が凄く弱かったなという印象が大きいです。
せっかくの観光・サービス産業の重要な資源なんですし、ここの連携は避けて通れない課題かもしれません。

ちなみに自分は早く着いたのには新潟の周辺地域を見て回りたいと思い、電車とバスを使ったのですが、
車内広告はスカスカだし、乗っている人もまばら。
雪国らしい建築様式に一人感動に浸っていても、歩いている人は0という状況だったりで・・・。
何とも悲しい気分になったりしました。











ガラガラの車内広告があるなら、「応援しています!」という言葉を許可する代わりに
タダでポスターを全車両に取り付けるとか、やってもいいと思うんですけどね。




そしてもうひとつが「仕掛け方」かなと思います。
新潟駅へ向かう帰りのタクシーの中で運転手さんに聞いたところ
「普段はそんなに人が入らないよ。
無線で呼ばれてあわてて来たよ。」
と言われました。
2月の3連休の初日です。
確かに参考にならないと言われたらそれまでかもしれません。
おまけに日本では野球とサッカーが圧倒的地位を確立している一方で、
バスケットやテニスなど、他の球技、スポーツと言うものはまだまだ地位が低いのだと思います。







でも、考えてみればバスケットなどの屋内球技は、天候に左右されず試合が開催できる利点がありますし、
新潟のようにスタジアムDJ(?)によるルール説明などで初心者にも分かりやすい。
そして近年では漫画の影響もあるのでしょうが、バスケの地位も上がってきています。

ここでもっと多くの人が「行ってみたい」と思えるような、入り口を広げる施策が重要なのかもしれませんね。

気になったのはコミュニティFMなどが協賛企業として入っていることです。
災害をきっかけに急速に普及したコミュニティFMですが、こうやって連携をとってくれることはありがたいことでもあります。
だからこそ、もうちょっと良い仕掛け作りが出来るのであるならば、新潟モデルのスポーツビジネスは全国でも真似出来ない位
最強のコンテンツになると思うんですよね。



あ、ちなみによく見えるように担架がおいてありました。
ヴァンフォーレ甲府は負傷者を運び出す際に、スポンサーの文字がカメラに見えるよう指導しているそうですけども、ここでもやっているみたいですね。


























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