選択と集中(前編)
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DIME
2010年05月30日 23:52 visibility111
高田監督の辞任に関する感想の続きです。
今回は今年のできに関する感想と、長期的視野にもとづいたチーム方針、特にトレード関係とかを見て行きたいと思います。
数字に関しては基本的に2010/5/29試合終了時点です。
プロ野球データリーグさまも参照させていただきました。
まず今年のヤクルトの低迷の原因は、という質問に対しては「点が取れない」という論調が多い気がします。もちろん得点はリーグ内でダントツに低いですからこの指摘はもっともです。
ただ個人的には本当にそれだけが理由だろうか、と思います。長期的なチーム方針とも密接にかかわってくる部分なのですが。
先に結論を言ってしまうと、「低迷の本当の原因は投手側にあるのではないか」と思います。
もちろん直接的な原因は点が取れてないことにあります。
ただ、それはある程度戦略上織り込んでいた、別の言い方をすれば、チームの資源を集中する中である程度得点生産能力を切り捨てていたと考えられるように私には見受けられます。
本来はそのマイナスを投手の側でカバーする予定だった、そこが上手くいかなかったため、この低迷が生まれたのではないかってのが私の見立てです。
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私はチームの強化というのはまず「選択」とか「集中」した強化をすべきではないと思います。全ての可能性に他のチームより多くの投資を行って強化するのが最善です。
ただ現実問題として、ヤクルトは選択と集中をしなければならなかった。じゃあどこにしようかと考えたときに、投手にまず集中していったんだろうなぁと思います。
これは、選択と集中をするにあたっては、もっとも基本的な戦略ですし、現状一番良い選択ではないのかと思います。
投手への偏重が見受けられるのが、例えば直近のドラフトの指名傾向。
巨人とヤクルトで考えると、他の手段の選択肢が狭まっている分だけドラフトのチーム補強に関する比率はヤクルトの方が高いです。将来性等も考えると、やはりドラフトが主軸となります。
高田監督が就任してからヤクルトにしては珍しくFAを始めたり、大型トレードを成立させたりしたので耳目はどうしてもそちらに集まると思いますが、強化のメインはドラフトです。
ドラフトで投手に集中し、そのカバーとしてFAやトレード、自由契約選手の拾い上げなどで対処する、それがここ最近のヤクルトの強化傾向だったと思います。
だからこそ、「打てなかった」ときに見えるのはドラフト以外で入団してきた野手の低迷であり、どうしてもそこに批判が集中しがちになります。
でも、本当の問題は、ドラフトで集中して指名してきた投手のなかから戦力になる選手があまり出てきていないところじゃないかなぁと思います。
特に2008年のドラフトは一つの賭けだったはずで、ここの賭けが今のところ成果を出していないというのが大きいでしょう。ただし、私はあの2008年のドラフトが間違いだとは思っていません。時期尚早です。
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以上から、高田監督の辞任=ヤクルトの低迷の原因は?と聞かれればまず第一には「狙っていた以上に強化が進まなかった投手陣」ではないかというのが私の考えです。
チームとして、「投高打低」を目指していたはずです。そのなかで投が突出することに可能性を見出そうとした。
それが意図に反して「投低打低々」となってしまったのが今年のヤクルトかなぁとおもいます。
で、たぶん「投高打低々」だったらまだどうにかなったと思うのですよね。
じゃあ、なぜこういう状況に陥ってしまったのか、という個別の状況についてもう少しだけ書きます。
寝て起きて、何を書く予定だったか忘れない限り(笑)
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