打順の話。

  • DIME
    2009年04月07日 23:47 visibility156

某サイトで書き込みしていたので、もったいないんでこちらに転記、一部推敲しています。

「亀井1番、鈴木2番」の意図なんですけど、私はこれは「鈴木2番」がメインの肝だと思うんですよね。
去年にしても、鈴木が一番に定着した後に、ずっと言われ続けていたのが、「ステレオタイプな二番像」の追求。小技が出来る選手を必要以上に礼賛して、そういう選手を推そうとする周りの雰囲気、辟易していました。
俗に言う二番の概念なり四番の概念なり、正直言えば馬鹿らしい。ってのが私の考えです。
打順にあった打撃とかいらず、各打者は各々最善をしてくれたら良いだけで、一番らしくとか二番らしくとかを優先するあまり打撃結果が極大にならない方がバカげてます。
二番目の打者にしかすぎない打者に「ニバンダシャ」なんてものを求める必要は無いんですよ。打者はただ打者です。

で、原監督は見ていると、そういう「打順なりの打撃」という既成概念に対してネガティブであるという意味で、意外とセイバーメトリクスとかでの見立てとズレない監督だと感じてます。
今回の件も含めて打順に関して、既成概念の否定という原監督の意図を一貫して感じています。

由伸の一番、これは「一番」的概念の否定と解釈できます。で、中島の二番、これは「二番」的概念の否定です。
打順に関わらず、自分の最善の打撃をしてくれる打者をそういう既成概念のうるさい場所に置いて、結果で黙らせる。
一番らしくなくても二番らしくなくても、打てていたらいいんですよ。
それを真っ直ぐに打順の既成概念とはぶつからずに(新しい○番像を目指すとかは言いません)うまく目を逸らしながら既成概念とは合わない選手を持ち込んできます。

で、今回の件に関しては、「ニバンダシャ」っぽくはない鈴木を2番におけないものか。そして鈴木に「ニバン」らしい打撃を強要するかのような周囲の流れはできるだけ発生しないようにおけないものか。そういう意図がある気がします。
そのカムフラージュとして持ってきているのが「1番亀井」による「ダブル1番打者」構想だと思います、この組み合わせなら、大多数の人が「1番打者を2人おく考えだ」と見てくれます。そうすると少なくとも2番に「ニバン」的なことをしろという声はある程度封じ込められますからね。
中島を2番に起きたいと考えたときに、イチロー3番という目くらましを持ってきたのと同じような感じです。イチローの前後が大事だから、っていう「物語」も作りながら中島が「イチローの前」にいるのであり「ニバン」にいるというイメージを薄めておいた。

今のところ世間を見る限り、この打順への意見は目論見どおりだいたい「どちらがより一番か」って話になってます。
ただ単純に鈴木を2番に置いただけでは、去年までと同じように鈴木が二番っぽい打者であるかどうか、をとやかく言われる事が避け切れなかったでしょう、これを避けただけでも十分この打順には価値がありました。

去年までの結果を見れば、亀井と鈴木で言えば、鈴木だけは生き残ってくれる可能性が高い。
もし望みどおりに鈴木が結果を残してくれるようになれば、彼が「ニバン」らしいかなんていう議論を置いておきながら、2番に定着させることが出来ます。
後は戻ってきた高橋由伸をおくなり、谷佳知をおいてみるなり、若手を抜擢して見るなり、好きにすればよい訳です。


いつも見ていて、原監督は今世間にある打順への既成概念を疑ってるなぁと思いますよ。
そういう意味ですごいわかりやすいし、理が通ります。
左右病&ジグザグスキーなのはちょっとどうしようもないんですけどね・・・ほんとどうにかならないのかな。


「ニバンゾウ」なり「ヨバンゾウ」なり「イチバンゾウ」なり。
そんなものを勝手に設定して、勝手に追い求めるなんてほんと馬鹿らしいと思いますよ。

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。