これは大ニュースなんじゃないのか。

  • DIME
    2008年07月27日 11:26 visibility141

井川が、ロースターから外されるようですね。

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ヤンキース・井川、事実上の戦力外通告

米大リーグ、ヤンキースは26日、井川慶投手(29)を大リーグ昇格の前提となる40人の登録選手枠から外すと決めた。事実上の戦力外通告とみられる。ブライアン・キャッシュマン・ゼネラルマネジャー(GM)が同日、明らかにした。
阪神からポスティング制度でヤンキースに入団した井川は、5年契約の2年目。昨季は14試合登板、2勝3敗、防御率6・25だった。
2試合の登板にとどまっている今季は0勝1敗、防御率13・50。現在は傘下3Aスクラントンに所属している。(共同)
ヤンキース・キャッシュマン・ゼネラルマネジャー(GM)の話
「決断が必要だった。故障者リストから上がってくる選手もいるし、戦力を考え、井川の契約も考慮して判断した」
★他球団の獲得容易に 移籍への第一歩か
ヤンキースの井川が大リーグ昇格の前提条件となる40人枠を外れた。現在もマイナーにいる左腕は、今後はこれまで以上に厳しい立場で昇格を目指すことになる。
今季の登板は2試合。チェンバレンの先発転向やポンソンの獲得で先発枠がなくなっただけでなく、ラミレス、ベラスらの活躍で中継ぎとしての昇格もなくなっていた。トレードで獲得した選手に押し出される形で井川がはじき出されることは避けられなかった。
井川に興味を示す球団は、これで手を伸ばしやすくなった。獲得のために40人枠を空ける必要がなくなり、障害はヤンキースが2011年まで支払う年俸400万ドル(約4億3000万円)をどう負担するかという点だけになる。井川には、今回の措置が新しい活躍の場に向かう第一歩となるかもしれない。(共同)

サンケイスポーツ

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ちょっと上の共同通信の記事だと大事なところが書かれていないので、調べなおしてみると、これからウェーバーにかけるのではなくて、既にウェーバーを通過したということのようです。
私、このあたりのMLBの詳細なルールが良くわからないんですが、少なくともロースター枠内で井川の獲得を申し出る球団はいなかったってことになるはずかと思います。

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井川、大リーグ昇格「40人枠」外れる

ヤンキース傘下の3Aスクラントンで調整中の井川慶投手が、大リーグ40人の登録選手枠を外れることが決まった。26日、キャッシュマン・ゼネラルマネジャー(GM)が明かした。
同GMによると、トレードなども選択肢に入れ、23日にウエーバー公示にかけたが、獲得に興味を示す球団がなかったという。今後はマイナー選手として、スクラントンでプレーすることになった。しかし、大リーグ昇格の前提となる「40人枠」から外れたことで、ヤンキースでの立場は厳しくなった。
井川は1年目の昨季は、2勝3敗、防御率6.25。今季の開幕はマイナーで迎えた。5月9日のタイガース戦で初先発したが、3回6失点でKO。ここまで2試合に登板し、0勝1敗、防御率13.50だった。
朝日新聞
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ほんと、正確なことを知らないので間違っているのかもしれないんですが、現在の井川の置かれている状況なら、NPBの球団が獲得しようとすれば、できるんじゃないでしょうか。
ポスティング移籍後に日本球界に復帰するに当たっては、石井一の例を見る限り、前所属球団(ここでは阪神)が保留権を持ってないはずです。
保留権の問題がクリアされていれば、あとは普通に考えれば、1名のマイナー契約選手を獲得するって事なんですから、今年のシーズン途中の外国人選手の追加補強(リンク先参照、オルティズ、ボッツ、リーソップ等)と同じことなんじゃないのでしょうか。
いや、ほんとこの辺正確なことがわからないので自信がないんですけど。っていうかそもそもNPBとMLBの間でこのようなケースを想定した何らかの取り決めをしているかすら怪しいですし、何らかの取り決めがわざわざ必要なのかも怪しいですけど(笑)。

で、契約内容にも拠りますが、ヤンキース側が多少自分たちが年俸を負担してでも放出したいという考えを持っているのであれば、獲得球団側がいくら負担するかという「マネー・ゲーム」にはNPBの球団でも十分対抗できる余地があるのではないかと思います。
ウェーバーで手を上げるチームがいなかった=その段階で手を上げるチームがいなかっただけで、MLBの球団の中にはマイナー契約でなら手を上げる球団は出てくるでしょう、でもそれらの提示に比べれば十分太刀打ちできる額は出せるかと。
ヤンキース側からしても「不良債権化」している長期契約には困っているでしょうからね、この当たりの取り決めがどうなっているかはわかりませんが、MLBでの契約内容をNPBでも引き継がなければならない、なんて取り決めがあるはずがないですから、うまく制度上の穴をつつけば、NPBへの移籍に伴って現在のMLBでの契約内容の履行義務を無くせるなんて可能性もあると思いますし。

MLBでの結果はともかくとしてNPBでは十分すぎる実績があるんですから、例えばボールが合わなかったとか、調整方法が合わなかったとか、そういう理由から「日本に戻れば大丈夫」と判断する球団が出てきても、その判断が決して間違ってるとは思いません。
MLB>NPBなのか、MLB<NPBなのかの問題ではなく、MLBの水が合うタイプ、NPBの水が合うタイプというのは存在しそうには思えますし、井川はそういう例ではないとも言い切れません。
もし獲得して阪神時代のような実績を残してくれるとすれば、下手にシーズン途中に外国人選手を取ってくるよりよっぽどオイシイ、リスクを犯すだけの価値はあると思います。
金額としては、阪神がポスティング前までに払っていた額、2億強ぐらいは払っていいのではないかと。石井の場合もそれぐらいの額で復帰して、今こうやってNPBでモノになっていますから。ただ、MLBとの獲得競争で言えば、2億も払わずに獲得可能だと思いますけどね。

問題となってくるのは井川の一軍出場登録日数がポスティング時点で何年だったかってところです。たぶん6年+αだったと思います。
今年の制度変更で国内移籍は8年って事になりましたのでこれまでより、一年は少なくなったものの、α(日数換算されている分)がどれだけ残っているかにもよりますが、最低限2シーズンは必要なはずです。
最悪のケースでαが非常に多くて今シーズンの残りでもう1年プラスされるとしても、それでも来年までは保留権を持てます。井川が国内移籍を前提としたFAをしないのであれば、再来年までは保留権を持てる事になります。それこそ2年契約の外国人でも獲得したと思っていればいい。

もう1つの問題としては本人の意思の問題。井川本人には、「MLBで頑張りたい」と言う強い意思もあるんじゃないかと推測はされます。
ただ、数年すればFA資格を得られて、制限の無い状態でMLBの各球団と契約交渉ができる可能性もあるわけですから、「一旦NPBに戻って再度実績を挙げてから再挑戦した方がいい」と持ちかければ、まったく芽のない話だとも思えません。

で、肝心の巨人が獲得するべきかっていうのは、動いてもいいと思います。福留の時と同じで、井川ほどの実績を残した選手を獲得できる機会と言うのはそうありません、理由としてはそれだけで十分です。
MLBに行ってからの井川の結果をどう判断するかにもよると思いますが、私個人としては、多少リスキーではありますがNPBでは阪神在籍時並の結果を残せる可能性は十分あるのではないかと思います。少なくとも新外国人を獲得する事に比べればリスクは小さなものだと思います。
もし仮にそれぐらいの成績を残せるとすれば、NPBにおいても低く見積もって十指には入る左腕投手と言えるでしょう、そんな選手を獲得できる機会があるにもかかわらず手を挙げないと言うのは、それだけで十分すぎるほど「間違い」です。
チームとして左腕が足りてないとは思いませんし(もちろん足りてるとも思ってません)、「早急に補強しなければならない」わけでも無いと思います。しかし、だからと言って「補強をしなくて良い」わけじゃあない。ドラフトでは当然まだまだ指名が必要ですし、ドラフト以外の補強策においてもチーム内の選択肢と、外の選択肢とを比較して、優れた選択肢が外にあるのであれば、そちらを選択するべきです。
あと、これは現有戦力評価でも何度か書いてることなんですが、今の巨人の左腕って(途中にバーンサイドがいますけど)年齢階層で見たときに20代中盤に大きく穴が開いています。
これだとベテランがバタバタって倒れてしまうと来年か再来年あたりに若手がまだ伸びきっておらずに左腕が全体的に足りなくなるかもしれない、その点で考えれば「補強しなくても良い」とも思えません。ただ、働き盛りの20代後半の投手をこれからドラフトやトレードなどで獲得するのは非現実的(トレードなら大出血覚悟)ですから、これはちょっと現実に打てる対策はないだろうとみなしていたので「補強が必要」とはしていなかったんですけど。
そういう事情も考えれば、年齢階層の穴を埋めるチャンスと言うのは千載一遇のものかもしれません。

もちろん他球団には巨人以上に獲得するべきであろう球団は多数あると思います。むしろちょっとちょっかいだけでもかけておけば?ってぐらいの巨人に比べれば、本腰を入れてでもやるべき球団があるでしょう。
昔に触れましたが、井川は優秀なイニング・イーターでもあります。特に先発の頭数が足りていない球団は、井川がエース級の圧倒的な能力を発揮できなくても、「試合を作ってくれる」だけでも十分に価値があると判断できる球団はたくさんあるんじゃないでしょうか、具体的に名前を挙げるのは避けますけど。

いや、ほんとこのニュースは大きいものだと思います。7月は今日も含めて残り5日、7月末日まで獲得期限が延びたのも幸運です。
何度か書いている通り、「本当に獲得できるかどうか」が今ひとつ自信がないんですが、そこも含めて精査し検討する価値はある選択なのではないでしょうか。

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